【コンサル未経験からの中途入社体験談】プロフェッショナルとして、プロジェクトをリードする立場に立って全力で考え抜く。その姿勢に応え、さらに成長させてくれる温かい環境
2022/08/23
#コンサル転職事情

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世界でも有数のコンサルティングファームであるKPMGコンサルティング(以下、KC)。この場所には、最先端の経営ナレッジやテクノロジーに関する深い知見を持つ多くのプロフェッショナルが集っている。就職・転職という意味では非常にハードルが高そうにも思えるが、同社は未経験者も積極的に採用しているのだという。

2022年5月にオンラインで行われた「コンサルタント未経験者向け」の採用イベントでは、実際に事業会社から転職してきた2人の若手コンサルタントがさまざまな質問に本音で回答し、多くの参加者から高い評価を得た。本稿では、そのリアルなやり取りをダイジェストでレポートにまとめている。コンサルタントへの挑戦に少しでも興味がある方には、ぜひご一読いただきたい。

※この記事は、KPMGコンサルティングとLiigaが2022年5月に開いたイベントの内容に基づいたものです。

〈Profile〉 ◇掲載企業特有の事情により氏名はイニシャル表記となっています。
写真右/G. T
シニアコンサルタント
Consulting 部門 Enterprise Risk Services 所属
2011年4 月に国内生命保険会社に入社。内部統制、コンプライアンス、情報セキュリティー、代理店営業などに従事した後、2019年3月にKCへ転職。リスクコンサルタントとして、ガバナンス、リスクマネジメント、BCP/BCM・危機管理、内部監査、海外法令対応支援など、主に製造業向けに幅広い領域の案件を担当。2021年10月にシニアコンサルタントへ昇格。
写真中/Y. K
シニアコンサルタント
経営企画室 所属
2015 年4月に玩具メーカーに新卒入社。国内・海外の法人営業、社長秘書などを経験する。2020年1月にKCへ転職。Consulting部門のStrategy & Operationsに所属し、製造業・通信業界向けにさまざまな業務支援を担当した後、経営企画室に社内公募で異動し、予算策定やコーポレートアイデンティティーの策定、社内コミュニケーションなど、全社施策の推進をサポート。2022年4月にシニアコンサルタントへ昇格。
写真左/A. Y
マネジャー
Human Capital Development 所属
2007年4月に大手カード会社に新卒入社し、新規事業開発、営業企画などを担当。2014年10月に、KCへ入社。Consulting部門でStrategic Transformation、People & Changeに所属し、コンサルタントとしてさまざまなプロジェクトに従事した後、コーポレート部門のHR部署へ異動し、アルムナイの立ち上げやタレントマーケティングを担当。
※内容や肩書は2022年8月の記事公開当時のものです。

目指すのは、「人を大切にするNo.1ファーム」

A. Y:本日のイベントは「コンサルタント未経験からの中途入社」がテーマとなりますが、まずはKCへの入社動機を教えてください。

G. T:新卒で国内の生命保険会社に入社して、8年勤務した後、2019年にKCに転職しました。転職理由はいろいろありますが、コンサルタントという仕事を選んだのは「自分で仕事を設計して主体的に働きたい」と思ったからです。

前職は業界他社に比べて、規模も小さく比較的責任を持って働かせてもらっていたのですが、組織のピラミッドが明確で、任せてもらえる仕事は細分化された内容でした。そういった状況を踏まえ、もっと責任と裁量を持って専門性を高めたいと思い、未経験からコンサルティング業界のドアをノックしました。

KCを選んだ理由は、主に2つです。1つはビジョンにもある通り、人を大切にするファームだということ、もう1つが業界の枠にとらわれず幅広いプロジェクトに携われることです。私は保険会社出身ですが、保険や金融業界に限らず、さまざまな業界の知見を学べる環境は、とても魅力的でしたね。

