海外プロジェクトでも、日本に貢献する仕組みが根底にある。謎に包まれた金融機関「日本政策投資銀行」の熱い思い #02
はじめに
今回は日本政策投資銀行・一色健氏への続編です。
前回は一色氏のこれまでの業務経験のお話を中心に、DBJの特徴についてお伺いしました。
その続きとなる後編では、キャリア採用の扱いやDBJのプロジェクトに徹底している理念についてお話頂きます。
ぜひご覧下さい。
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新卒でも中途でも分け隔てはない
―その後一色氏は留学されたわけですね。
はい。MBAをとるための留学でした。
ー留学しようと思われた経緯をうかがってもよろしいですか?
きっかけはいくつかあります。まず1つは民営化の業務において銀行の経営という部分に触れたことで経営学への興味が湧いたことです。
当時はDBJの経営について断片的に様々な情報が入ってきてはいたのですが、体系的に経営学を学んだこともなく、わからないことも数多くありました。そういったことを勉強したいと思ったのが理由の1つです。
もう1つは都市開発部に所属していた時に私の提案が顧客になかなか刺さらない、と感じる場面を経験したことです。財務以外の側面も学び経営者の視点を持たなければお客様のニーズに合った提案はできない、という思いを持つようになりました。
大きくはこの2つの理由から社内公募に応募し、1年間留学させていただきました。
ーDBJの中では、社費で留学に行く機会は多いものなのでしょうか?
留学する割合は他社に比べれば高いと思います。一定の職務経験を積んだ方であれば、新卒・キャリア採用問わず応募できます。
DBJはキャリア採用でも部長級で活躍している人もたくさんいます。分け隔てなく接する風土も昔から変わらないDBJの特徴ですね。
「DBJがやる意義」は常に問われる
―留学の経験がビジネスで活きた、という事例はありますか?
特に顕著だったのは航空機融資に携わっていた時です。顧客はすべて海外の企業という状況でしたから必然的に外国の方とビジネスすることになるわけです。その時に実際に相手との価値観の違いを「体感していた」ことはビジネスではおおいに役に立ちました。
―海外の融資も行っている、ということには興味をそそられます。
日本の社会・経済への貢献を理念に掲げるDBJがなぜ海外に融資するのか、という疑問を感じる方も多いと思います。
私たちは収益性だけを意識して海外の融資を行っているわけではありません。例えば、海外の成功事例を日本で応用したい、という想いがあります。
1つの事例では、海外で培った航空機ファイナンスの仕組みを日本に還元しました。運用機会を求める地方銀行と協働し、航空機ファイナンスという海外への資金運用機会を提供することで、コスト削減・地域社会への貢献につながったと考えています。
また業界としても新たな資金の出し手をDBJが紹介してくれることになりますから、Win-Winの関係を築くことができたと思います。
その他にも、日本の航空会社に対し、海外で培ったスキームを適用し新たな調達手法の実現を図ること等、金融のフロンティアとしての役割を担い日本への還元も行いました。
―どんなプロジェクトでも根底にあるのは公共性、というわけですね。
DBJは海外案件でも日本への貢献を意識している風土があり、「DBJがやる意義」が常に問われます。
最終目標として、常に日本への貢献を意識していることが、DBJで働くやりがい・モチベーションにつながっていると感じます。
DBJで働くということの意味
ーここからはキャリア採用についてうかがいたいと思います。どういった人に応募してほしいですか?
まず前提としてDBJの理念に共感できる人であるかということです。先ほども言ったようにDBJはミッションが特殊な組織です。公共性と収益性という一見すると二律背反とも思われるような事柄を追求していくことが求められます。
理念に共感し、新しいことにもチャレンジするマインド・実行力のある人、日本の社会・経済の発展に寄与する志のある人と是非一緒に働きたいですね。
―キャリア採用を行う動機は何でしょうか?
DBJは新卒採用人数が少なく、離職率も低い組織です。そのためいわゆる「人手不足」がキャリア採用の動機ではありません。組織内での事業の拡大に伴い、様々な経験を積んだ人に組織を活性化してほしい、ということが一番の理由です。
採用人数は決めていません。いい人とご縁があれば何人でもとるという方針でキャリア採用を行っています。
―事業の拡大に貢献できる人材を必要としている、ということですね。一色さんご自身の今後の目標は何かありますか?
常に自分なりの付加価値を出すことです。それによってDBJに貢献する。DBJに貢献することは社会につながることですから。
一方で新しいことにもチャレンジしたいという気持ちもまだまだあります。一定の年次を過ぎると、それまでの経験をもとに仕事をしていきがちですが、事業領域が広く、投融資に限らず様々な業務を経験できることはDBJの魅力で、新しい分野にも挑戦することも選択肢肢の1つですね。
DBJはボトムアップの風土がありますので、例えば新しいチームを立ち上げてビジネスを広げることもできるでしょうし、まだまだ色々なことにチャレンジしたいと考えています。
―最後にメッセージをお願いします。
DBJは先行事例がない新しいことへのチャレンジを常に必要としている組織です。業務にマニュアルはありません。社会経済が抱える課題に対し真摯に向き合いいかに工夫し解決できるかがやりがいであり一番難しいところです。
興味を持った方はDBJのことをよく研究して貰い、高い志を持った方とお会いできることを心待ちにしています。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
前編、後編にわたり、一色氏のご経歴、そこから伺えるDBJの会社像について語って頂きました。
目先の利益に囚われず、公共性を重視した意義深いDBJでの働き方、少数精鋭がゆえの新卒社員・キャリア社員の分け隔てのなさが伝わったのではないでしょうか。
皆様のご参考になれば幸いです。
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2002年、DBJへ入行。企業金融第4部へ配属。
2003年、DBJ東北支店へ異動。
2006年、本店の経営企画部へ異動。
2008年、都市開発部へ異動。
2011年、イギリスの大学へ社費留学。
2012年、日本へ帰国し、企業金融第4部へ異動。
2018年現在、人事部に所属。
外資系・日系トップ企業から
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