企業内の新規事業開発と、起業は何が違うのか。ベンチャー⇒起業⇒同ベンチャーに再入社した男が経験した、多様なチャレンジの形
2022/01/20

sponsored by 株式会社アイドマ・ホールディングス

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キャリアの多様化が進み、一度在籍した企業に、“出戻り”することも少なくない時代。その選択の理由はさまざまだが、自社開発のサービスで5800社以上の企業の営業活動を支援するITベンチャー、アイドマ・ホールディングス(以下アイドマ)の石栗琢也氏の場合は、「自分で一度起業をし、1人でできる事業サイズの限界を知ったから」だった。

創業数年のアイドマに入社し、独立起業、その後アイドマに再入社して上場を経験した石栗氏。彼のキャリアを1つの事例に、ベンチャー企業という基盤の上での新規事業開発と、自らの起業による事業創出という、特色が異なる“チャレンジ”の形を浮き彫りにしたい。

〈Profile〉
石栗琢也(いしぐり・たくや)
株式会社アイドマ・ホールディングス マッチングスペース事業部 事業部長。
大学卒業後、人事ベンチャーを経て、アイドマで営業支援を経験した後、独立し約2年間人材サービスの会社を経営。その後、新規事業の立ち上げメンバーとして2020年8月アイドマに再入社。「セールス・プラットフォーム」「クラウド・メンバーズ」「meet in」の事業開発に携わる。現在新規事業の「マッチングスペース」「タダシリーズ」の事業責任者を務める。


幼いころから起業に関心。ベンチャーで経験を積みつつ独立し、2年後に再入社

――石栗さんは一度アイドマに入社されていますよね。なぜ入社しようと思ったのでしょうか?

石栗:起業を目指してタイミングを計っているときに、代表取締役の三浦(陽平氏)に誘われたことが直接のきっかけです。

元々、父が北海道で町工場を経営していたのもあって、幼いころから起業に関心がありました。また就職活動中に「自由に働いて稼ぎたい」「上司にとやかく言われたくない」と正直に思いました。

私の性格に合っているのは起業だと思い、まずは社会で経験を積みながら起業のノウハウを学ぼうと、2008年に人事系のベンチャー企業へ入りました。そのころ初めて三浦に出会っています。

しかし、会社はその年に起こったリーマン・ショックで傾き、私は別の会社で働くことになりました。その後2年ほど働きながら「将来自分で会社を経営したい」とモヤモヤしていたときに、三浦と再会したのです。「まだ起業したいという思いがあるなら、うちで起業に向けて修業をしないか?」と2011年にまだ創業から数年のアイドマに誘われました。

自分としても、まだアーリーフェーズの会社で起業に備え、経営者になるための修業を積めるのは意義深い経験と感じたため、アイドマに入社しました。

――当時はアイドマでどのような業務を担当していましたか。

石栗:営業支援サービス「セールス・プラットフォーム」の営業担当者として、約6年間尽力していました。やりがいのある仕事だったため、気づいたら時間が経ってしまい、「ここで挑戦しなかったら、永遠に起業できないのではないか」と思うようになりました。

“起業したい”という思いは入社当時からずっと伝えていたので、快く背中を押してもらい、2018年に退社、法人を立ち上げました。

――その後、再度アイドマに入社されています。なぜアイドマに戻ろうと思ったのでしょうか。

石栗:約2年間、足元では人材サービスや起業支援サービスに携わりながら、さらに自分で新規事業を創出しようと試みていました。しかし1人法人だったので、自分のリソースが埋まってしまうと、それ以上スケールしなくなります。結果として、法人の経営自体はうまくいきながらも、リソースが不足して1人で苦しんでいたのです。

そのタイミングで再び三浦から声をかけられまして。三浦との食事の席で、会社のレイヤーが変わっていることや、新規起業をいくつか立ち上げることを聞き、2020年8月に再入社しました。

私は一度起業したからこそ、自分ができる事業サイズの限界を知ったのです。新規事業を一からつくるのは、生半可な覚悟でできるものではありません。だからこそ、アイドマという基盤の上で新規事業を担当できるのは、私にとって「渡りに船」でした。

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顧客、資金、人的リソースなどの“基盤”をもとに事業を伸ばしていける。起業を経たからこそ感じるやりやすさ

――こうして再びアイドマに戻ってきた石栗さんですが、現在はどのような事業を手掛けていますか。

石栗:まず法人向け福利厚生サービスの「タダシリーズ」の顧客開拓をしたのち、2020年11月から営業支援サービスである「マッチングスペース」という新規事業に、本格的に着手しました。

マッチングスペースとは、プラットフォーム上で商談したい企業を探してマッチングできるサービスです。営業活動でよくある「ニーズのある企業だけにアポイントをとりたい」「不要な商談は避けたい」といった要望をかなえます。

この2つのサービスは、両方とも伸ばす必要がありました。そこでまずはタダシリーズを3カ月間で50社に導入してもらいつつ、マッチングスペースの導入も提案。2021年11月時点で、導入社数は250〜300社ほどになっています。

