グローバル人材を目指すあなたへ~日系企業での海外駐在という選択肢~
2022/06/23

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グローバル人材は外資系企業職員だけじゃない。日系企業での海外駐在を目指す

キャリアアップの過程やその終着点として、グローバルに働くことを希望する人は非常に多いと思います。この記事を読んでいる人の中にも、ビジネスの中で海外のスケールの大きさを目の当たりにし、転職で海外でのビジネスチャンスをつかみたい、と考え始めた人がいるかもしれません。また、新卒就活の時からずっと海外で働いてみたいと思っていた、という人も多いのではないでしょうか。

実際、外資就活相談室の方にも以下のような質問がたびたび寄せられています。

description 将来海外で働いてみたいのですが、外資製薬では海外出張や駐在の機会はどの程度ありますか?また仕事で海外に行きたいなら特にとの部門・職種がおすすめでしょうか?

その華々しく、チャレンジングなイメージが先行する一方で、どのような企業で海外勤務が出来るのか分からない方も多いようです。

グローバル人材とは、外資系企業に在籍している人だけを指す言葉ではありません。日系企業にいても、海外経験を積むことができれば十分グローバル人材と言えるでしょう。今回のコラムではそんな、日系企業にいながらグローバルマインドを育める企業やポジションへのルートにフォーカスしてご紹介いたします。

いま転職を考えている方もそうでない方も、是非今後のキャリアプランの参考にしていただけると幸いです。



グローバル人材を目指すために考えられる三つのパターン

そもそも、海外勤務のパターンとしては大きく分けて(1)外資系企業での現地就職、(2)外資系企業の日本支社から海外拠点にトランスファー、(3)日系企業から海外駐在の3パターンがあります。 ここではそれぞれのメリット・デメリットについて見ていきたいと思います。

パターン1 外資系企業での現地就職

パターン1は、外資系企業での現地就職という形で海外勤務をするというものです。

恐らく海外勤務と聞いて多くの人が思い浮かべるのがこのパターンではないでしょうか。現地就職のメリットとしては、なんといっても採用さえされてしまえば確実に海外で働けるという点があげられます。また駐在などと異なり期間の制限もなく、その企業に在籍し続ける限りは海外の成長機会を満喫できるのも、非常に魅力的です。

一方でデメリットとしてはその難易度の高さがあげられます。英語での会話ができることはもちろん、専門的な議論ができることが求められます。また就労ビザの取得など、そもそも住むために必要な関門も存在します。こういった要因で挫折してしまう可能性が大きくなります。

パターン2 外資系企業の日本支社から海外拠点にトランスファー

パターン2は、外資系企業の日本支社から海外拠点にトランスファーするというものです。日本支社で活躍して、海外の本社からお呼びがかかり栄転…といった展開は、海外にあこがれる方々にとって一度は夢見たことのあるかもしれません。

このパターンのメリットは、現地就職に比べて多少敷居が低い点、そして現地就職と同じく在籍する限り、海外での生活に期限がないという点です。入社する際には英語力がいらなかったり、ビザなどを会社が用意してくれたりするので、直接現地就職するのが難しくても、こちらのルートで似たようなキャリアを歩める可能性があります。

ただ、デメリットとして、そもそも日本支社で採用される人員は、日本でのビジネスを拡大することが期待されており、海外にトランスファーできる可能性は高くないという点が挙げられます。恐らくそういった枠に選ばれるのは、日本でのトップセールスや代替不可能なスキルを持つ方などであると考えられるためです。

パターン3 日系企業から海外駐在

パターン3は、日系企業に入社して海外駐在をするというものです。総合商社をはじめとして、意外と多くの企業がこの制度を持っています。また、中途採用でも駐在できるポジションが増えてきました。

メリットとしては、海外駐在を前提としている、言い換えれば必ず海外に行かせると明言している求人もあるなど、かなり高い確率で海外勤務を実現できる点、そして会社がビザや住居の手配をしてくれる点です。比較的ハードルの低い選択肢であると言って良いでしょう。

しかしながら、このパターンには海外勤務が有期であるという大きなデメリットがあります。どうしてもいつかは帰国せざるを得なくなりますので、その点は注意が必要です。

なぜ日系海外駐在が最有力候補なのか

以上の三つが海外勤務のよくあるパターンになります。ここまで見てくださった方ならお分かりだとは思いますが、外資系企業での現地就職をするパターンと外資系企業の日本支社から海外拠点にトランスファーするパターンは非常に敷居が高く、簡単には実現できないキャリアです。

一方、日系企業に入社して海外駐在をするパターンは敷居が低く、帰国する必要があるとは言ったものの滞在中に高めた語学力と勤務経験をてこにして、先述の2パターンを目指すこともできます。

ここからは、ある意味「お得」な日系企業での海外駐在にまつわる求人を深掘りしていきます。

日系企業にいながらグローバル人材になる。が可能な企業求人例

求人例から探る、日系企業の海外駐在に必要なスキル グローバル人材として日系企業の海外駐在を目指す求人例

Liigaに掲載されている日系企業の中で海外駐在を前提としている、もしくは可能性がある求人を見て分かることは、大きく分けて2つあります。

まず、いきなり海外駐在確約で採用されるためには即戦力となる何らかのスキルが求められるようです。これらの求人でも財務、コンサル、IT知識など、ある程度意識してキャリアを積まないと得られないスキルが要件に入っています。

海外駐在を目指す人は、「どんな仕事で駐在をしたいのか」「どんなスキルがあれば駐在が出来るのか」をしっかり分析することが必要です。

次に、英語力のラインは必ずしも高すぎるというわけではない、ということが分かります。

多くの求人で挙がっている英語力の指標として「ビジネスレベル」というものがありまずが、これらの求人でも例にもれずこの言葉が使われています。

実はこの「ビジネスレベル」、TOEIC換算で800点程度あればよいと言われており、意外と現実的なラインとなっています。

海外駐在を目指す人はまずこのレベルを目標に英語学習をするとよいでしょう。

皆さんもこのような求人分析を通して、自分なりの学習計画やキャリアプランを立ててみてください。

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応募するなら今。日系企業での海外駐在

ここまで見てきたように、日系企業は海外に行ける可能性が高いポジションも多く募集しています。

コロナ禍では多くの企業において働き方が変わっていきましたが、グローバル化を押し進めていく以上、海外駐在の人員がなくなることはありません。加えて、パンデミックが収まりつつあるこのタイミングにあって、多くの企業がそういったポジションの募集を再開しています。

海外を意識すると外資にばかり目が行きがちだとは思いますが、ぜひこのような視点を持ち、転職活動を進めていってください。本コラムがその一助となれば幸いです。

コラム作成者
Liiga編集部
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