A. Y:多くの事業会社はピラミッド型の組織でメンバーシップ型雇用、それに対してコンサルティングファームはジョブ型雇用でフラットな環境。ここはまったくスタイルが違いますよね。

G. T:その通りだと思います。コンサルタントとして期待されるパフォーマンスの発揮は常に求められますが、自分が携われる領域や業務は縦にも横にも大きく広がりました。

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A. Y:Y. Kさんの入社理由もお聞かせください。

Y. K:私は前職で社長秘書をしていた時の経験がきっかけになりました。日ごろから秘書として経営者の方とコミュニケーションを取る機会も多く、経営者の方々が何に悩んでいるかも間近に見ていたのですが、私にはその悩みを解決する知識やスキルが足りていない。その事実をもどかしく感じていましたし、ピラミッド型の組織でもあったので、20代の自分が経営者に進言する機会や風土もあまりありませんでした。

若くしてハイクラスの方々と対等にお話しでき、課題解決できるスキルを身に付けたいと思ったことが、コンサルタントを志した理由です。KCについては、正直に言うと面接の時まで明確なイメージを持っていなかったのですが、初回の面接で「ここに入りたい!」と感じました(笑)。

A. Y:初回で!どんな面接だったのですか?

Y. K:一般的に面接は、どうしても会社側が応募者を採点するような形になりがちだと思います。しかしKCは、ケース面接でも面接官も一緒に意見を出し合って考えていこうというスタンスで。質問も決まりきったものを聞くのではなく、私の答えに応じてどんどん変わっていきますし、個人を尊重して接してくれる会社だと強く感じました。きっと実際のプロジェクトでも、クライアントと率直に議論しながら進められるのだろうな、と具体的な入社後のイメージが湧きました。

入社してからも、想像以上にフラットなコミュニケーションが取れる環境に驚きました。この点も、事業会社とは大きく違うかもしれません。社歴や職位に関係なく、「あなたはどう思うか」を問われますし、お互いにリスペクトしながら意見交換することができます。全員でより良いアイデアを出し合っていくので、非常にやりがいがありますね。

A. Y:KCは「人を大切にするNo. 1ファーム」をビジョンに掲げていますから、そうしたカルチャーが浸透していると社員が実感できていることはとても嬉しいですね。

自分がプロジェクトの責任者だったらどうするか。常にそこまで考えるから、加速度的に成長できる

A. Y:未経験からコンサルタントへの挑戦ということで、入社前に感じていた不安などはありますか?

G. T:ありすぎるほどたくさんありました(笑)。一番はやはり、常に頭の汗をかき続けることを求められる点だと思います。これは想像していた以上でしたね。自分の持っている知識や経験だけでは対応できないプロジェクトばかりなので、常にアンテナを高くして学び続けることが大切です。緊張感のある日々ですが、自己成長を求めてKCに入社したので、そういう意味では期待通りだし心配していた通りでもある、といったところでしょうか。Y. Kさんはどうですか?

Y. K:コンサル業界はUP or OUTの文化だと聞いていたので、自分が成果を出せずにOUTになったらどうしようとは思っていました。ただ、KCの上司・先輩は皆さん温かく見守ってくれますし、フィードバックカルチャーもあるので、「この視点は新しくて良かったよ」とか「ここはこうした方がいいかもね」と中長期的に育ててくれる会社だと感じています。

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A. Y:フィードバックカルチャーの他にもどんな成長環境があるのか、もう少し詳しくお聞きしたいと思います。

G. T:クライアントからプロジェクトに関連する質問を聞かれたらどうするか、という想定問答を事前に作成して、上司に壁打ちに付き合ってもらいましたね。何を聞かれても瞬時に回答できることが理想ですが、すぐには難しいので、壁打ちによって「想定外だったことを想定内に変えていく」イメージを持っていました。このサイクルを継続することで、だんだん自分の頭の中だけで思考を張り巡らせることができるようになり、自然と回答できる範囲が広がってきたと感じます。自分にとって初めてのプロジェクトであろうと、クライアントには当然関係ありませんので、私自身がプロフェッショナルとして提供する価値にはとにかくこだわりました。

A. Y:論点整理のためのディスカッションや資料レビューなど、事前準備には皆さんとことん付き合ってくれますよね。実際のプロジェクトについても聞きたいのですが、入社時の職位であるコンサルタントでは、どのような役割を任されることが多いのでしょうか?

