「日本の製造業の復興を目指す」。A.T. カーニーのインダストリープラクティスが、果たす使命
2022/11/11

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グローバルな経営コンサルティングファームであるA.T. カーニーのインダストリープラクティス(グループ)では、重工業をはじめとする製造業を対象に、脱炭素化に伴うエネルギー転換や事業の再編などをテーマとするプロジェクトを手掛けている。

「日本の製造業の復興を目指す」というミッションを掲げるインダストリーグループには、日本の製造業に対する熱い思いを持ったメンバーが集まっている。早くから大きな裁量を与えられて仕事ができることもあり、コンサル業界未経験でもコンサルタントとしてのスピード感を持った成長を見込める環境が特徴的だ。

シニアパートナーの西川覚也氏と、マネージャーの深川寛也氏に、インダストリーの中でも特に重工業・機械の領域のコンサルティングに携わる魅力を余すところなく聞いた。

〈Profile〉
写真左/西川覚也(にしかわ・かくや)
インダストリープラクティス シニアパートナー
東京大学工学部機械工学科卒業。特許事務所を経て、A.T. カーニー入社。技術面の知見を生かしつつ、M&A戦略、IoTを活用した新規事業創出などを支援。
同右/深川寛也(ふかがわ・ともや)
インダストリープラクティス マネージャー
東京大学工学部航空宇宙工学修了。三菱重工業株式会社で航空機の開発設計に従事したのちに、 A.T. カーニーに入社。現在は、重工・重電・機械の成長戦略、M&A戦略のプロジェクトを中心に携わる。

※内容や肩書は2022年11月の記事公開当時のものです

取引先の造船所で、製造技術の面白さに引かれた

――西川さんの担当領域について教えてください。

西川:私は重工業の中でも、特に造船企業を追いかけています。造船は、業界の再編が大きなテーマとなっています。

もともと大学でロボティクスをはじめとした機械情報工学を専攻しており、機械系の下地を持っていました。前職の特許事務所時代には、ある重工会社の造船所によく通っていて、設計にCADや画像処理などがどんどん取り入れられてデジタル化していく現場の様子に触れているうちに、製造の技術が非常に面白いなと思うようになりました。

A.T. カーニーに入社後は、半導体や医薬品のプロジェクトを担当することになり、しばらくは重工業領域から離れていました。

2010年代からA.T. カーニーでも重工業に携わるようになりました。というのも、私はキャリアを通して情報技術に関わってきたのですが、重工業にもIT化の波が押し寄せていたのです。そこで私も重工業関連のプロジェクトに参加し、ITによる新たな可能性を追い求めるクライアントを支援するようになりました。

現在その流れは一巡し、インダストリープラクティスにおいては、船や飛行機のエネルギーを電気、あるいは水素やアンモニアなどへ転換することがテーマとしてよく挙がっています。

――インダストリーのシニアパートナーとして、西川さんが果たす役割を教えてください。

西川:営業でありながら、事業部長のような役目でもあると感じています。各社の将来像や企業戦略に合わせて、俯瞰(ふかん)的な視点でこれからの課題を見たり、今後の開発テーマを先読みしたりしながら、クライアントのビジネスを維持していくことが一番の役割です。 description

「日本の製造業の復興を目指す」。ミッションに共感し、航空機の設計からコンサルへ

――深川さんの経歴を教えてください。

深川:もともと旅客機が好きで、大学の学部と修士では航空宇宙工学を専攻していました。その延長線上で航空機の開発設計に携わりたいと思い、三菱重工に入社しました。そこで、ボーイング787の主翼を設計する部署に配属されました。

787の開発フェーズでは、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)構造部品の設計の他、工場の製造装置導入のインパクトアセスメント(*)や、製造技術の検討にも携わりました。その後、製造フェーズに移ってからは、製造ラインでの部品修理の技術判定、また生産プロセスの改善によるコストダウン活動にも取り組みました。

航空機設計者として現場での生産技術や改善活動に携わる中、日本の製造業の現場の“カイゼン力”を目の当たりにしました。

一方で、企業の次なる成長のために長期的な展望を描き、製品やサービス、R&D(研究開発)活動を戦略的に考えることもしたいと思い、コンサルティングファームへの転職を決めました。 * 実施中、あるいは計画中の開発が将来的に及ぼす影響を特定し、意思決定者にアドバイスを行うこと

――数あるコンサルティングファームの中でも、A.T. カーニーを選んだ理由は何でしょうか。

深川:理由は主に2つあります。1つ目はインダストリープラクティスが掲げる「日本の製造業の復興を目指す」というミッションに共感したからです。

私が日本の製造業で技術者として働く中で、日本企業は優れた技術・製品やサービスを持っているのだから、事業の経営をより良くしていけばその企業で働いている人が、自分が携わる事業への愛着や幸福感を抱きながら働けると考えていました。

入社前に西川と話す中で、A.T. カーニーのインタストリープラクティスは「日本の製造業の持つ力を解き放つことをミッションにしている」と伝えられ、その言葉に共感しました。それで、私は“日本の製造業がグローバルで戦える” 環境を作るために、A.T. カーニーの一員として携わっていきたいと思ったのです。

2つ目の理由は“人”です。コンサルティングは、人と人の関係性で成り立っているビジネスだと感じます。それはクライアントに対してはもちろん、社内でも同じです。そのため、一緒に働いていて気持ちの良い人と仕事をしたいと考えていました。

A.T. カーニーの面接では、プリンシパルやパートナーと話す中で、地頭の良さだけでなく、私が興味を持っている領域や個人の仕事の価値観を見てくれる印象を受けたのです。

