はじめに
今回はコンサルティングファーム転職支援を得意とする株式会社アサイン代表取締役・小瀬村卓実氏へのインタビュー、第2弾です。
第1回では、多くの人が憧れる外資系戦略コンサルティングファームではなく、日系総合コンサルティングファームを選んだ理由、実際にそこで培った経験についてお伝えしました。
その続きとなる第2回では、小瀬村氏が起業を決意した経緯や起業の困難さ、実現したい理想について語って頂きました。
ぜひご一読ください。
#01:超有名外資系コンサルではなく、あえて日系コンサルを選んだ理由~コンサル出身エージェント、小瀬村卓実さんのキャリア観
このロゴマークには「人」を大切にするという意味が込められており、それぞれの人の頭一つ抜けた価値観や個性を重要視するということを表現している。
所属企業の役員から頂いた、「一度やってみろ」という後押し
ー小瀬村さんは新卒就活時に既に起業を考えていらしたそうですが、実行のきっかけは何だったのでしょうか。
感覚的な説明になるのですが、「今ならできる」という感触を得たため実行しました。今から振り返ってみると、実際は決して準備が整っていたわけでもなかったのですが(笑)。
起業を志す方は多いですが、頭では「起業しよう」と考えつつ、結局実行に移す人は少なく、自分もその1人ではないかと思っていた時もありました。
ところがある案件が終った時に、実際に起業したいと強く感じました。そこで更に、所属していたファームの役員の方に背中を押され、これが決め手になりました。
ー所属先の役員の方が、起業を応援するというのは珍しいですね。
前職は、自分をただの社員としてだけではなく、1人の人間として見てくれていて、各々の社員が挑戦したいことは、応援するような文化が根付いていたんですよね。
そのため、役員の方も「やりたいことはやった方がいい」と後押ししてくれたのです。その方はファーム創業時のメンバーだったのですが、ご自身のご経験から「遠回りは良くない」という話をされたのはよく覚えています。
具体的な話は今でも鮮明に覚えていまして、「どうも世間を見ていると、アイドルになりたいので、つきましてはマイクの構造から勉強しようと思う、と言うような人が多い。本当にアイドル目指すなら、まず歌うべき。結局何かを成したいなら、最短で行かなければいけない」というお話しや、「実行に移す力をつけるなら、思い切ったら即決断することだ。悩む期間が長ければ長くなるほど、人間は現状を変える決断をしにくくなってくる。」といった心構えを伝えられました。
こういったお話を頂いた上で、「一度やってみろ」と背中を押してくれたことには非常に感謝しています。
ー起業するタイミングが来たとしても創業メンバーを確保することや資金を調達することは簡単ではないのでは。
資金は自分の貯金、前職の元上司の出資で賄いました。創業メンバーは、前職の後輩と当時一緒に住んでいた外資系総合ファームの出身者が「一緒にやりたい」と興味を持ってくれ、3人でスタートしました。
起業の苦しさと、その時に役立った2つの教え
ー起業するということは一見、華やかに見えて最初は困難の連続だと思います。起業してみて苦しかったこと、辛かった経験などはありますか。