地道な作業の先に面白さがある~ITコンサルタントの業務の実態とは
2020/10/20
#総合コンサルの仕事内容 #新卒内定者必須コラム

はじめに

企業のシステム導入の増加に伴い、注目されているITコンサルタントですが、その業務内容やキャリアパスに関して知っている方は少ないのではないでしょうか。今回は、外資系のITコンサルタントから同業転職をした方に、ITコンサルタントの仕事内容や転職の理由に関してお聞きしました。

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研修で学んだことと配属部署にミスマッチがあった

- 本日はよろしくお願いします。まずは簡単に経歴を教えていただけますでしょうか?

東海地方にある某私立大学の国際関係学部を卒業し、外資系IT企業に入社しました。SAP社が開発した基幹業務パッケージを導入する部署で、3年ほどITコンサルタントをした後、同業のコンサルティングファームに転職しました。

- ITコンサルタントは、なぜ目指そうと思ったのでしょうか?

実は就活を始めたのが大学3年の3月から(注:当時は4月1日に内々定が出ていた)で、あまり準備をしないまま4月から説明会に行って、たまたま見つけたのが入社先でした。

大学内での人気就職先は、銀行やメーカーで、職種としては営業が多かったのですが、私は結構ストレートに話してしまうので、営業には向いてないと思っていました。外資系のITなら、筋が通っていればストレートに話せますし、ITの知識は今後の社会で必須だと思ったため、IT系の会社を2社だけ受けて、1社受かった段階で就活を終えました。

プログラミングに関しては高校の頃に少し学んでいたこともあって、学部は文系でも入社してから研修で学べばいいと思っていました。入社時は表立ってクライアントと話すことはないと思っていたのですが、実際はそういった機会も多くて、そこは少し驚きましたね。

- 配属された部署はどのように決まったのでしょうか?

当時は医療系の電子カルテ構築の部署など、新卒が選べる部署が5つあって、本人の適正を見つつそのうちのどれかに配属されました。

私は研修で財務会計管理と購買管理について学んでいたため、財務会計管理のチームへの配属を希望しましたが、結局サプライチェーン関連の部署に配属され、最終的には全く未経験だった生産管理機能のプログラム開発を行っていました。

当時いた会社は今の会社より配属できる部署が限られていて、こういったスキルのアンマッチが起きやすい状態でした。

ITコンサルタントの仕事内容とは

- SAP社が作成する生産管理の基幹システムを導入する部署というのは、具体的にどのようなことを行うのでしょうか?

基本的に、システム導入サービスを行う企業は、自社でシステムを作っているわけではなく、SAP社のような他社が作ったシステムを、クライアントの要望に沿う形で組み替えて導入します。Oracleやワークスアプリケーションズも基幹システムを作っていますが、現在主流なのはSAP社のものです。

システム導入の流れとしては、まずシステムの導入をクライアントに提案する際に、提案依頼書が配布されます。それをもとにシステム導入の提案書を作成し、他社も含めたコンペで勝つとプロジェクトが開始され、基本的に客先に常駐します。そして、クライアントの抱えている課題を抽出したうえで、課題を解決できる形にシステムを組み換え導入し、導入後はシステムの保守点検を行います。

ITコンサルタントは、システム導入を営業がクライアントに提案しに行く際にシステムについて説明したり、導入が決定した後に実際にクライアントにヒアリングして課題を抽出し、それをシステムに落とし込むための要件定義を行ったりします。

要件定義時にSAPの標準機能とGapが生じた業務はアドオン(追加機能)を開発します。開発の際には、実際に開発メンバーと密にコミュニケーションをとりながらお客様の要件に沿うプログラムを開発していきます。そして、システム構築とその後のテストを実施しつつ、新業務に移行するための操作マニュアルを作成します。

導入後の保守点検を行う担当は、クライアントからの問い合わせに電話で応対したり、実際に出向いて週次・月次報告、プログラムの問題や変更要求についてのヒアリングを行ったりします。

- SAPという商品が決まっている中で、システムを導入する各社はどのように差別化しているのでしょうか?

各社差別化の方法は様々ですが、主にシステムを導入する分野で差別化が行われており、会社によっては製造業に特化していたり、最新技術の導入に優れていたりします。

SAPの中身が見えるようになるまでは3年かかる

- SAPの導入に関して、一通り習得するのにはどの程度時間がかかるのでしょうか?

SAPは購買発注や管理などの取引ごとに画面が異なり、例えば、ある画面でできること/できないことをプロジェクトの中で覚え、クライアントの業務にマッチする機能がどれなのかを判断していかなければなりません。

みなさまが使っている給与確認の機能や、出退勤の機能、経費精算の機能等、それぞれどれが最適かをクライアントごとに考えてご提案して、会社に導入します。新人の頃は課題管理表の管理など、一般の業務も行いつつSAPの知識を蓄えていかねばならないため、3年くらいしないとSAPの中身が見えてくるようにはならないですね。

- SAPの部署に行った方は基本的にずっとSAPのシステム導入に携わるということでしょうか?

基本的にSAPやOracleなど、どのテクノロジーに携わるか絞ったうえで、その中で生産管理や販売管理など、様々な業務に携わる形になります。前の会社では、最初に配属されたテクノロジーが自分に合わず辞めてしまった方もいました。

今の会社では、新卒で配属された部署のテクノロジーが合わないと思えば変えることもできるようなので、会社によっても配属リスクはまちまちです。

コーディングができるITコンサルタントは市場価値が高い

- なるほど。SAPの知識を蓄えていくなど、意外と地道な作業が多いのですね。

ある程度システムに依存している部分があるので、そこに関しては地道に覚えていくことが求められます。そこにギャップを感じて辞めてしまう人も多いですね。結局コンサルタントじゃなくてSEじゃんと。

- システムを扱う際にコーディングのスキルは必要になってくるのでしょうか?

基幹業務パッケージ導入全盛期の時は、プロジェクト予算も潤沢であったため、ITコンサル1人に開発者が1人付いていました。そのためコンサルはコーディングができなくてもパートナーの開発者に相談できるため、コーディングは必須ではありませんでした。しかし現在はプロジェクト予算も縮小傾向にあるため、業務知識とコーディングの二刀流が重宝されますね。

SAPはイレギュラーが起きた際のメッセージの表現があいまいなため、デバッグして何の設定が足りないか知らないといけないのですが、コーディングができないとそれをいちいち開発者の方に聞きに行かなくてはならなくなります。

私は研修等を通して学んでいたのでコーディングもできるITコンサルタントになっていました。私が転職する際もコーディングができるということは人事の方から評価していただけたので、コーディングができるITコンサルタントは市場価値が高いです。

プロジェクトで大事なのは、メンバーの雰囲気

- 実際にプロジェクトを進めていく中では、どのようなことが大事になってくるのでしょうか?

コラム作成者
Liiga編集部
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