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高付加価値・高品質の製品を多数展開しているプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の中でも、SK-Ⅱは特にプレステージブランドとして知られている。発売から40年以上が経過して、世界13カ国・地域で愛されるまでに成長したグローバルブランドだ。しかしSK-Ⅱの販売組織を率いる責任者である西田文彦氏は、今がまさにブランドの過渡期であり、さらなる改革を遂げるために若手の採用を強化していると語る。今回は、SK-Ⅱ部門がどこを目指し何を成し遂げようとしているのか、そしてそのために必要な人材についてのインタビューを実施した。セールス、マーケティング、ブランディング、どれか1つにでも興味を持っている方なら、これからのキャリア構築にきっと役立つことだろう。
命題:得意先の売り上げアップとSK-Ⅱのブランディングを両方同時に実現せよ
――西田さんはマーケティングが専門でありながら現在はセールス部門のリーダーをされています。これはどういった背景があるのでしょうか?
西田:会社側の人員配置ニーズと、私個人のキャリアニーズがちょうどかみ合ったことが理由です。
現在、お客様の変化は目覚ましく、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、生活者が得る情報は増え、店頭での体験価値はシビアに評価されるようになりました。そうした中、SK-Ⅱの信念や、製品の魅力をお伝えして、「最高のブランド体験」を提供できる店舗を実現することが急務となっています。SK-Ⅱのブランドビジョンを理解した人間にセールス部門も任せたいということで、私に白羽の矢が立つことになりました。
一方で、私個人としてもブランドの一番の課題である店頭改革を通じて、得意先との協働や、大きな組織をリードする経験を積みたいと考えていたので、今回のアサイメントには感謝しています。
――マーケティング部門からセールス部門にいった際に感じたチャレンジを教えていただけますでしょうか。
西田:P&Gは、直営のリテール店舗を持っていません。百貨店、総合スーパー、ドラッグストアといった得意先に商品を卸して、SK-Ⅱの社員である美容部員と得意先の社員の方に販売していただくスタイルです。私たちとしてはプレステージブランドとしてあるべき最高の店頭体験を実現したいところですが、得意先によって事情はさまざま。全て我々のやり方を押し付けるわけにもいきません。
この点に関しては、私自身セールス部門を担当するまで本当の意味では理解できていなかったポイントでもあります。マーケティングだけを見ていたころは、もっと単純に考えていました。
しかし当然のことながら、得意先の成長なくしてP&Gが成長することはありえません。現場を知れば知るほど、頭の中だけで描いていたプランと現実とのギャップを痛感するようになりました。視点の異なる両社がともに成功するモデルを考え抜くことが、この仕事の難しいところであり大きな醍醐味(だいごみ)でもあります。
――得意先によってやれること、やるべきことが違うわけですね。
西田:その通りです。得意先によってお客様層、置かれている状況やニーズは異なります。
たとえば、百貨店では「百貨店の化粧品カウンターに行くのはちょっと緊張する」というお客様のバリアが存在します。そのため、AI技術を取り入れた肌測定や、セルフで商品を体験できるデジタルツールなどを取り入れることで、ストレスなくご自身のペースで、肌状態や製品のことを知ることができる新しい売り場を一部店舗で展開しました。また、一部ドラッグストアでは、インバウンドのお客様にとって話題性のあるお買い物スポットとなるべく、日本のポップアートを通じた全く新しいSK-Ⅱスキンケアショッピング体験を提供しています。
誰より早くトライして、誰より早く失敗する。そこで得た学びを次に生かせる人ならば、無限の成長を手にできる
――セールス部門ではどういう人材が求められているのでしょうか?
西田:現在募集しているのはセールス部門のアカウントマネージャーですが、私が特に求めたいのは、変化に対する柔軟性と学ぶ姿勢の2つです。
先ほども少しお話ししましたが、現在生活様式の変化に伴い、お客様のお買い物体験に対する期待値は大きく変化しています。さらにいうと新型コロナウイルスの影響でその傾向は一層加速化されており、その中での新しい販売方法は、前例もなければ正解もありません。私たちが唯一できるのは、迅速にトライ&エラーを繰り返し、その中で貪欲に学び続けること。誰より早くトライして、失敗から学んで次に生かす。そうした柔軟性と学ぶ姿勢を持った方に来ていただければうれしいですね。まさに過渡期で、だからこそ挑戦のしがいがあると考えています。
――マーケティングやセールスの経験は必要ないのでしょうか?