今思えば、人の内発的動機につながるパッションがどこにあるかを見ていてくれたのだと思います。また、組織の大きさの面でもプリンシパルやパートナーとの距離が近く、プロジェクトを進める上でコミュニケーションが取りやすく感じました。

A.T. カーニーであれば、個性や価値観を尊重してくれるメンバーと風通しの良い環境で切磋琢磨(せっさたくま)しながら働けると思ったのです。 description

2本目のプロジェクトでマネージャーの役割を担い、コンサルタントとして大きく成長した

――A.T. カーニーのインダストリーが携わるプロジェクトの特徴を教えてください。

西川:日本の重工業領域における大きな課題は、事業成長と効率化です。

事業成長のプロジェクトでは、電動化を中心にエネルギーの転換にまつわるテーマが1つあります。また、海外の競合を見ると、メーカーでありながら商社機能を持ち、工場でつくった製品のオペレーション、つまり設置や運用、そしてメンテナンスまで含めて手掛けている企業もあります。

そういったO&M(オペレーション&メンテナンス)やエネルギーの転換、脱炭素というグローバルの動きの中で、日本の重工業は各社が持っている技術や強みを生かしながら、グローバルに対してどう戦うのかを検討することが、直近のプロジェクトに多いですね。

一方で、効率化は再編とも言い換えられますが、造船であれば、巨大な鉄板をつくるような機能は切り出して、エンジンや画像処理などのコア技術にフォーカスするといったように、変革することが必要になっています。それが本当に実現できるのかといった検討を行うプロジェクトは、その他のインダストリーも含めてよくあるのではと思います。

――深川さんが携わったプロジェクトで、印象的なものは何でしょうか。

深川:今まで石油化学向けの製造装置を手掛けていた重機械メーカーの事業転換・成長戦略策定に携わったプロジェクトです。

――どのような点に苦労しましたか。

深川:クライアントが事業転換を図る上で、従来の石油化学領域と異なる顧客を相手に、装置の売り切りだけでなく、コンサルテーションなどのインテリジェンスを提供するビジネスモデルへの展開や、またそれを実現するための新たな組織能力の獲得が必要になる案件でした。

クライアントにとっては新しい分野の取り組みなので、自己変革するためのハードルが高かったですね。しかも、長期的な脱炭素化の市場のトレンドを考えた場合に、自らの組織を変革して「自分たちでもできることなんだ」と思っていただき、最初の一歩を踏み出してもらう必要がありました。

新たな成長領域としてバイオ技術を利用した素材開発に携わる新興企業へのヒアリングなどを通じて、装置などハードウエアだけでなくサービスのニーズもあるかを調べるとともに、プロダクトを提供する上で企業に求められる組織能力を見いだしていきました。

また、クライアントにとって今までの化学の領域とは異なる事業プロセスや人員が求められるのですが、それを構築するための道筋をクライアント側の社長含む経営幹部に報告することも担いました。

――プロジェクトはどんな形で帰着したのでしょうか。

深川:プロジェクト後、クライアントの社長からは、まずは着実にできることから始めていきたいと言葉をもらいました。さらに、数カ月後に事業責任者の方から、我々のアウトプットを受けて、日本市場の中で新たな事業領域における顧客探索や営業活動を早速進めているという電話をいただきました。

当社の提言を受けて、クライアントが自ら成長と変革に向けて走りだしたという実感が得られてうれしかったですね。

「日本の製造業を支援したい」という情熱を持った人に来てほしい

――A.T. カーニーのインダストリーが求める人物像を教えてください。

西川:深川のように、「日本の製造業あるいは重工業を支援したい」という情熱を持っている人に来てほしいと思っています。重工業の領域はまだ変革の途中で、撤退や再編など、まだまだ苦しい変化が続くと考えています。

そうした難しい状況のクライアントを支援する上では、重工業領域のコンサルティングに携わる動機が大事になります。民間旅客機の翼の設計をしていた深川も、面接で話を聞いていくと、自分が携わっていた事業や技術、製品の将来についてとても真剣に考えていることが感じられました。

深川:確かに、特定の事業や、技術に深い理解・興味がある人は、コンサルティングする上でも自然と事業構造の理解、将来の展望・シナリオ構築を楽しみながらできるのではないかと思います。それがゆくゆくはクライアントへの質の良いアウトプットにもつながっていくと考えています。

――今後、インダストリープラクティスが目指すことは何でしょうか。

西川:重工業はモノをつくるだけでなく、オペレーションやサービス、ソリューションといったコトのビジネスにも進出し、ビジネスの上流から下流までをトータルで手掛けていくことが求められます。一方で、グローバルにはすでに先行するプレーヤーがいて、その国のエネルギー政策にも関与しています。その中で、日本の重工会社としてどうするのかを考え、行動に移すことが大切ではないでしょうか。

新しいチャンスもあります。それは重工業各社の事業領域を改めて定義して、強化する事業を選びながら投資判断をすることです。

R&D戦略から課題を見直したり、必要なM&Aを実行したりしながら、サステナブルな事業体にすべく事業ポートフォリオを変えていく。そういったことを、引き続きサポートしていければと思っています。

――その中で、深川さんが目指すキャリアビジョンを教えてください。

深川:長期的な電動化や脱炭素化といったトレンドの中で、発電・送配電・蓄電をはじめとしたエネルギーインフラ領域、また船舶や航空機、電車、鉄道などのモビリティ領域における、新規事業やエコシステムを形成するプロジェクトにコンサルタントとして引き続き携わりたいと思っています。

日本の重工・機械などの製造業は、世の中になくてはならないインフラ製品・要素技術をたくさん持っていますので、その現状のアセットを生かしながら、新たな市場の変化点やマーケットニーズを捉え、グローバルに誇れる事業の構築を支援していきたいです。 description

コラム作成者
Liiga編集部
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