「野村総合研究所に転職した決め手とは」金融出身者が語るコンサルタンティング業界 #01
2018/02/28
#戦略コンサルへの転職体験記
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はじめに

今回は戦略コンサルタントの採用を積極的に行なっている、株式会社野村総合研究所にお勤めの南島安平氏にインタビューを行い、コンサルティング業界への転職経緯や野村総合研究所の魅力について伺いました。その内容を3回に分けてご報告します。

南島氏は新卒で入社した金融機関に約4年間勤務した後、野村総合研究所に転職されました。現在、南島氏は主に金融機関に対してコンサルティングを行う部署に所属しながら、金融以外の分野にもコンサルタントとしての活躍の場を広げられています。

第1回である今回は、新卒で入社した金融業界からコンサルティング業界に転職しようと南島氏が考えたきっかけや、野村総合研究所への入社の決め手ついてお伝えします。

ぜひご覧ください。

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「変化」を感じられる仕事

―新卒での就職活動時に金融機関を志されたのはなぜでしょうか。

私が就職活動を始めた秋にちょうどリーマン・ショックが起き、金融が世の中に与える影響の大きさに非常に強いショックを受けたことがきっかけです。

当時は金融関連のニュースが毎日トップニュースとして扱われており、市中銀行の破綻や規制当局による救済措置など、状況が日々変化する金融のダイナミズムは、私の目には非常に魅力的に映りました。

採用選考中の企業が突然その年の採用活動を中止するなど、苦労もありましたが、そうしたトラブルも当時の私は面白がっていました。

―日々変化するダイナミズムに魅力を感じて金融機関への入社を決められたということですね。その後、数年で転職に至ったのはなぜでしょうか。

リーマン・ショックを乗り切った後の金融機関はその反動もあり、積極的に攻めの経営を進めるというよりは、足場を固める守りの姿勢に転じたため、私が求めていた「変化」を感じにくかったことが原因です。

当時、日本国債の運用業務に携わっていましたが、投資妙味が薄いと分かりつつも、規制や目には見えないしがらみに縛られ、長期金利が下がっていく様をただ見守るしかない会社の状況に閉塞感を感じていました。

そうした中、全社的なプロジェクトのメンバーとして、コンサルタントと協働する機会を得ました。この経験を通じて初めて、プロジェクト単位で企業の重要な意思決定や変化の局面に立ち会うコンサルタントという職業を知り、興味を抱きました。

自分が求める「変化」を感じられる仕事は金融以外にもあるのではないかと思い始めました。

―前職でコンサルタントと協働したことが、転職を考えるきっかけとなったわけですね。

そうですね。コンサルタントという一見、仕事の中身をイメージしづらい職業に対して、自分なりの具体像を持てた点でも貴重な機会でした。

コンサルタントとして歩む道の模索に資する「プロジェクトの幅の広さ」

―「変化」を求めて、コンサルティング業界への転職を決意されたというお話を伺いました。数あるコンサルティングファームの中で、野村総合研究所を選ばれた理由を伺えますか。

入社の決め手は2つあります。1つは「プロジェクトの幅の広さ」です。プロジェクトと一口に言っても携わる業界や求められる役割は千差万別です。コンサルティング業務未経験者だった私は、どのようなプロジェクトが自分に適するか全くわからない状態でした。

NRIの場合、プロジェクトを請け負う業界は多岐にわたっており、また顧客は民間企業だけでなく官公庁のケースも多いため、幅広い業界・組織・人と関わる機会があります。

また、プロジェクトにおいて支援を行う場面は、経営者の意思決定から、一般消費者を前にした現場のオペレーションまで、あらゆる事業工程に存在します。

未経験者である私は、多様なプロジェクトに携わる中でコンサルタントとして自分の進む道を探りたいと考えたため、NRIの持つ「プロジェクトの幅の広さ」は入社先を選ぶ上での決め手となりました。

成長を促す、野村総合研究所の「マルチアサイン」

―もう1つの決め手を伺えますか。

多様なプロジェクトへの「マルチアサイン」です。

「マルチアサイン」とは、1名のコンサルタントが同じ期間に複数(3~4件)のプロジェクトに従事することです。1期間1プロジェクト(シングルアサイン)のファームもありますが、「マルチアサイン」によって比較的短期間で多種類のプロジェクトを経験することができます。

この「マルチアサイン」を利用することで幅広いプロジェクトをより多く経験し、1日も早く自分の血肉に変えられると考えました。

―「マルチアサイン」というのは特徴的な制度ですね。一見、効率的なようですが、その反面で大変なことも多いのではないでしょうか。

プロジェクトの同時進行は頭で考えていたよりも遥かに大変でした。特に苦労したのがプロジェクトメンバーとの仕事の進捗管理・調整です。前職でも複数の業務を同時に抱えることはありましたが、調整が必要な先は基本的に上席や近しい同僚のみでした。

しかしNRIのコンサルタントの場合、プロジェクト毎に協働するメンバーが多岐に渡るため、仕事の進捗管理・他プロジェクトとの調整は全て自分で責任を持って行わなければなりません。仕事そのものに慣れない中での管理・調整は非常に大変でした。

一方で、「マルチアサイン」を通じて得られるプロジェクト経験の集積は想像以上に大きなものだとも感じました。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

「変化のダイナミズム」を求めて、他業界からコンサルティング業界に飛び込まれた経歴は皆様にとっても興味深いと思います。

また、野村総合研究所の持つ「プロジェクトの幅の広さ」や「マルチアサイン」という特徴は、南島氏同様コンサルティング業務未経験者の方にとって、魅力的であるといえるのではないでしょうか。

次回は野村総合研究所での仕事のやりがいや難しさについて語って頂いています。

コンサルティング業界に興味のある方、ぜひご覧下さい。

第2回はこちら

コラム作成者
Liiga編集部
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