西田:こういう背景を持っている方が望ましいとか、英語力はこれぐらいあるといいとか、挙げようと思えばポイントはいくつかあります。ただ、やはりそれ以上にポテンシャルを感じさせてくれることの方がはるかに重要です。
――英語力のお話も出ましたが、グローバルで活躍する機会もあるのでしょうか。
西田:これは非常に多くあります。SK-ⅡチームはP&Gの中でも非常にフラットな雰囲気で、幅広い職種の方と協働する機会に恵まれています。
たとえば先程出たテクノロジーを駆使した新しい百貨店カウンターを導入したプロジェクトでは、営業担当者自らが得意先を巻き込みながら、シンガポール本社のチーム、ニューヨークのクリエーティブエージェンシーと協働して導入に導いていきました。
私がP&Gに入社して最も驚いたことの一つが、グローバルカンパニーの仕組みです。シンガポールに行ってもアメリカに行っても、どこのオフィスでも同じような体制で仕事ができるシステムができあがっている。人材交流も活発で、世界中にキャリアの機会があります。こうした働き方に興味がある方にとっても、P&Gはベストな環境だといえるでしょう。
――グローバルレベルでマーケティングに強いイメージなのですが、本社の意向にそのまま従うといった側面はないのでしょうか。
西田:グローバルブランドですから、本社で決めることもあります。ただ、特にSK-Ⅱは日本が最優先のマーケットですし、セールスチームから得意先の意図や現状をグローバルに提案する機会も同じぐらいたくさんある。若手社員が本社のCEOや経営陣に提案する場面も少なくありません。トップダウンだけでなく現場の意見をしっかり通せるチャンスがあるかと聞かれれば、答えは間違いなくYESです。もちろん、そのチャンスを生かせるかどうかは人による、ということも付け加えておきましょう。
日本発。世界中どこに行っても通用する一流のビジネスリーダーに
――この仕事で得られる成長について教えてください。
西田:まずは、リーダーシップの育成。P&Gはリーダーシップスクールといわれるほどこの点には注力していますし、SK-Ⅱチームならではのフラットな組織環境も魅力です。
リーダーシップをひもとくと、判断力と巻き込む力という2つの要素に分解できると考えています。自分でこれだと判断して、周囲を巻き込みながら推し進めていく。先ほどもお伝えした通りSK-Ⅱのブランド作りは過渡期にありますし、コロナ禍で見通しが立たないビジネス要素も多くあります。そうした時に最も簡単なのは、その都度上に判断をあおいでその方針に従っていくというやり方。しかしそういう人はP&Gでは生き残っていけません。
自らリーダーシップを発揮して「この得意先にはこういうことをやるべきだ」とクイックに判断し、多くのメンバーを巻き込みながら進めていくことが求められます。結果的にその判断が間違っていてもかまいません。そこから学んで次の判断に生かせばいい。失敗しない人ではなく、失敗から学ぶリーダーであることが重要です。
――強いリーダーというと先天的なカリスマ性のようなイメージも持ちますが、リーダーシップは鍛えられる能力なのでしょうか?
西田:私自身は、間違いなく後天的に鍛えられる能力だと考えています。フラットな場で、今の自分よりはるかに視座が高く総合的な判断ができる人間と議論を交わす。自分では素晴らしいアイデアだと思っていたものが、根底から否定されることもあるでしょう。そうした経験を積み重ねることによって、これまでとはまったく違うモノの見方や考え方を身につけていくことができます。言われたことをそのまま聞くのではなく、なぜダメだったのか、どうすれば良かったのかを考え抜くことで、判断力を養うことはできるはずです。
巻き込む力についても同じです。組織として大きなことを成し遂げようと思えば、巻き込まなければいけない人数も膨大になります。どうすれば周りの人がついてきてくれるのか。試行錯誤しながら成長していってくれることを期待しています。
――他にはどのような点で成長できると思われますか?
西田:画一的ではない、幅広いキャリアを実現することが可能です。セールスチーム内でキャリアを積みたいということであれば、ユニットマネージャーやグループマネージャーとして、より幅広いエリアや得意先を担当する道に進めるでしょう。他の道を希望するなら営業企画やカウンセリングの統括部門で働く機会もあるでしょう。
SK-Ⅱのディレクタークラスには外国人も数多く在籍しており、必然的にグローバルのトップタレントと仕事をすることになります。そこから海外拠点に異動することもできるでしょうし、私のようにマーケティングからセールスといった横の展開もあり得ます。
――本当に幅広い可能性があるのですね。
西田:会社としても、ここで培ったスキルや経験をベースに柔軟にキャリアアップしてもらいたいという思いがあります。そして私もセールス組織の長として、日本発のリーダーをグローバルに輩出していくことには強いパッションを持っています。
日本人にこだわっているわけではなく、このチーム全員に最高の経験を積んでもらいたい。そして世界のどこへ行っても通用する一流のビジネスリーダーになってほしい。変化に対する柔軟性と学ぶ姿勢を持っている方であれば、絶対にそこまで導いてみせると、ここに宣言しておきます。