転職は自分というプロダクトの成長させる手段~メガベンチャー出身者がスタートアップに転職した理由~ #02
2017/09/20
#ITベンチャー仕事の実態
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はじめに

みなさんの中には、事業会社でのキャリアを歩んでいらっしゃる方や、事業会社への転職を考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

今回は、実際にIT系メガベンチャーで10年以上働き、その後スタートアップ企業へ転職なさった方にインタビューしました。後編である今回は、スタートアップ企業への転職を決意した真相や、キャリア設計を行うことの重要なポイントについてお聞きしました。 前編はこちら

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10年勤めた大手ITメガベンチャーを退社し、スタートアップ企業に転職

-10年以上勤務した会社を退職し、転職を行った最初のきっかけを教えていただけますか。

実は以前から何度か転職しようとは思っていまして、その都度ネットなどで調べたり、人に会って話を聞いたりしていました。ですので、いきなり転職を踏み切ったわけではありません。

転職って、プラスのきっかけとマイナスのきっかけが、ちょうど重なり合ったタイミングで起こると思うんです。プラスのきっかけというのは、例えば新しいの職場の方が成長できそうだなどの前向きな理由で、逆にマイナスのきっかけというのは、今の上司に不満があるなどですね。それらがちょうど重なり合うタイミングが来たので、転職をしようと思いました。

-プラスのきっかけとマイナスのきっかけについて具体的に教えていただけますでしょうか。

(前編でも申し上げたように)自分が作った影響力のあるプロダクトを世の中に出したい、という想いが強いのですが、まさに「このプロダクトを磨き上げて世に出したい!」というプロダクトが見つかったことがプラスのきっかけになりました。

マイナスのきっかけは、自分が開発から携わっていた思い入れのあるプロダクトから外されてしまったことです。大企業なので仕方のないことではあるのですが、自分の中ではかなりショッキングな出来事でした。

キャリア設計とは「自分というプロダクトをどのようにして成長させていくか」

-きっかけがあるのと、実際に転職を決意するのとではまた一つ壁があるように思います。

実際、プロジェクトを外された後も、半年間は別のプロダクトに携わりながら、転職するかどうかをずっと考えていました。昔から、転職しようかと思う度に考えているのが、「今の会社に残るのと新しい会社に転職するのだと、どちらの方が自分が成長できるのか」ということです。今まで転職を考えたときは、今の会社にいた方が成長できるという結論が毎回出ていましたが、今回は違いました。

転職したほうが5年後、10年後の成長が見えたんですよね。

-なぜ新しい企業の方が成長できると考えたのですか。

成長とは、できないことができるようになることだと思っています。ただ、実際にどちらのの企業にいた方が成長できるかって、確かなことは言えなくて、感覚でしかわからない部分も大きいんですよね。

中長期でプロダクトを検討するときは正解がないと(前編で)申し上げましたが、それと同じで、我々社会人は、自分というプロダクトを中長期で検討していかなければなりません。自分の課題はどこにあって、それはどういう風に解決できるのかを、仮説を立てつつ考えていく作業ですね。その作業を積み重ねた結果、新しい企業の方が成長できるという結論に至りました。

限られた資源しかないベンチャー企業、だからこそできる新しい経験

-いざ転職を決意できても、倒産リスクがあるスタートアップ企業への転職には不安が伴うように思えます。

不安は全くなかったですね、全くなかったというより、なくなるくらい考えたっていうのが正しいかもしれません。

スタートアップには、アセットやナレッジがないということを不安に思う方もいるかもしれませんが、アセットもナレッジも潤沢にある企業にいた自分としては、むしろないからこそ新しい経験ができるし、自分で作っていきたいという思いが強かったです。

前職の会社は資金が潤沢だったため、自分が作ったプロダクトを何百人という営業のみなさんが売ってくれていました。でも今は当然そんな大人数の営業はいないわけで、むしろ自分で作ったプロダクトを自分で営業するような状況です。時間は有限なので、限られた時間の中でどうバリューを出していくかを考えなければいけません。

スタートアップは、人も少なくて資金もそこまで潤沢でないという状況だからこそ、いかにスピード感を出して事業を成長させられるかが勝負になります。だからこそPDCAを速く回して、グロースさせるスピード感が求められている。リソースがないので、いかにスピード感を出してやれるかが勝負です。

リソースが少ない中でどうやってスピード感を持ってPDCAを回し、事業を成長させられるか。新しい経験の連続で非常に楽しいです。

-転職の際に会社の上司や同期に相談することはあったのでしょうか。

社内社外を含め、10人以上の人に話を聞きましたね。社内だと引き止められてしまうので、やはり社外の人がメインになります。

相談相手は、自分のことをそこまで知らないが自分と似た経験をしていて状況を理解してくれる人がよいと思います。客観的な目線を持ちつつ、適切なアドバイスをしてくれるので、とても参考になりました。

-これからのキャリアで成し遂げたい目標があれば教えていただけますか。

今自分が担当しているプロダクトを、 多くの方に使ってもらえて、信じられないくらいバリューが出るものに磨き上げていきたいです。

UberやAirBnBを使ったときに「やばいな、これ」という感覚をもった人は多いと思います。そういったプロダクトを、自分自身も生涯を通じて作っていきたいですね。

自分の軸に沿ったキャリアプランを継続的に追求する

-最後に若手社員や転職を検討している方に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。

今の時代は、昔と違って「転職=悪」のような時代ではなくなっていると思います。転職も当たり前の選択肢の1つになっているからこそ、継続的に自分のキャリアについて考えることがより一層重要になってくると思います。

「自分は何で働いているんだっけ」という自問自答を繰り返す中で、キャリアの軸を見つけ、その軸に照らし合わせて、どのキャリアプランが自分に最もフィットしているかを考えてもらえればと思います。

あと、思い切ってどんどん人に相談してほしいですね。1人で悩み続けるより、人に相談してしまう方が何倍も早いです。今はフェイスブックやツイッターのメッセージひとつで簡単に会える時代なので、会うことをためらわないでほしいと思います いろいろ人にあって、自分というプロダクトについて考える時間を大切にしてもらえれば、誰でも自分にとって1番いいキャリアを築いていけると思っています。

終わりに

いかがでしたでしょうか。 10年以上勤務した企業を退職し、スタートアップ企業への転職を決意した裏には、常に成長を求める積極的な姿勢があったことがわかります。みなさんの中でご自身のキャリアステップに悩んでいる方がいれば、とにかく人に相談してみるのがいいかもしれません。

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コラム作成者
Liiga編集部
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