「コンサル×事業会社」で“多国籍企業”に感じられる程の勢いを
2020/01/27
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コンサルティングにとどまらず、新規事業を次々立ち上げ続けるイグニション・ポイント。同社を率いる青柳代表のインタビューの後編となる今回は、新たなフェーズを迎えることになったこれからの5年間の見通しや求める人物像について語ってもらった。今後、同社はどんな企業に変貌を遂げようとしているのか。

〈Profile〉
青柳和洋(あおやぎ・かずひろ)
代表取締役社長兼CEO
PDM(製品情報管理)メーカー、ITコンサルティング会社、デロイトトーマツコンサルティングを経て、イグニション・ポイント株式会社を共同創業。代表取締役社長に就任。

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アジアでは、コンサルティング業が確立されている地域は少ない

――当初の事業計画からほぼぶれることなく、確実に目標を達成してきた御社ですが、創業6年目を迎えることとなった今年度から、新たなフェーズが始まると思います。今後はどのように展開する計画でしょうか。

青柳:創業後5年間はある意味、「尖ったことを重視した事業展開」を目指してきました。その結果、単体で売上、利益ともに、前年比2倍以上の成長を創業以来継続することができました。ですが、多少“強引に成長している”という思いがあったことも事実です。同時並行で多くの子会社・スタートアップを作ってきたので、見方によっては、“異常な成長を遂げてきた”と言えなくもありません。

当社の立ち位置は従来と比べると変わってきています。単なる新興系のユニークなことをやっている小さな企業だったのが、現在は、独立系の中堅ファームという位置づけにシフトしてきたように思えます。国の仕事も手掛けるまでになり、国内外での知名度も人材の質も飛躍的に向上しました。

世間の評価や注目度が上がったことで、社会的な責任も大きくなり、業務品質の向上はもちろん、付加価値の高いサービス、社会的意義のあるサービスをより安定的に提供する事も求められてくると思っています。次の5年間を考えたときに、日本国内にこだわり続ける必要はなく、“多国籍企業”に感じられる程の勢いで海外進出していきたいと思っています。

私は、これからもアジアの時代だと捉えています。この地域においては欧米人よりも日本人をはじめとしたアジア人の方がポテンシャルが当然あるのではないかと考えています。まずはベトナムを皮切りに、ASEAN(東南アジア諸国連合)全域で存在感を示していければと考えています。

――海外進出に関して、御社にはどのような勝算があり、どのような強みを用いてアジア全域に事業を広げていく戦略でしょうか。

青柳:海外進出という観点から、国内の他のコンサルティング企業との違いを述べるとすれば、先にお伝えしたように直接リソースを投じて事業会社、スタートアップを創ることができるというという強みがあります。

日系コンサルティング企業には大手製造業や金融系企業などの事業会社の資本が入っているケースが多いため、コンサルティング企業が直接、新たな事業会社を立ち上げることは難しい。一方、当社は、親会社としてコンサルティングファームが存在しています。ですから事業会社、スタートアップを量産することができるのです。

事業会社をフックにすれば、様々な角度から各国に進出しやすくなるのは間違いありません。ASEAN各国を見渡してみても、まだまだコンサルティング業が確立している国は少ないからです。例えば中国ではコンサルティングフィーという商習慣があまり根付いていません。実際に物品を購入するなど、目に見える納品物を扱っていないと報酬が発生しにくい文化があります。まずは互いにわかり易い形でビジネスを開始していくというのが正解ですし、それが当社の強みでもあると思います。

――事業会社単体で進出するより、御社のようなコンサルティング企業とセットになって進出したほうが良いという話でしょうか。

青柳:そう思います。事業会社は、大手は別としても、そのほとんどが現地のネットワークを持っていないでしょうし、たとえ大手であっても、進出する際には現地でどの企業とアライアンスを組んだら良いのか、どの地域で法人を設立するのが良いのかなど、判断するためには多くの時間を費やします。

例えば、ベトナムに進出するケースでも、ローカル企業との合弁会社を設立して展開するのか、外資100%の企業として展開する方が良いか。それぞれの場合に、どのようなリスクがあるのかなど、一つひとつを社内で調べきるには時間も費用も消費します。当社のようなコンサルティング企業には各地域ネットワークや、ノウハウ、経験もあります。

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新会社と研究機関設立が示唆する未来

――イグニション・ポイント オペレーションズ設立と先進技術研究所「INNOCC(イノック)」のオープンを発表されました。御社の事業計画の中において、これらの施策はどのような意味があり、どのような思いが込められているのか教えてください。

青柳:沖縄県名護市に設立したイグニション・ポイント オペレーションズ株式会社は、システム運用・保守・テスト等のITアウトソーシング、コールセンターやバックオフィスなどのビジネスプロセスアウトソーシングに特化した新会社です。これまでグループとして戦略立案から実行支援まで事業領域を拡大していく過程で、ストラテジー、デジタル、テクノロジー、フィナンシャルアドバイザリー、ワークデザイン、エクスペリエンスデザインといったユニットを増やして内製化してきました。

