元マッキンゼーのコンサルタントが掘り下げる「戦略と実行」の神髄
2020/11/13
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クライアントと伴走しながら、結果が見えるまでナビゲートするスタイルで高い評価を集めているピー・アンド・イー・ディレクションズ(P&Eディレクションズ)。その実情を客観的に掘り下げるため、今回は元マッキンゼーのコンサルタントであり、ビジネス・ブレークスルー大学副学長の宇田左近氏にファシリテータとなっていただき、同社のこれまでとこれから、そして求める人物像について座談会を実施した。

〈Profile〉
写真右/島田直樹(しまだ・なおき)代表取締役
一橋大学商学部卒業。アップルコンピュータ株式会社(現Apple Japan)入社。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院(Sloan School of Management)修了(MBA)。ボストン コンサルティング グループ(BCG)などを経て、2001年ピー・アンド・イー・ディレクションズを創業。株式会社日本M&Aセンターをはじめ国内外の多くの企業での社外取締役を歴任。現立命館大学大学院経営管理研究科客員教授。

同左/荒木正弘(あらき・まさひろ)マネージャー 早稲田大学基幹理工学術院修了。外資系コンサルティング会社を経てピー・アンド・イー・ディレクションズ入社。数多くのPEファンドに向けたビジネス・デューデリジェンスをはじめとしたM&A支援、消費財メーカー・小売業・サービス業を中心に中期経営計画策定、成長戦略策定などの幅広い領域を担当する。また、旧来のコンサルティングスタイルに捉われない”成果報酬型のコンサルティング”や事業パートナーとしての中長期的なクライアントとのアライアンス構築など同社の掲げる”3階建てのビジネスモデル”の具現化に向けて尽力している。

同中/宇田左近(うだ・さこん)ビジネス・ブレークスルー大学 副学長 経営学部長 教授 東京大学工学部、同修士課程修了。シカゴ大学経営大学院(MBA)修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、日本郵政株式会社専務執行役、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)調査統括などを経て現職。株式会社荏原製作所社外取締役、取締役会議長。公益財団法人日米医学医療交流財団専務理事。


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成果が出ていなくてもフィーをもらえることに疑問

宇田:今日は、ピー・アンド・イー・ディレクションズのおふたりにお話をうかがいます。島田さんとは、15~16年前に、私がある国立大学で医療経営学の客員教授をしていた時に知り合って以来、お付き合いをさせていただいています。僕は、島田さんを起業家、アントレプレナーとしてとても尊敬しています。

P&Eディレクションズの方針として「E(Execution)」(実行)を掲げていることにも注目しています。「E」を実行していくのは、私の経験上、実は大変なことです。お客様の組織次第で結果が変わります。

どれだけ「P(Planning)」(戦略)策定を頑張っても、「E」がなければお客様のためになりません。コンサルタントの立場からいえば、「成功したら僕のおかげ、失敗したら君の責任」と逃げを打つことができません。「P」と「E」を両方やっているというのは、島田さんの良い着眼点だと思っています。

島田:ありがとうございます。長年のコンサルタント経験から、Pだけで勝負していくのは大変だと感じていました。Pの領域で芸術的な答えを出していく人と同じ土俵で戦っていても意味がありません。

レッドオーシャンに突っ込んでいく戦い方をするのではなく、お客様に対して提案したことを形にしていく、あるいは自分たちが実行していくことを前提に戦略を立てられれば、おのずと結果が出るのではと考えました。

宇田:クライアントのインパクトという点では、マッキンゼーやBCGなど他の大手コンサルティング会社に対抗できる要素が多くあります。Eを手掛けていること自体、次に向かって一歩進める要素なのではないかと思います。荒木さんのような、若い方の目に、P&Eディレクションズはどのように映っていますか。

荒木:私はまさに、その「P×E」に魅力と可能性を感じて入社しました。私は、新卒で入社した会社でITコンサルティングに従事していました。その会社で感じたのは、現場でEだけを行っていても限界があるということです。

やはりお客様の経営の課題の解決に携われるように視座を高めていかなければと感じました。そこで戦略系のファームに転職しました。その企業では、お客様の経営に携わることはできたものの、戦略だけをひたすら描き続けるような業務に違和感を覚えました。

大手コンサルティングファームの場合、大企業の経営企画部門が主要なお客様です。彼ら自身も立案をするだけで、子会社や事業部門が戦略を実行します。そのため、立案した内容がいつしか想定と違う方向に進み、成果が出ていないこともありました。

ところが、コンサルティング会社は、成果が出ていなくてもフィーをもらえます。こういった状況に疑問を感じ、成果にコミットできるような働き方がしたいと考え、転職することにしました。事業会社も検討しましたが、事業会社では事業に専念しなければなりません。

様々な会社の事業成長を請け負える、いわば「事業成長請負人」のようなキャリアを歩みたいと考えたときに、当社に出会いました。自分が思い描いているようなキャリアを歩める場所だと感じました。

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実行の領域に踏み込むことで得られた信頼

宇田:その選択は正しかったのではないでしょうか。P&Eディレクションズは間違いなく、Eに踏み込むことで、お客様からの信頼を得ています。先日、出席させていただいた設立15周年記念の式典には、クライアントが800人も来ていましたね。

しかも出席者が互いに「何が良かった」「何が役に立った」とうれしそうに話している。とてもオープンですよね。お客様と「一緒に」やっていくというスタンスがそうさせるのでしょう。

