他の戦略系ファームにもGAFMAにもない唯一無二の力。IBMにコンサル経験者が集まるワケ
2020/04/27
#戦略コンサルの仕事内容
#戦略コンサルにつながるキャリア

sponsored by 日本アイ・ビー・エム description

世界170カ国・地域で社員約35万人を有するグローバル企業のIBM。AIや量子コンピューターなど先端テクノロジーを追求するかたわら、戦略コンサルティングファームの顔も持つユニークな存在と言える。Tech×戦略コンサルティングで生まれる「ここにしかないもの」を求め、同社へ転職するコンサルタント経験者も少なくない。その中の多くが、研究の経験やTechへの強い興味・関心を仕事につなげるべく参画した人材たち。彼らはIBMのどこに魅力を感じて飛び込み、入社後はどんな発見があったのだろうか。他のコンサルティングファームを経験してから転職してきた3人に、話を聞いた。

〈Profile〉
写真右/三上 幸司(みかみ・こうじ)
日本アイ・ビー・エム株式会社 GBS(グローバル・ビジネス・サービス)事業本部 シニア・マネージング・コンサルタント
ベンチャー、大手コンサルティングファームなどを経て2016年4月に日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。Watson AIでイノベーションを創出するアイデアソンプログラム、幾度かの業態変革を経験したIBMらしさを詰め込んだ、大企業の変革を支援するイノベーションコンサルティングプログラムの開発などで実績を持つ。社外ではNPO法人ダイバーシティワールド理事長、グラミン日本のCIOも務める。
同左/橋本 光弘(はしもと・みつひろ)
日本アイ・ビー・エム株式会社 GBS事業本部 シニア・マネージング・コンサルタント
博士(工学)、IBM Q Ambassador、日本学術振興会特別研究員
大手電機メーカー研究員(中央研究所、米国研究所他)として、ストレージデバイスの研究開発に従事。米国系戦略コンサルティングファームに移り、電機・機械・エネルギー業界における事業戦略策定やM&A支援のプロジェクトに参画した後、2016年6月に日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。近年は特に量子コンピューター、AIといったテクノロジーを活用した事業戦略策定やオペレーション改革などのプロジェクトを手掛ける。
同中央/アリウンザヤ・バヤルサイハン
日本アイ・ビー・エム株式会社 GBS事業本部 Strategy&iX シニア・コンサルタント
サスティナビリティ学(持続性科学)修士
モンゴル出身。サスティナビリティ関連の知識を活かしたコンサルティング業務を約5年経験した後、2019年10月にIBMに転職。前職ではSDGsやESG(環境・社会・ガバナンス)の対応など、企業のサスティナビリティ戦略を支援するチームやプロジェクトのマネジメントに数多く携わってきた。現在は戦略策定、新規事業などを担当する。

「Watsonに興味があった」「研究者の血が騒いだ」―。Techに強く、かつコンサル経験も活かせる場を求めて

――皆さんのこれまでのキャリアと、IBMに転職したきっかけを教えてください。

三上:キャリアのスタートは学生時代までさかのぼります。若い方はご存じないかもしれませんが、当時「1999年から2000年になると世界のコンピュータが誤作動を起こす可能性がある」と言われていたんです。いわゆる「2000年問題」ですね。その当時住んでいた仙台の中小企業の中にインターネットテクノロジーのトレンドについていけず、技術者も少ないケースが散見されたため、中小企業のIT化支援のニーズに対応するための学生ベンチャーを仙台で立ち上げました。今でもその会社は残っていて、一緒に起業した友人が頑張っています。

ただ、私自身はもっと大きなフィールドでスキルや付加価値をさらに高めるためにそのベンチャーを離れ、世界を舞台に活躍できる場を求めて、SIer(システムインテグレータ)やコンサルティングファームで経験を積みました。IBMに来たのは、2016年4月。日系コンサルティングファームでAIやIoTを活用した新規事業の企画をしていたのですが、ある日IBMからSNS経由で求人の紹介を受けたのです。ちょうど、新規事業を企画する上でAIについて詳しく調べようと思っていたところだったので、「面談としてではなくて、Watsonの話を詳しく聞くことは可能ですか?」と返答したところ、快くOKの返事をいただきました。

description

その時会ってくださったのが、日本IBMでWatson事業をスタートさせるきっかけを作った方々の中の一人。この方との面談が本当に面白くて、予定の時間を1時間以上オーバーして話し込んでいましたね。チームワークを大切にする社風も伝わってきて、本番の面接ではなかったはずなのに、気が付いたら数カ月後の転職を約束していました。

