ジョイントベンチャーの急成長にはリスペクトあり。NECレノボ・ジャパン
2022/10/05

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『NECレノボ・ジャパングループ』は、2011年7月に発足したレノボ・ジャパン、NECパーソナルコンピュータ、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ、モトローラ・モビリティ・ジャパンで構成されるジョイントベンチャーだ。

グローバル大手のレノボと日本最大手であるNEC。ここまで大規模な企業同士がタッグを組んで、わずか数年で大きな成果をあげることは決して容易ではない。しかし同グループはそうした見方を見事に裏切り、今日まで驚異的な成長を続けている。合弁会社設立のプロジェクトメンバーでもあった上南順生氏へのインタビューから、成功の要因と現在の進化、そして変革の真っただ中で働くことの意義を探っていく。

〈Profile〉
上南 順生(うえみなみ・まさお)
レノボ・ジャパン合同会社 執行役員人事本部長
1984年北海道大学卒業後、日本電気株式会社(NEC)へ入社。事業所・工場での人事を経て本社の人事部へ異動。その後、欧州(ドイツ、英国)への海外赴任、半導体事業会社(現ルネサスエレクトロニクス)での人事、NECラーニングでの人材開発コンサルティング・研修事業に携わる。2011年、Lenovoとのパソコン事業合弁を人事面でリード。合弁完了後Lenovoグループへ転籍、現職。

※内容や肩書は2022年10月の記事公開当時のものです

内部の人間でさえ想像していなかったほどの進化を実現

――上南さんは2011年にレノボとNECが合弁会社を設立する際にプロジェクトメンバーとして携わっていたそうですが、当時の経緯を少し振り返っていただけますか?

上南:端的になぜ両社がタッグを組んだかというと、PC事業はスケールメリットが非常に大きいからです。グローバルでトップクラスのシェアを持つレノボと、日本国内で長年No.1を維持してきたNECが連携することで、さらなる成長の加速が見込まれていました。部品やOSの共通化によるコストダウンだけでも、莫大な効果がありますからね。

――現在の実績を拝見すると、想定通りの結果が出たということですね。

上南:いえ、むしろ想像以上です。レノボのPCは現在世界シェアNo.1ですし、リーディングカンパニーとして開発力も採用力も高まり続けています。そして何より、当時の私が想像もしていなかったようなソリューション企業へと変貌を遂げてきました。

もちろん経営陣や戦略チームとしては、ある程度以上の見通しはあったのでしょう。しかし、PCや携帯電話市場でのトップを実現するだけでなく、テクノロジーを活用して社会の問題解決をできるような会社に進化するとは、多くの社員が想像していなかったのではないでしょうか。

――なるほど。現在提供しているソリューションやミッションについて、具体的に教えてください。

上南:現在のミッションは「Smarter Technologyで、明るい未来を切り開く」ことです。Smarter Technology、つまりより洗練された技術を駆使して、生活を改善し、仕事の生産性を高め、そして世の中への貢献をさらに大きくすることを目指しています。

皆さんがご存じないであろう領域で例を挙げると、「精度の高い気候変動のシミュレーションにより、ヨーロッパでの自然災害を未然に予測する」とか、「医療現場で患者さんの体内を可視化することで、特定の癌性腫瘍を取り除く」といった劇的な治療法にも、我々のソリューションが採用されています。先日オーストラリアの地下鉄で完全自動運行が実現されましたが、これも背景にあるのはレノボのテクノロジーです。

もちろん、こうしたソリューションのベースには、元々のコアであるパソコンやスマートフォン、サーバーといった強いプロダクトがあります。我々は、コンサルティングや戦略提言だけをする会社ではありません。良質なプロダクトを開発、生産し、それらをインテグレートしながら社会の課題を解決することが私たちに求められる使命だと考えています。

多くの方はまだ「パソコンの会社」というイメージが強いと思いますが、この数年でそこまで大きな変革を遂げてきました。

――それだけの大変革となると、社員の皆さんも大変だったのではないですか?

上南:それはとても重要なポイントですね。私も皆さんに比べればかなり高齢ですが、学び続ける姿勢を何よりも大切にしています。そうしなければ良いパフォーマンスを生めないし、仕事をしている本人もきっと面白くないでしょう。個人の性格にもよるかもしれませんが、学び続ける、変化し続けることが楽しいと、そして生きがいだと感じる人たちが、会社の変革をここまでけん引してきたのだと思います。

しかも現在のNECレノボが推進しているビジネスは、世の中を見渡しても「答え」があるわけではないので、自分たちで新しい領域に飛び込んでいく必要があります。真っ白いキャンバスに絵を描くようなイメージですが、それをエンジョイする、あるいは変化を先導する立場に立ちたいというチャレンジングなマインドを持った人に来ていただければ嬉しいですね。

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グローバル大手でありながら、ローカルのユニークネスや多様性を尊重するカルチャーを何よりも重視している

――これだけの大規模な合弁会社が、わずかな期間で順調に成長しているというのはあまり例がないようにも思います。貴社が成功した要因は何だとお考えですか?

