「野村総合研究所で『自分なり』のコンサルタントになる」金融出身者が語るコンサルティング業界 #03
2018/03/10
#戦略コンサルへの転職体験記
#戦略コンサルで身につくスキル
#総合コンサルタントへの転職体験記
#総合コンサルタントとして身につくスキル

はじめに

今回は戦略コンサルタントの採用を積極的に行なっている、株式会社野村総合研究所・南島安平氏へのインタビュー、第3回です。

第2回では、コンサルタントとして働く中で南島氏が感じる仕事のやりがいや難しさについてお伝えしました。

最終回となる第3回では、異業種への転職にフォーカスをあてて、南島氏が感じた苦労や考え方の変化について語っていただきました。

ぜひご覧ください。

第2回はこちら

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志望動機を「言語化」することの重要性

―金融機関からコンサルティングファームへ転職されるにあたって、苦労された点を伺えますか。

これは異業種への転職に限った話ではないと思いますが、「なぜ転職したいのか、転職して何がしたいのか」を相手に伝わるレベルで明確にし、言語化することには苦労しました。

当たり前の話ですが、自分の気持ちを先ずは自分自身が理解しなければなりません。しかし、「自分は仕事に対して何を求めるのか」という抽象的な問いかけをいきなり自問自答しても中々考えは深まりません。

そこで、今の仕事で自分が不満に感じる場面・理由について具体的にイメージするところから始めました。具体的なシーンを思い返すことで徐々に漠然とした気持ちが分解され、核となる自分にとって大切なものが見えてきました。

―具体例に落とすことで、抽象的な悩みを解いていったということですね。でもそれだけでは足りなかったということでしょうか。

転職する志望動機や価値観が自分の中でクリアになっただけでは不十分でした。それを相手に伝えられるよう言語化することが重要だったのです。誰しもが自分の説明が不足する部分を無意識に都合よく補ってしまう、思考の癖や思い込みを持っています。

このような思考の癖や思い込みをそのままにした状態で、考えを相手に伝えても理解されず、独りよがりな印象を与えてしまいます。転職活動を始めた当初の私はまさにそうした状態でした。

―どのようにして修正を図っていかれたのでしょうか。

志望動機書・職務経歴書の推敲です。転職活動では履歴書とは別に、志望動機やそれまでの職務経験を書面で示す必要がありますが、書いては転職エージェントに確認してもらい、指摘事項を修正することを100回以上繰り返しながら、自分の考えを誰にでも伝わる形に練り上げていきました。

―100回以上となりますと、かなり緊密にコミュニケーションをとられたのですね。

そうですね。仕事終わりに文章を直してメールを送り、夜遅くに返信をいただくなど、エージェントの方には非常に熱心に見てもらいました。自分では説明した気になっていたことが相手には十分に伝わっていないなど、自分の思考の癖を考える上で、とても良い経験になりました。

自分の考えを言語化する訓練は、現在のコンサルティングの仕事にも活きています。コンサルタントは、自分の考えを顧客やメンバーと共有した上でプロジェクトを進めることが求められます。

そのため、自分の考えをきちんと言語化して相手に伝えることができなければ、人を動かすことはできません。ときに複雑な印象を与える論理的な思考結果を誰にでもわかりやすい形で言語化するスキルはコンサルタントの価値の源泉の1つであると考えます。

転職を通じて生じた考え方の変化

―転職を通じてご自身がキャリアに求める価値観は満たされましたか。

満たされたものもあり、そのままのものもあります。ただ、転職前は「転職することで人生が劇的に変わるのではないか」と漠然と思っていたところがありましたが、実際はそんなことはないなと思いました。

入社前はNRIの内部にコンサルティング業務のノウハウが蓄積された「虎の巻」のようなものがあり、そのノウハウに触れれば、自ずとすぐに一人前のコンサルタントになれると期待していました。

しかし実際はそこまで甘いものではありませんでした笑。もちろん、入社して以降の自分の成長を実感していますが、これは転職という環境の変化によるものだけではなく、前職・現職問わずこれまでの自分の葛藤や「もがき」が結びついて築かれたものではないかと考えています。

転職活動を通じて、現在得られる経験がかけがえのないものだと感じるようになりました。コンサルティングファームに入社したからといっていきなりコンサルタントになれるわけではありません。

公私含め様々な経験する中で、徐々に「自分なりの」コンサルタントになっていくのだと思います。そう考えると、前職にせよ、現職にせよ、得られる経験は貴重なものであると考えるようになりました。

―当初の想定とは異なる部分がありつつも、転職されたことを前向きに捉えているということでしょうか。

そうですね。コンサルタントとしてこれからの自分を描きながら、前向きに働いています。そうした思いで仕事に取り組めている点で、NRIに転職して良かったと感じています。

―ありがとうございます。最後、Liigaユーザーの皆様へメッセージをお願いします。

日々変化を感じながら仕事をしたい方には、金融機関だけではなく、コンサルティングファームも向いていると思います。

NRIではフラットな社風の下、個性豊かなメンバーがプロジェクト毎に協力し合い、難しい課題に取り組んでいます。こうした環境で熱意を持って仕事に取り組みたいと感じられる方は、是非一緒に働きましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

南島氏には、第1回、第2回、第3回にわたり、野村総合研究所での働き方・仕事のやりがいから、転職を通じた考え方の変化まで幅広く語って頂きました。

実際に金融機関からコンサルティングファームへ転職された同氏が語る、異業種への転職や野村総合研究所の魅力は説得力があったのではないでしょうか。

このような働き方に興味を持たれた方は、ぜひ野村総合研究所に応募してみてください。

コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。