橋本:私は大学院で博士課程を修了した後、大手電機メーカーに入り日本とシリコンバレーの研究所で研究開発に没頭しました。世界中から集まった一流の研究者と協業して世界初や世界一の技術を生み出す非常に貴重な経験ができていたのですが、30代になって将来のキャリアを考える中で、もっと視野を広げる経験が必要ではないかと考えるようになりました。テクノロジーは社会を変革するドライバーの一つですが、実際に世の中を変えていくためには経営マネジメントもまた重要であると感じていましたので。

ただ、経営マネジメントの現場での仕事がどういうものかという具体的なイメージが湧かない。であれば、その世界に飛び込むしかない、ということで、様々な業界の多種多様な経営課題に携われる戦略コンサルタントになろうと決めました。最初に転職したのは米国に本社がある戦略コンサルティングファーム。クライアントの中期経営計画策定、成長戦略策定、M&Aのサポートなど、やりがいのあるプロジェクトに参画させてもらうことができたので、非常に感謝しています。

description

しかし、数年経つと研究者の血が騒ぎはじめ、最先端のテクノロジーで世の中を変えたいという想いがまた強くなっていきました。そんな時に声を掛けられたのがIBMです。三上さんと同じくWatsonには興味がありましたし、ちょうど量子コンピューターのクラウド提供が始まる時期で、面白いフェーズなのは間違いないと思いました。研究者の経験を活かして戦略コンサルができるとなれば、私にとっては最適の環境です。「ここしかない」と思いましたね。

アリウンザヤ:私はお二人とバックグラウンドが少し違っていて、IBMに来るまでテクノロジー関連の仕事に携わったことはありませんでした。前職は外資系のコンサルティングファームで、担当していたのはサスティナビリティ(持続可能性)の領域です。ミッションは、SDGsへの対応をはじめ、サスティナビリティ学をいかに経営に統合するか。クライアント企業の持続可能性をどう高めるかのプランを立案したりしていました。非常にやりがいのある仕事でしたが、もっと多岐にわたるプロジェクトに関わりたいと思うようになりました。

description

そんな中で出会ったのがIBMです。これからのコンサルタントにとってテクノロジーは避けては通れない領域であることが分かっていたので、一から勉強するつもりで転職することを決めました。

戦略ファームであり、事業会社であり、最先端の研究もある。様々な“顔”を持ち、「考えて終わりではない」

――実際に戦略コンサルタントとして仕事をする中、どんな点にIBMの強みや特徴を感じますか。

橋本:Watsonや量子コンピューターなどの最先端のテクノロジーをグループ内で開発していることと、戦略からオペレーションまで一気通貫で提供できることは大きな強みになっています。我々は戦略コンサルタントなので戦略立案が主な仕事ではありますが、考えて終わりでは決してない。社内の様々な部門のメンバーと一緒に汗を流しながら戦略の実行に取り組んでいます。

最後まで責任を持ってプロジェクトをやり遂げることでクライアントの満足度も上がりますし、自分自身の成長にもつながっていると感じます。考えるだけで後はお任せというスタイルでは、戦略に説得力を持たせることができませんから、IBMに来て本当に良かったですね。

アリウンザヤ:まったく同じ意見です。私も前職でやっていたのは構想を考えるところまでだったので、実際の経営にどう生かされているのかが目に見えない。本当に役に立てているのだろうかと常に不安を抱えていました。従って、構想から実行までできるIBMが魅力的でした。

橋本:それから、事業会社でもあるというのは、普通のコンサルティングファームとは大きく違う点ですね。歴史の長い会社ですが、事業内容は時代とともにがらっと変えていて、それに合わせて事業管理制度や業務プロセス、働き方なども様々な実験を行い続けているので、机上の空論ではないノウハウや知見が蓄積されています。コンサルティングの現場では社内の推進担当リーダーの口から実体験として話してもらうことなどもあるのですが、推進者の話にはやはり含蓄と説得力があります。こういった、事業会社として蓄積された資産を活かせるということも入社前には気づいていなかったIBM独自の強みです。