島田:そうですね。当日は来てくださった方のお名前をすべてスクリーンに映しましたが、「おかげでネットワークが創ることができた」と言ってくださる方が多くいらっしゃいました。他のコンサルティング会社では、守秘義務があるため、出席したお客様のお名前を表示することをためらうと思います。

ですが、私たちはあくまで成果にこだわるので、必要であれば「こういう会社がお客様の中にいますが、一緒に何かできませんか」という話をすることもあります。

荒木:他のコンサルティング会社とは関わり方が違うからだと思っています。我々は戦略策定に留まらず、事業成長のための支援をしています。例えば、私が今関わっているB2Bソリューション系の会社では、コンサルティングというよりは、彼らがクライアントにアプローチしていくための支援を行っています。

彼らが攻めたいアカウントに対してそのアカウントの経営課題・イシューベースでソリューションを提案できるように議論し、時には我々のお客様をご紹介して営業に同行し、彼らの実務能力向上と同時に案件を創り出しています。

我々の「3階建てのビジネスモデル」は、必ずしもフィービジネスだけではありません。1階部分はコンサルティングに対するフィーをいただくビジネス、2階部分は成功報酬の案件です。一緒にビジネス開拓をして、その一部をマージンでいただくといったことです。そして3階部分は我々も一緒に船に乗るという感覚で、協業や投資をしていきます。

宇田: 事業再生やM&Aなどの案件でも「どうすればもうかるか」という観点から伴走してくれるので、経営者にとってはありがたいと思います。

荒木:そうですね。事業を創って育てる全ての過程で従来型のコンサルティングが必要なわけではありません。創って育てるために必要な活動を必要な形で提供するために、サービスやフィーの設定を工夫しています。

島田:我々のお客様に、創業150年、年商500億円程度のオーナー企業があります。支援をする前段階で、オーナー家には失礼かとも思いましたが、「我々が出資して支援することも考えている」と伝えました。お客様の成功に深くかかわろうとしているからです。

お客様からは「伴走してくれるコンサルファームだと思ってはいたが、出資も検討しているなんて、本当に、一緒に船に乗ってくれる会社なのですね」というお言葉をいただいております。

オーナーが1人で悩んでいたり、人が足りずに事業を拡大できなかったりする企業はたくさんあると思います。そういった企業に我々がかかわることで、ともに成長する体験ができるというのは、社員にとっても面白いと思います。

荒木:面白いですよ。他のファームと違い、お客様の幅広い課題にかかわれます。その点において、私たちはお客様とずっと伴走できているという自負があります。

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我々はコンサルタントではなく、事業成長請負人

宇田:荒木さんのように志が高く、自分で道を切り開いていくようなタイプの人だから、それが楽しいと感じるのでしょうね。そういうタイプの方がこの会社には多いと思いますし、今後も集まってほしいですね。

島田:そうですね。「スキルアップよりも、まず人にかわいがられなさい」と社員には伝えています。

どういう人が年配の人からかわいがられるのかというと、志があり、常識にとらわれず、愚直に楽しく働いている人。そういう人はみんなに応援してもらえると思います。スキルの獲得以前に、そんな感覚を持っている人に当社に来てほしいです。

荒木:我々はコンサルタントではなく、事業成長請負人だと思っています。一緒に成長をドライブしていくパートナーという位置づけの会社を目指しています。

事業を創って育てるには、絵を描いて、火をつけて、やりきるという3つの過程が必要です。当社で、絵を描くだけではなく、火をつけて、やりきるところまで身につけることができれば、どんな企業の事業でも成長させられる素地を形成できるのではないかと思います。

宇田:自分で考えてクライアントと一緒に新規事業を創り出す、あるいは事業成長を助けることを考えながら進めていく人にとっては、とても良いチャンスだと思います。

与えられた仕事を枠組みの中で粛々と進めたり、先輩たちのヒエラルキーの中で忖度(そんたく)したりして、なんとなく安定的に上に上がっていくような人には向いていません。自分たちで創っていかなければなりませんからね。

P&Eディレクションズというのは、Pをやっていた会社がEを付加したわけではありません。PとEは一体です。僕は、P&Eディレクションズに、新しい業態や新しいものに挑戦する人が集まれるように、これまでの方針を続けることを期待しています

荒木:クライアントの事業成長を「自分事」として捉えていただける方に来てほしいですね。とはいえ、最初からPとEの両方できる人というのは市場にいません。そもそも、そういうキャリアがありませんからね。ですから片方はできないことを前提に、PとE両方を志向されている方に来ていただきたいと思います。

島田:荒木は、お客様との関係構築など、さまざまなことに挑戦をしています。そういう挑戦が社内のあらゆるところで起こってくること自体が、会社の成長につながっていくと思います。変化をしながら進化していくという感覚です。

荒木:まずは、私自身が率先して、その道を創っていかなければならないなと、身が引き締まる思いです。例えば、投資先の経営者として事業成長を推進していくなど、より多く形にしていければと思います。

我々は発展途上の会社です。私は入社して2年ほどですが、入社当時からも事業は大きく変わっています。必ずしもトップダウンかというとそうではありません。現場で自らが考えて動かしていけば、形にしていけますし、それを許容してくれる文化でもあります。

幅広いネットワークを思う存分に生かして、活躍することができるはずです。私自身もそういう道を創っていきたいです。また、たくさんリソースがあるので、自由に使って道を創ってほしいと思います。

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コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。