三菱UFJリサーチ&コンサルティング|本音の対話で日本の未来を創る
2019/12/06
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三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)のシンクタンク・コンサルティングファームである三菱UFJリサーチ&コンサルティング(以下、MURC)。メガバンクグループのメンバーであるため、「堅い社風」「金融業中心」といったイメージを持たれがちだが、果たしてそれは正しいのだろうか。MURCの実像に迫るため、三石基代表取締役副社長・コンサルティング事業本部長と、名藤大樹コンサルティング人材開発室長に話を聞いた。

〈Profile〉
写真左/三石基(みついし・もとい)代表取締役副社長・コンサルティング事業本部長
三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行) アジア・オセアニア本部副本部長、三菱UFJ銀行 常務執行役員等を経て、2019年6月より現職
同右/名藤大樹(なとう・ひろき)コンサルティング人材開発室長
大学卒業後、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)に入社。以来、組織人事分野をベースに一貫してコンサルティング業務に従事。2017年4月、同社の組織改編に伴いコンサルティング人材開発室長となり、コンサルタントの人材マネジメント業務に取り組んでいる
(掲載内容や肩書は2019年10月の取材当時のものです)

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銀行の慣習に左右されないコンサルティングファームらしい文化と組織

――三石さんは三菱UFJ銀行で役員を務め、2019年6月からMURCの副社長兼コンサルティング事業本部長に着任されたと伺っています。組織や文化にどのような違いを感じたかお話いただきたいと思います。

三石:銀行から移ってきて、違いをずいぶん感じました。カルチャー面では、役職が違っても全然距離感がなくてフラットな関係性が築かれていますね。私と30代のプロジェクトリーダーたちが議論を戦わせるのは日常茶飯事です。銀行に限らず大きな組織では、役員に会うためにいきなり部屋まで行けないことも少なくないと思いますが、MURCでは「いいですか?」って感じでみんな入ってきますよ。非常に自由闊達だと感じました。

また金融グループに属する企業という位置づけから、年功序列的な組織だと思われてしまいがちなのですが、役割も報酬も入社年次とは、関係がありません。私が知る限りでは、他のコンサル以上にコンサルらしい会社と感じました。

――名藤さんは人事に携わる立場として、他の企業も意識されていると思いますが、転職を検討している方に対して伝えたい、MURCらしさや文化を教えてください。

名藤:当社は三和総合研究所を起源とし、コンサルティングだけでなく、シンクタンクという側面もありますので、個々人の専門性をしっかり磨くことを尊ぶ文化があります。一方で、今は個人の力だけで勝負できる時代ではありません。専門性を磨くこと、と、組織としてのスキルの積み上げ、を両立する経営をめざしています。社内学会、社内ライブラリーなどがあるのは当社の特徴だと思います。

また、最近では新卒採用にも力を入れていますが、新卒入社メンバーだけで文化ができあがっている会社でありません。中途でも入りやすいカルチャーを意識して作ろうとしていますし、実際に門戸は開かれています。早く立ち上がって戦力になってもらうために、ガイダンスやマニュアルなど、さまざまな準備をしてお待ちしています。

――入社後のキャリアについては、どのような方針でしょうか。

三石:当社のキャリア形成の特徴として、特にまだ専門性が薄い20代くらいまでの方であれば、比較的幅広い専門性を横断的に身につけやすい環境があります。

現在は「人事」「デジタル」といったソリューションベースの組織になっていて、「金融」「化学」などお客さまのセクターで所属を分けていません。数年は集中して専門性を身につける必要がありますが、それからは幅広いソリューションの中から興味に応じて取り込んでいけばいいのです。

例えば今、HRとテクノロジーはセットで考える必要性が高まっています。ソリューションをフルラインナップで揃えているので、異動をしてもいいし、得意とするメンバーと協働することもできる、これがスキル拡張に繋がるのです。

名藤:若手を、労働力をプールするようなかたちにして「こなす」仕事ばかりに従事させることはできるだけ避けたいと思っています。

本人の意思を活かして、コンサルタントとして大成できるように、いろんな仕組みを作っています。「キャリア意向調査」はその一つで、年に一回、今の仕事を続けたいのか、別の分野に移りたいのかを聞いて、面談することを「仕組みとして」行っています。

