「成功している人たちは、みなリスクをとっていると思った」~日系投資銀行から外資系投資銀行への転職体験記
2016/08/18
#投資銀行から広がるキャリア
#投資銀行に転職しました

はじめに

今回は、Liigaを利用し日系投資銀行から外資系投資銀行へのキャリアアップに成功した方にインタビューを行いました。

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はじめは転職を検討していなかった

- 学生時代のお話含め、ご経歴をうかがってもよろしいでしょうか?

都内某私立大学の文系学部を卒業しました。学生時代は、運動系のサークル活動に熱心な、ごく標準的な大学生だったと思います。

3回生時にゼミに入ったのですが、比較的勉強熱心なゼミだったため、今までサークル活動にばかり精を出していた私は付いていくのに大変でした。しかしながら、金融領域で著名な先生の授業はいつも新鮮で楽しく、大学生活の中で最も勉強に打ち込んだ時間でした。

就職活動では、主に外資系戦略コンサルファームを志望していました。実は金融業界への就職はあまり考えていませんでした。戦略コンサル数社及び前職から内定を頂きました。新卒入社先をどこにするか悩んでいた際に、キャリアアドバイザー(以下、「CA」)の方に相談したところ、金融業界の方が必要とされる資格等が多く、参入障壁が相対的に高いため、ファーストキャリアは金融業界に進むことを勧められました。様々な方のお話を基に、最終的に前職の日系投資銀行の世界に足を踏み入れる決断をしました。

- 日系と言えど、投資銀行部門となると、やはり激務だったのでしょうか?

いえ、学生時代に”想像していたよりは”激務ではありませんでした。やはり、日系の投資銀行は十分に人員を張り案件に当たるため、外資系投資銀行の友人の話ベースではありますが、相対的にライフワークバランスがあり、勉強できる環境が整っていたように思います。ただし、プレゼン前は徹夜ということも多少はあり、9時-17時の労働環境を望む人からしたら、激務の部類に入ることは間違いありません(笑)。

- なぜ転職するにいたったのでしょうか?

Liiga上で「スカウトメッセージ」を頂いたから。ご縁という言葉がしっくり来るかと思います。ご縁があったため、転職を決意しました。貴社のサービスを活用し、お会いさせて頂いたCAの方は物腰も柔らかく、親身に将来のキャリアについて考えてくださり、これも私にとって大変良い「ご縁」の一つだと思います。

- 転職する決意がまだ固まっていない状態で、面接を受けたのでしょうか?

その通りです。オファーを頂いてから転職するかどうか考えようと思っていたので、目の前の面接で自身のありのままの姿を示し、自身の市場価値を認識することをメインに考えていました。

面接は自然体で臨み、期待値をコントロールせよ

- 面接ではどのような対策をしたのでしょうか。

面接ではありのままの自分を伝えるために、自然体で臨みました。あまり自身を偽らないことで、相手の期待値コントロールにも繋がると思いますし、何より自分自身を守ることにも繋がると思います。投資銀行の仕事は「信頼」が何よりも重要ですので、あまり取繕わず面接官の方から信頼されるような面接をするということも、一つのポイントではないでしょうか。

- その後、オファーをもらって転職を決意されたのはどうしてでしょうか。

成功している人たちは、みなリスクをとっていると思ったので。何がリスクなのかということに明確な答えはありませんので、なるべく何がリスクでリターンはどれくらいあるかということは考えました。皮算用かもしれませんが。必死に考え抜いて決断した事ですので、失敗した時はもう一度立ち上がれば良いだけだと思っています。

- 今後のキャリアプランを教えていただけますか。

将来は政治の道に進みたいと考えておりますが、具体的な道筋は決めていないというのが正直なところです。まずは、足元のM&Aバンカーとしての道を究めていきたいです。

自分自身の人生が最期を迎えた時、少しでも自分が関わった仕事が日本のためになったと感じて死ぬことができたら一番幸せなのではないかというのが私の信条です。

ですので、将来の世代に「日本に生まれて良かった」と思って貰えるように政策を実行できる立場になった際に、存分に力を発揮できるように努力しなければなりません。M&Aの道はそこに通じているのではないかと思っています。漠然とした想いなのですけどね(笑)。

- PEファンド等への転職は検討しなかったのでしょうか?

考えませんでした。今入社できたとしても、私が活躍できる場は無いと思います。足りないものが多すぎて、働いている姿が想像できません。

M&Aアドバイザリーは、今後もなくならない職業だ

- 近年は技術の進歩によって未来には多くの職業がなくなると言われています。AIによってM&Aアドバイザリーという仕事もなくなるのではないかと言われていますが、そういった中でM&Aアドバイザリーとして生きていくことはどのようにお考えですか?

私はM&Aアドバイザリーはなくなる仕事だとは思っていません。

ファイナンス関連の仕事も多少機械化されるとは思いますが、M&Aアドバイザリーはロジックじゃない部分が結構多いです。

買う方も売る方も人間なので、売り手が「やっぱり売らない」と言ってしまえばそれだけでディールはブレイクします。

そういったことにならないようにアドバイザリーとして深く泥臭くコミュニケーションをとってディールを成立させないといけないわけです。

こういった仕事は人間と人間の関係でないと成り立たない仕事ではないでしょうか。

- ありがとうございました。最後に転職を考えている方にメッセージをいただけますか?

転職することで幸せになるか、不幸になるかは自分次第です。難しいことではありますが、自分自身の人生に今一度しっかり向き合って、考え抜いて、悩んで、決心がついたら一歩踏み出してみたら良いと思います。

CAの方に唆されるままに、思考停止の転職活動ではなく、自分自身の未来は自分で掴む/切り拓くのだという強い意志の伴った転職活動が本筋ではないでしょうか。

些末なインタビューで恐縮ですが、少しでも誰かの人生のお役に立てるインタビューになっていれば幸いです。ありがとうございました。

おわりに

いかがでしたでしょうか。ご自身のキャリアを見つめなおすきっかけになれば幸いです。

コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。