上南:この場合の成功という言葉を「1+1が2以上になる」と定義するなら、たしかにNECレノボは成功したと言えるでしょう。当時、ワールドワイドで2兆円から3兆円だった売り上げが、9兆円10兆円という規模になっているわけですから。

その最大の要因は、お互いをリスペクトしあう姿勢にあったと私は思います。株式比率ではレノボ側が51%でマジョリティなので、やろうと思えばNECのカラーを消してレノボのやり方を押し付けることだってできたわけです。しかし、全くそうはしませんでした。私はNEC側の出身ですが、カルチャーの形成、マネジメントの仕方、人の生かし方に至るまで、非常に繊細に進めてくれたと記憶しています。

もちろん私たちも、プロジェクトチームの一員として最大限の努力を重ねてきました。お互いの幹部クラスを集めて対話やディスカッションの機会も持ちましたし、初期段階で目標やビジョンもしっかりと言語化・合意しています。

意外だったのは、「外資系企業」という言葉の持つドライなイメージとは真逆だったこと。ビアパーティーや花見といったイベントや、単純に一緒にご飯を食べる時間も、信頼関係の構築にはとても大切だったと思います。

考えてみれば当たり前ですよね。アメリカでもヨーロッパでも、旅行すれば人と人とのつながりや温かさは日本と変わりありませんから。そうやってコミュニケーションを深めながら、両社の力を合わせて世の中を変えていこうという気概を醸成できたことは、私にとっても大きな喜びです。

――ありがとうございます。貴社では「新しい真のグローバル企業」というキーワードも掲げています。この言葉も、今のようなお話に通じるのでしょうか?

上南:そうですね。中国で生まれたレノボ・グループ、アメリカ企業であるIBMのPC事業部、そして日本を代表する電機メーカーであるNEC。東洋と西洋の文化がミックスされた、本当の意味でのインターナショナルな社風が、優れた才能を多く育ててきたことは間違いありません。当社の社員の多くは、日常的に海外のメンバーと共にグローバルチームの中で仕事をしています。

ただ、「新しい真のグローバル企業」としての最大のポイントは、「グローバライズするだけではなく、ローカルのユニークネスや多様性を尊重する」ことにあります。

本国が中央集権的に主要な意思決定や製品開発を行い、各国に一方的に指示を下すようなことは決してありません。例えばレノボの本社機能は米国と中国の2カ国に分散しています。開発拠点があるのは、米国、中国、そして日本(横浜市、米沢市)の3カ国です。

グローバルの経営陣は異なる国籍を持つメンバーにより構成され、世界中に散らばっています。「一つの本社」に集まるのではなく、世界の各地域に拠点を置きながら、世界中をマネジメントしているのです。「一つの本社」に固執しない姿勢は、世界各地で生まれる新しいアイデアやビジネスチャンスを素早く捉え、各地域の強みを生かすことに大きく貢献しています。

日本においてもこうした姿勢は貫かれており、日本のお客さまやマーケットに応じた「ローカルの裁量」が、相当程度認められています。だからこそ、日本市場に適した戦略策定と実行が可能になるのです。

「従来型のグローバル企業」の日本法人では、「中央集権的なマネジメント」や「画一的なオペレーション」により、個々の社員の裁量が制限されることもあると聞きます。しかし、裁量は個人の成長とやりがいに直結する非常に重要な要素です。当社もまだまだ課題はありますが、社員一人一人にとっても、会社全体にとっても、素晴らしい制度とカルチャーであると感じています。

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ダイバーシティーが大きな強み。異なる価値観や新しい知識を柔軟に受け入れて成長していく

――若くして大きな裁量権を持つこと以外にも、社員の成長のための制度や施策はありますか?

上南:Learning at Lenovoというグローバルのe-learningプログラムを用意しているので、学びたい人はいつでも好きな時に研修を受講することができます。各自の習熟度を見える化しており、どのレベルまで到達しているかは本人も上司もすぐに分かるようになっていますね。

――グローバルで活躍する機会もあるのでしょうか。

上南:大いにあります。グローバルレベルでオープンポジションは全て見れるようになっているので、チャレンジしたいと思えば自由に手を挙げることが可能です。最近では、Lenovo Gigsというプログラムが始まり、引っ越しをせずともグローバルプロジェクトに参画することもできます。

自分の得意な分野やスキルを人事データに登録しておくと、プロジェクトリーダーが「ちょっと参画してくれないか」とコンタクトしてくるわけです。これは世界共通の取り組みなので、意欲のある人なら世界中のメンバーと共に働くチャンスがあります。

――本当に素晴らしい環境ですね。これから入社する若手にはどんなことを期待しますか?

上南:今申し上げた通りダイバーシティーを強みにしている会社なので、やはりオープンマインドであることが大切です。私自身、現在の上司はインド人で、その前はオーストラリア人、イギリス人、中国人と、本当に幅広い国や年齢、性別の人たちと働いてきました。

異なる価値観や新しい知識を柔軟に受け入れ、好奇心を持って学ぶ気持ちが強いこと。そういう意味で、オープンマインドな方にご入社していただきたいと思っています。

あとは、裁量権の話ともつながりますが、「指示されたことをこなす」のではなく自ら考えて動けることですね。自分の思いを込めた仕事で成果を出したい、そう考える人にとってはエキサイティングな職場になることを私が保証します。

――最後に、これからのキャリアを検討中の若手人材にメッセージをお願いします。

上南:この10年間もそうでしたが、これからの10年間も、大きな変化とチャレンジの連続にあることは間違いありません。このチャレンジに前向きに立ち向かってくれるメンバーにとっては、素晴らしい学習と経験、キャリアアップの機会になることでしょう。

本質を見極め、楽観的かつ戦略的に将来をプランし、粘り強く取り組んでいただける方には、NECレノボ・ジャパンでしか得られない、またとない機会をご提供できると思います。そうした気持ちを少しでもお持ちの方は、ぜひ当社でのキャリアを検討してみてください。

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コラム作成者
Liiga編集部
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