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信頼で結び付いた数多の会社に、腰を据えてサービスを提供

――MURCは、ビジネスの側面ではMUFGでどのような役割を果たし、お客さまにどう貢献するのがミッションなのでしょうか。

三石:まず、世の中が変わり、銀行も変わっていることからご説明する必要があります。30年以上前、私が銀行に入ったのは「お客様の成長を金融から支えたい」という理由からでした。お客さまの成長が日本の成長にもつながることにやりがいを持っていました。今は手段がコンサルティングですが「成長を支えたい」という軸は変わっていません。

ただ、バブル景気の当時とマイナス金利の現在では、環境は大きく異なります。バブル景気の時は、銀行はお客さまの相談に乗り、ビジネス拡大に必要な資金をご融資することで金利による収益を得ていました。しかし今は純粋な銀行業務だけでは立ち行かなくなりましたから、伝統的な銀行業務以外でのビジネスが必要です。

同時にお客さまは、デジタル化による第4次産業革命、グローバル化、人口減少といった変化によって新たな経営課題と向き合っており、そのサポートを求めています。MUFGからも、お客さまからも、MURCに求める役割がさらに増してくるということです。

――MUFGの一角として、金融系の案件が多いのではないかと想像するのですが、実際はどうなのでしょうか。また、金融グループに属することによる取引の特徴はありますか。

三石:割合は、むしろ小さいですよ。私たちは銀行との長い信頼関係があるお客さまを中心にコンサルティングサービスをご提供しているわけですから、必然的に多種多様な業界や規模の会社がお客さまになります。

日本には300万社以上の企業があるとされていて、MUFGとしてはそのうち40万社もの法人のお客さまをカバーしていることになります。経営者のアイデアがまだ柔らかい状態、たとえば「グローバルなら、まずはアジアからかな」という状況からご相談されるケースも珍しくありません。

名藤:この関係性があるから、MURCならではのカルチャーが生まれます。目下のプロジェクトだけで短期的に当社が収益を上げても、それでは意味がないんですよ。

その後も継続してお客さまの業績が上がらなければ、MUFGのめざすビジネスではないのです。長期的な視野で寄り添わなければいけません。だからじっくり腰を据えて取り組むことが「よし」とされているのです。

――それだけ影響力を持っているグループだとも言えますよね。

三石:そうですね。だからこそ、僭越ながら私たちが頑張れば、結果として末永く日本の企業社会全体をサポートできることになるわけです。

イノベーション支援、組織人事分野、シンクタンク連携に強み

――MURCとして、強い領域は何でしょうか。

三石:今ですと、大きく3つを挙げたいと思います。まずは、時代の変化に合わせて企業のデジタル化やイノベーションを支援することです。

専門チーム「イノベーション&インキュベーション室」を作って取り組んでいるのですが、このメンバーは若手のコンサルタントを中心に構成されていて、日本を代表する企業の実権者に対して、思い切った提案をどんどん繰り返しているわけです。落ち着いた雰囲気の中でもアグレッシブに動いている。この良いバランスは、組織全体に波及させていきたいですね。

――なぜ、日本を代表する企業の実権者に対して提案できるのでしょうか。

三石:それは、当社のコンサルタントが積み重ねてきた実績によるところが大きいと思います。加えて背景にMUFGとの信頼関係もあるかもしれません。コンサルティングはプロジェクト単位のリレーションが中心となりますが、MUFGとしては長く親身にお付き合いを続けてきていますので、本当に自分たちのために言ってくれているのだと理解してくださっていて、時には厳しいことを申し上げても耳を傾けていただけるのかな、と思います。

2つめですが、組織人事の分野は特に競争力があると思っています。これは三和総合研究所時代からの伝統です。多くの企業で組織外からの支援が必要とされている領域で、今は定年延長や年金制度など、各社ともに変えていかなければいけない時期ですから、非常に多くのお声がけがある状況です。