このエクスペリエンスデザインとワークデザインは、2019年から開始された新しい取り組みです。前者が企業のブランディング策定に関する総合支援で、CMやWEB制作をする総合広告代理店的な役割、後者が給与設計や組織設計、ハイヤリングなど人事系の機能を提供しています。これらのサービスの提供がはじまると、実際に計画に基づいて業務を運用するためのシステム運用保守やコールセンター業務、RPO業務といった付帯業務が必要になってきます。今まではカバーしていなかったこれらの業務をクライアントの包括支援の一環として内製化しようという狙いです。

先進技術研究所「INNOCC(イノック)」は、双方向なやりとりを技術によって実現する「インタラクティブテクノロジー」を中心に先進技術研究を行う機関です。主な研究テーマとして「人間の身体機能×テクノロジー」を掲げています。ビジネスやテクノロジーのコラボレーションを通じたイノベーション創出を強みとする当社が、さらに先進技術の研究と、研究機関や企業とのコラボレーションを行うための研究機関として設立しました。

オペレーションズのように規模を大きくしていくだけではなく、自ら研究機関を持って、エッジのあることや質の高いことをやっていくという意図があります。オペレーションズは事業の広がりを目指す「横展開」、INNOCCは知見など深耕を目指す「縦展開」です。横と縦の両方でグループを拡大していこうという考えです。

――目まぐるしいほどのスピード感で進化を続けるイグニション・ポイントグループですが、この先は一体、どのような姿になっていくのでしょうか。

青柳:これまではコンサルティング企業として対応する領域を広げてきました。国内で広告まで含めてカバーしているのは一部の大手グローバルファーム程度しか存在しないと思います。規模は違いますが、領域の広さでは同水準ではないかと自負しています。

今後は大企業と共同での事業会社の立ち上げや、ファンドの運営、対スタートアップの成長領域やファイナンス面における支援など、さらに幅の広い領域でサポートをしていく計画です。そして、それを国内だけでなくグローバルで展開していくというのが、次の5年間で当社がやるべきことだと思っています。

すでに、種まきは終わっていますから、あとはどのような順序で確実に芽吹かせるかだと思います。ですが、詳細すぎる計画にこだわり続けるつもりもありません。世界情勢を正確に予測することが困難な時代では、その計画にこだわり続けることが失敗を招く恐れがあります。どれだけ短い時間で変化に順応できるかということが重要だと思います。国内の景気が悪くなれば計画を見直して一気に守りに入るかもしれませんし、日本からシンガポールに事業拠点を移すかもしれません。何かあったときにいかに迅速に判断し、実行できるかがこれからの時代を生き抜く企業に必要な力といえます。

――青柳代表が経営者としての意思決定を行うときに、もっとも大切にしていることをお聞かせください。

青柳: 自分の直感を信じるようにしています。さまざまなデータ・予測など当然考慮しますが、それらの情報でさえ、誰かの想いに影響を受けていることもあり、例えば市場成長予測から算出された特定事業の売上予測など、一見根拠がありそうで都合の良い数字を探して張り付けていることも多々あります。ミクロとマクロの観点をバランス良く取り入れ、自分の経験と重ね合わせて納得できるレベルに落とさないと通用しないと感じています。

また、ワクワクできる計画かどうかもひとつの大きな基準になっています。まったく興味を持てなければ、ビジネスモデルとしてどれだけ優れていても、当社が挑戦する価値はないとさえ思っています。

ワクワクできる仕事をひとつでも多く創出し続け、一緒にやりがいを感じながら働ける人が活躍できる場を作っていきます。

変化を楽しみながら、自分自身と会社の成長を実感できるか

――このタイミングで御社に入ってくる人たちは、どのような価値を得られるのでしょうか。また、求める人材像についても教えてください。

青柳:ビジネスがどんどん多様化しながら進化していくので、全方位的にあらゆる人材を欲しているといっても過言ではないでしょう。当社は人を軸にビジネスを設計しているので、その人の想いを実現できる新規事業を立ち上げてきました。そのように特定の領域で想いがある人はもちろん、創業期のスタートアップに関わりたいという人にも来ていただきたいし、IPO直前期のスタートアップに関わりたいという人も大歓迎です。

今後はジョイントベンチャーも立ち上げる計画です。立ち上げた瞬間からそれなりの規模感の企業に深く携わりたい方にも最適な環境を用意することができます。多彩なステージにある企業の経営にいきなり参画できる面白さを味わうことができるのは、当社くらいではないでしょうか。

グループ、関連企業の規模やフェーズは様々です。コンサルティング業では、グループとしてのアセットが益々増えていく中で、それらのリソースを組み合わせながら様々な課題解決のアプローチをとり、共創することができます。現在、コンサルティングファームでコンサルタントとして活躍されている方の中で、プロジェクトに物足りなさを感じていたり、新たなことに挑みたいという方にとって最適な環境ではないでしょうか。

本当に色々なタイプや能力を持つ人材を広く求めていますが、ひとつだけ申し上げておきたいのは、変化をネガティブに捉える人は当社グループでやっていくのは難しいということです。これから益々世の中は変化を遂げていくでしょうし、会社が成長を続けるために変化は絶対に必要だと考えています。それを楽しみながら、自分自身と会社の成長を実感していただきたいですね。

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コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。