この事業の担当者は当初私だけでしたが、事業も拡大してきたので、今では3人のチームになりました。

――1人で事業を立ち上げたということですが、どのようにして顧客に対して工夫し、業績を伸ばしてきたのでしょうか。

石栗:サービス内容や機能を、顧客のニーズに合わせて柔軟に変更し、1商談あたりの顧客の単価を上げてきました。

マッチングスペースは、元々はただマッチングするだけのサービスでしたが、顧客から「商談する企業を、よりニーズのある企業に絞ってほしい」「事前に企業情報をヒアリングしてほしい」などの声も寄せられます。 これらを可能な限り実現して、付加価値をつけることにこだわりました。

例えば、商談対象となる会社の課題を事前に把握したいという声に基づき、企業情報に「課題タグ」をつけました。こうすることで企業の課題感がわかりやすくなります。一方、運営側にはその課題タグが蓄積されるので、より企業のニーズを把握しやすくなりました。

――起業当時と今とを比較すると、新規事業の進めやすさにはどんな違いがありますか。

石栗:自分の会社とアイドマとの明確な違いは「基盤の有無」です。

今なら、マッチングスペースを導入してもらいたい企業に対して、セールス・プラットフォームと同時導入を提案することや、他サービスの既存顧客に対して、新規サービスとして案内することもできます。起業していた時はリソースもサービスも不足しており、とてもそこまでできませんでした。

複数のサービスを抱え、それらに安定的に顧客がつき、支える人や資金など豊富なリソースがある、アイドマという強固な基盤があるからこそ、新規事業を伸ばしやすい。それを実感しながら日々営業しています。

――石栗さんはマッチングスペースを今後どのように伸ばしていこうと考えていますか。

石栗:マッチングスペースは今後、「キーパーソンズ」という新たなサービスに名称変更して、内容や料金体系も刷新することが決まっています。

これまでマッチング作業を実質的には手作業で行っていましたが、これをキーパーソンズというプラットフォームとしてつくり込むことで、キーパーソン(決裁者)に対して商談ができるように改善します。単なるマッチングにとどまらず、どの課題にアプローチすれば、どれくらい商談効果があがるのかを見つけていくイメージです。

また掲示板機能を搭載して、企業のプレスリリースやコンペティションの案内を企業が掲載できるようにします。そうした積み重ねで、より自動的に商談の応募が集まるようにしたいと考えています。商談につながるようなイベントも開催したいですよね。

オンライン商談が普及してきた今、エリアを問わず商談のニーズがあります。サービスのキモは「いかに決裁者にリーチできるか」。これを実現するために、サービスをどんどん変化させて、導入企業に貢献していきます。

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成果を出せばキャリアや収入で返ってくる「実力成果主義」。今の職場で「満たされない」人に挑戦してほしい

――アイドマの新規事業部署に向いているのはどんな人だと思いますか。

石栗:一度スタートしたサービスが1年数カ月でリニューアルするなど、アイドマは仕事のスピードが早いです。一度成果を出したとしても、新しい課題がどんどん生まれてきます。

アイドマは上場したとはいえベンチャー気質が強いので、新しいことにどんどん対応していける人でないと厳しいと思っています。

業績も伸び続けており、顧客からの期待値も高く、複数の業務を同時に担うことが多いです。仕事を獲得することを喜び、挑戦し続けることができる人がアイドマに向いているでしょう。

今の仕事環境が「このままだと成長できないかもしれない」「同じことの繰り返しでつまらない」と考えている人、私と同じように起業を考えている人にとっては、短期間で成長を実感できて、あらゆるスキルが伸ばせる仕事環境だと思います。

――中途入社してからすぐに、新規事業を任せられることもありますか。

石栗:成果を出せば、早いタイミングで任せてもらえると思います。入社直後はまず既存サービスの営業などを担当します。そこで数値目標を達成するなどの条件をクリアしていけば、スピード感を持って希望するキャリアが実現できると思います。

アイドマの評価制度は実は定性目標がなく、全てが定量評価です。ボーナス査定の数式まで明確に決まっています。年功序列の環境ではなくて、努力を成果につなげれば、キャリアや収入などで返ってくる「実力成果主義」の環境です。

新規事業の責任者になると三浦と毎週ミーティングがあるので、その場で新しいアイデアを進言できます。それが別の事業につながる可能性もあるので、新規事業を生み出しやすいのではないでしょうか。

また、アイドマはベンチャーらしく「上下の壁」があまりなくて、自分の意見を話しやすい雰囲気です。在籍する人も、何かに挑戦したい、成長したい人が多いので、活気ある環境ですよ。

――これから新規事業創出に取り組みたい人に向けて、伝えたいことはありますか。

石栗:アイドマは成果を出せば、たくさんのチャンスが与えられる環境だと思います。実力成果主義なので、今の仕事環境では満たされない人ほど報われる環境ではないでしょうか。

私は、今後キーパーソンズをさらに成長させるつもりです。事業を創出し続ける上で難しいと感じることもありますが、そんな環境だからこそ全力で挑戦できるのだと思っています。

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コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。