「1人でやるのが主担当ではない」。多くを任せながらも周囲を頼らせる、野村證券の若手育成
2021/06/24

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野村證券の投資銀行部門の特徴は、一人一人の裁量が大きいことだ。若手が大きな仕事にどのように挑戦し、何を得ているのか、その挑戦を支える体制はあるのか。今回は、入社から数年を経た野村證券の若手社員3人に、彼らが体当たりで挑んだ案件や、同社の強みについて語ってもらった。

〈Profile〉
写真右/夏目祥平(なつめ・しょうへい)ストラクチャードファイナンス・アンド・ソリューション部 シニアアソシエイト
2016年一橋大学大学院商学研究科卒業、野村證券入社。配属は金融法人部。同年10月よりデット・キャピタル・マーケット部DCM3課に異動し、金融機関(銀行・保険会社の劣後債、保険会社の基金債、リース会社のシニア債など)の債券引受業務を担当。2021年4月よりストラクチャードファイナンス・アンド・ソリューション部に異動し、新規ビジネス創出などに従事。
同中/高浜涼香 (たかはま・すずか)資本市場部 シニアアソシエイト
2016年一橋大学商学部卒業、野村證券入社。コーポレート・ファイナンス六部にてコンシューマー・リテールセクターのカバレッジ業務に従事。2016年12月より公開引受部でIPO(新規株式公開)案件のドキュメンテーション・引受業務に従事した後、2020年4月より資本市場部にて上場企業の引受業務に従事。
同左/大波史弥(おおなみ・ふみや)エクイティ・キャピタル・マーケット部 アソシエイト
2018年慶應義塾大学経済学部卒業、野村證券入社。コーポレート・ファイナンス一部(テレコム・メディア・テクノロジーセクター)のカバレッジ業務でファイナンス・M&Aに関わる提案および案件執行に従事。2019年12月よりエクイティ・キャピタル・マーケット部所属。日系企業のグローバルエクイティ案件を中心に担当。



入社2年目で主担当に。周囲のサポートを得ながら一線に立つ

description 夏目祥平 シニアアソシエイト

――野村證券といえば「裁量の大きさ」が強みだと聞いています。どのような場面でそれを感じましたか。

夏目:当社は基本的に「若手がやる」「若手に任せる」という社風があると思います。以前所属していたデット・キャピタル・マーケット部では、金融機関の劣後債の発行・引受を日常的にお手伝いしていました。そこでは、上司やコンプライアンス部署と相談・確認の上で、当社のセールス部署とも連携しながら、投資家としての当社のお客様に対して、劣後債に関する一般的な情報提供の枠組みを自分で企画して実行する、という経験をしました。

劣後債は、株式と債券の両方の特性を持ち、普通社債よりも元本や利息の支払い順位が低い(劣後する)という特徴があります。劣後債は、このように通常の株式や債券と比べて複雑な部分があるため、一般的な話としてそもそも劣後債とは何か、という内容に関して、当社のお客様から情報提供のニーズがあったことによるものです。

――どんな枠組みですか。

夏目:劣後債など、当時は、取り扱いがそれほど多くなかった複雑な商品は、商品性の一般的な説明について、より詳しい人間が投資家にアプローチした方がいいのではないかと考えました。

社内の関係者に提案した上で、実際に私からセールスの部署と連携し、劣後債に関して詳細に投資家にご説明する機会を頂く手法で行動しました。お客様に感謝されることも多くあり、セールスの部署から追加で対応を依頼されることもありました。

また、現在所属している部署では、比較的新しい分野をいくつかに分け、10名程度の担当者で分担してアプローチしています。人数に余裕があるわけではないので、必要なことには主体性を持って自ら行動する必要があります。

現在の私の担当業務の一つが、ブロックチェーン技術を使った有価証券の発行なのですが、これも全体構想の組み立てから実際の推進まで、ごく少人数で進めています。

しかし、比較的新しい分野の商品であることもあって分からないことも多いため、上司や先輩、社内の別部署の人などにサポートをお願いする局面が非常に多くあるのですが、誰に聞いても相談に応じてもらえるので、業務を進めやすい環境にあります。

――高浜さんも、裁量の大きさを感じることがありますか。

高浜:はい。私は入社1年目の冬から公開引受部に配属され、初めはIPO実施企業の開示書類・契約書などを作成・確認するドキュメンテーションチームに所属していました。最初こそ先輩に付いて仕事をしていたのですが、半年足らずで自分が主担当になり、IPOを控えた企業の実務担当者と直接関わりながら、案件を進めるという経験をしました。