人事というのは経営のトップマターですから、この領域で得られた信頼を他の戦略案件に波及させていけるのが我々の強みですよね。MURCの提案なら、信じられると。

名藤:そして3つめは、シンクタンクをもつということです。

――シンクタンク部門(政策研究事業本部)とコンサルティング事業本部との関係や、どのような経験ができるのか教えてください。

名藤:分野によりますが、シンクタンク部門のプロジェクトにコンサルタント達が参加して、混成チームで仕事をする機会があります。

三石:シンクタンクは国への提言を行っています。それを企業のお客さまと一緒になって社会実装していくのはコンサルタントの役割です。

官公庁と仕事をするシンクタンク部門と協働することなどによって得られる知見を、お客さまのビジネスはもちろんESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)に関するコンサルティングにも活かしています。例えばスマートシティや地球温暖化といったテーマで、一気通貫で携われる醍醐味があるわけです。

また、シンクタンク部門と協働し、オープンイノベーションのサポートもしています。ベンチャーとのマッチングをサポートするだけではなく、最後に「化学反応を起こしてビジネスになるところまで」を支援する。シンクタンク部門とコンサルタントが協働するからこそよりよい価値提供ができる領域です。

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3つの変化「デ・グ・デ」を一緒に楽しもう

――これからのコンサルティング事業本部の方向性や、成し遂げようとしているテーマについて教えてください。

三石:これからの5年10年は、私がバンカーとして経験してきた30年の何倍も変化するでしょう。コンサルタントには、その社会の変化の一歩前に出て、「お客さまをナビゲート」していく役割が求められています。この変化についていくのは、個人がいくら強くても難しい。

個人を強めるのに加えて、コンサルティング事業本部の多彩な力、MURCの総合力、そしてMUFGのグループ力、これらがチームとして合わさったシナジーがなければ頼られるコンサルティングファームにはなり得ないだろうと考えています。

――「変化」とは、具体的に何を指していますか。

三石:私は「デ・グ・デ」と呼んでいます。デジタルの「デ」、グローバルの「グ」、そして日本では人口動態が急激に変化していくことから、デモグラフィックチェンジの「デ」。

すでに変化の最中ですが、特に東京オリンピック後を見据えた新たな成長モデルを提示することが大事です。今はシナジーを発揮して頼られる存在になり得ていても、続けていかなければならない。我々自身もコンサルティングファームとして継続的に進化していく必要があります。これを実現するのが私の責務であり、とても緊張感があります。プロジェクトリーダーたちと、常に議論を重ねています。

――そのビジョンを共にできる価値観があるのは当然だと思いますが、他にどのような資質やマインドを持つ方と一緒に変化の時代をナビゲートしていきたいですか。

三石:まずは、その変化を楽しめる人ですね。眼光鋭く牙をむくような姿勢で対峙するというよりは、落ち着いた社風と長期的な信頼関係をベースに、アグレッシブにアイデアを構想し、それを物怖じすることなくお客さまに提案していける人。それがこの変化の時代に求められています。

名藤:人事を担う私の責務は、「堅い」のではなく、そうした新しいことにチャレンジしているチームなんだということを誤解なく正しく伝えていくことです。そして、いまいちどコンサルタントとは何者なのかを見直すことが大切だと思っています。

コンサルティング業界がカバーする範囲が広がっている今、「コンサルタント」という言葉で括られる人の中にも、特定のITツールしか理解していない、あるいは、常駐して力仕事をしている人、なども業界全体として増えているように感じています。長期的にキャリアを考えると、それがその人のために良いのでしょうか。

やや古くさいかもしれませんが、財務やKPIから経営を読み解き、社長の気持ちを理解してコンサルティングしたいという夢を持つ人とご一緒したいと思っています。「本当の意味でコンサルティングをやりたい人」とでも言うのでしょうか。

それから、私たちの大きな特徴はシンクタンクであることです。ただ「儲かりそう」「成長できそう」というレベルではなくて、社会課題をビジネスに結びつけて解決しようという発想の人と出会いたいです。

三石:そうですね。お客さまの会社をよくして、さらに社会へと波及させていく意志を持って変化と向き合い、ひいては日本をよくしたい人。これに尽きると思います。

名藤:実際、当社MURCには、そういう志(こころざし)を持った人が多いと感じています。

三石:MUFGにおけるコンサルティングの重要性が増していくとお話しましたが、これまで築いてきたプレゼンスを「守る」だけではなく、責任感を持って、よりプレゼンスを高めていく意気。お客さまが期待しているのは、まさにそこです。その期待に応えていく気概がある人をお待ちしています。

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コラム作成者
Liiga編集部
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