――IBMは様々な“顔”を持った会社なのですね。

橋本:コンサルティングファームであり、事業会社でもある。最先端のテクノロジーや研究所も持っている。あらゆる機能を備えていることが、IBMの最大の特徴といえるのではないでしょうか。四半世紀を超えて特許取得数首位を維持し続けているコンサルティングファームなんて、他にはまずないでしょう。また、GoogleやMicrosoftの様に最先端の研究をしているところはあっても、IBMのようなコンサルティング機能はない。最先端の技術を取り入れた企業改革を提案し実行まで支援できる唯一無二の企業がIBMです。

アリウンザヤ:たしかに、リサーチセンターやラボでの研究結果は提案に活かされていますね。グローバルで何万人もの専門家が在籍しているので、必要ならすぐに質問できることも強みです。

橋本:私は研究者としての経験も活かし、量子コンピューターの推進活動を行うための社内資格「IBM Q Ambassador」を取得しています。もともと好きな技術領域なので自主的に勉強会をしていたのですが、本格的に活動を進めるには資格の取得が必要になるため、予算を確保してアメリカの研究所に行かせてもらい、研修と試験を受けてきました。ビジネスにつながる道筋を示すことが前提ですが、やりたいことをサポートしてもらえる。この環境は、他のコンサルティングファームではなかなかないと思います。

三上:量子コンピューターもAIもブロックチェーンも、今世界中から投資が集まっている領域なので、ものすごく進化のスピードが速い。IBMは最先端を走り続けることが義務付けられている企業ですし、私たちコンサルタントも止まっているわけにはいきません。なので、橋本さんのように自分の可能性を広げ成長することが求められますし、そのようなチャンスは豊富にあります。

いるだけで「最先端の情報が入ってくる」。Techスタートアップにはない強み

――他にこれまでの職場とIBMを比較して、大きく異なることはありますか。

三上:非常にポジティブなサプライズだったのが、チームを組成する際にメンバーを自由に選べる点です。「この件はあの人が力になってくれるはずだ」と思えば、誰に遠慮することもなく声をかけることができる。過去に在籍していたコンサルティングファームではありえない仕組みです。

アリウンザヤ:その自由さは私も感じています。逆に「この人とは組みたくない」と言うこともできるようです。私は言ったことはありませんが(笑)。

三上:そもそも組みたくないと思われるような人が少ないですよね、この会社は。自由にチームメンバーを選べるので、組みたくないと思われてしまうと仕事がなくなってしまいますから。チームワークを重視する社風が生まれているのも、このためかもしれません。

アリウンザヤ:自由なのはチーミングだけではなく、アイデアや意見も非常に言いやすいですね。手を挙げれば任せてもらえるので、自分の思い描いた通りの成長を実現できています。

――IBMの戦略コンサルタントにはどんな人が向いているのでしょうか。

橋本:問題解決力などの戦略コンサルタントとしての素地を持っていることを前提にお答えすると、新しいことに挑戦することが好きな人は向いていると思います。特に、テクノロジーに関しては社内にいるだけで一般的には手に入れられない世界最先端の情報が勝手に入ってきますから、テクノロジーを活用して社会や会社に貢献したい人にとっては最高の職場だと思います。

今、社会を変革するドライバーとなっているのは間違いなくテクノロジーです。スタートアップやミドル・メガベンチャーでも新しいことにチャレンジできるとは思いますが、リソースや実績の問題でいきなり大きなことをするのは難しい。IBMはグローバル企業ですし、他の大手企業と提携して新たなビジネスを興こすこともできます。

アリウンザヤ:自分の頭でひたすら考え続けられる人ですね。膨大な情報やデータを見つつ、複雑な問題をロジカルに整理することが求められる仕事なので、そういった力を持った人でなければ大変だと思います。あとはオーナーシップを持って仕事に取り組めることでしょうか。お客様にとって非常に重要な問題を扱うことが多いので、最後まで責任を持って最善を尽くせないといけません。

三上:IBM創業当時から根付いている文化が「THINK」ですからね。考えることをやめない、アイデアを出し続けることが大事です。どういうやり方でも構わないので、考え続けて課題を乗り越えるスタイルがIBMのDNAになっています。

あとは、これまで学校や会社でアウトローだといわれていた人も合うかもしれません。何にでも「はい」と答えるのではなく、疑問や課題を素直にアウトプットできる人。いわゆる日本の大企業では煙たがられるかもしれませんが、IBMではそういう人の方が評価されます。

description

コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。