その後は、IPOまでの社内の体制構築に関するアドバイザリーチームに異動しました。最初は副担当として入りますが、半年後には主担当になるなど、入社2年目〜3年目で複数の主担当を経験することができました。この年次の若手に、主担当を任せる大手証券会社はごく少数ではないでしょうか。

description 高浜涼香 シニアアソシエイト

大型案件が4件同時進行して想像を絶する作業量。限界を経験したからこそ得られた成長

――若くしてそのように一線で活躍していると、時には失敗をすることもあると思います。その場合、どうやって切り抜けたのでしょうか。

高浜:私はもともと、「自分の仕事は自分でやらなければ」と思ってしまう性格です。同時に複数の案件を担当しているときには、どうにも手が回らなくなってしまったことがあります。

そんなときには、問題が起こる一歩手前で上司から助言をもらったり、サポートしてもらったりしました。最後の最後で、手を差し伸べてくれたこともあります。

また、専門性の高い社員が多く、こちらから積極的に質問すれば、部署やチームを超えて、いつでも知見を共有してくれます。普段から周囲を頼りやすく、最後まで上司が見守っていてくれる。そんな環境が当社にはあると思います。

大波:エクイティ・キャピタル・マーケット部は、全世界から資金を調達するグローバルオファリングを手掛ける部署です。中には1兆円を超える大型案件もあるため、若手は主担当ではないにせよ、幅広い業務に対応することになります。大型案件に関わる証券会社同士の交渉やコミュニケーション、基本的なデータ分析や資料作成などは、全て若手の役割です。

2020年の夏は非常に多忙で、大型案件が同時に4件進行していたこともあり、想像を絶する仕事量になりました。このままではおそらく周囲やお客様に迷惑が掛かってしまう。そう判断した段階で上司に話を聞いてもらい、仕事の進め方について相談に乗っていただいたことがあります。

日頃の仕事内容を上司はしっかり見ていてくれるので、このような相談をしたときも、丁寧に対応してくれる環境がありがたかったです。

description 大波史弥 アソシエイト

――業務に影響が出る前に、上司やチームからサポートが入る。だからこそ若手が安心して挑戦できる環境なのですね。

高浜:業務範囲の広さに戸惑い、パンクしかけたとき、上司から「案件を自分一人でやるのが主担当ではない。案件を成功に導くのが主担当の役目だ」と言われ、気付きました。

周囲を見渡せば、自分よりも多くの知見を持ち、さまざまな経験をしている人たちが何人もいます。このチームメンバーをまとめて案件を成功させるのが、自分の役割です。それが気づけたときに、自然と周囲を頼れるようになりました。一度自分の限界を感じたからこそ、一回り成長できたのかなと思いました。

国内で多くの案件を経験し、グローバル規模のプロジェクトにも携われる

――将来どのようなキャリアを積んでいきたいですか。

夏目:一つには、ベンチャーキャピタルなどのファンド業務に携わりたいと思うようになりました。ただ、まずは今の部署で、例えばブロックチェーン技術を使った有価証券発行サービスを軌道に乗せていくことに集中して取り組んでいきたいと考えています。

高浜:私は、金融という手段を通じてお客様に寄り添い、課題を解決できるようなバンカーになりたいと考えています。直近の目標は、案件の担当者として、新規性のあるプロダクトを提案し、より多くの人たちを巻き込みながら、最終的に案件を成功させることです。

その後は、海外留学制度を使っての海外留学や、海外勤務も経験したいと考えています。数年先まで道筋が見えているので、迷いなく仕事できています。

大波:前の部署でファイナンス業務に実際に関わったことで面白さを知り、今の部署に異動してきましたので、まずは目の前の仕事を頑張りたいです。また「面白い」と感じる業務が発見できたら、新たな部署で経験を積んでいくかもしれません。

――入社して数年経ち、転職を考えたことがあるかもしれません。野村證券に残っている理由は何でしょうか。

夏目:外資系証券会社に関しては、実際に先輩、同期、後輩で転職した人たちもいます。ですが、当社は国内で多くの案件を経験できるとともに、グローバル規模のプロジェクトにも携われる、滅多にない証券会社です。ですので、転職は考えていないですね。

案件の規模や業務の幅、提案できる商品の多様さなど、当社にしかない強みが数多くあるので、私は当社でやりたいことを、多く実現していきたいです。

大波:これまでヘッドハンターに接触されたこともありますが、それでも当社に残りたいと思ったのは、やりたい業務に対して、大きな裁量を持たせてもらえているからです。当社でしかできない経験を積み重ねていきたいと思っています。

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コラム作成者
Liiga編集部
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