Y. K:最初にアサインされた案件は、クライアントの新しい技術をどうビジネスに活用していくかというテーマでした。具体的には、近しい事例がないかを探したり、論文を読んで技術への理解を深めたり、業界に詳しい海外のエキスパートの方へのインタビューなどを行いました。

クライアントはその技術を活用して他社と提携することも考えていたので、提携先の候補となる企業のロングリストも作成しました。新規ビジネスの戦略立案というと華々しい仕事をイメージされるかもしれませんが、ベースにはそういった地道な作業もあります。

A. Y:事業戦略の策定は、本当に緻密なリサーチや分析作業の上に成り立っていますよね。また、入社直後から語学力を生かして海外とのコミュニケーションを担当されたことは、非常に良い成功体験になったのではないでしょうか。お二人とも入社から2年ほどでシニアコンサルタントに昇格されていますが、業務や役割に変化はありましたか?

G. T:そうですね。コンサルタントの頃は、任されたタスクを完遂することにフォーカスしていましたが、シニアコンサルタントになってからは、プロジェクトを遂行する上で必要なタスクを設計することが求められるようになりました。プロジェクトを進める船頭として、必要なタスクは何か、それを誰に依頼するのか。より高い目線を持って仕事に取り組むようになりました。

ただ、入社した当初から「上長がいなくなっても自分でプロジェクトを回せるように意識しなさい」と言われていたので、役割が変わっても大きな戸惑いはありませんでした。プロジェクトの大小にかかわらず、現在も上司の手をどれだけ使わずに精度を高めていけるかを常に心がけています。

Y. K:私も最初に「自分がマネジャーの立場だったらどうするかまで考えて日々の業務に取り組むといい」と教わりました。提案資料を作る際も、自分の担当領域だけでなく、全体の流れやメッセージを考えて取り組むようにしています。

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プロジェクトベースで期間が決まっているからこそ、心機一転しながら“やりたい仕事”も“任された仕事”も全力を尽くすことができる

A. Y:お二人とも、KCの行動指針の一つである「オーナーシップ」をよく体現されていますね。仕事のやりがいや成長につながるだろうと思う一方で、学びも含めてかなりハードなのかなと心配される方もいらっしゃると思います。残業や休みの取りやすさとか、そのあたりはいかがですか?

Y. K:責任が重く難度の高い仕事ですから、当然ながら残業ゼロというわけにはいきません。クライアントの都合に合わせて打ち合わせが定時後になることもありますし、プロジェクトの終盤は成果物を仕上げるためにかなり忙しくなります。仕事に妥協をしていないからこそ、クライアントが認めてくださったときは、本当に嬉しいですね。

ただ通常は、20時ごろには仕事している人も少なくなりますし、プロジェクトの合間には1週間まとめて休むといったことも可能です。メリハリがあって、ワークライフバランスも良い職種といえるのではないでしょうか。

A. Y:プロジェクトが終わると、2週間休んで海外旅行に行くメンバーもけっこういますよね。

Y. K:はい、よく聞きますね。

A. Y:事業会社の方からすると、プロジェクトベースで働くということ自体がイメージしづらいかもしれません。プロジェクトごとに取り扱うテーマもチームメンバーも変わるわけですが、担当する案件はどうやって決まるのでしょうか。

Y. K:まず、社内には個々人の担当案件を決めるアサイン事務局があります。そこのシステムに自分の経験や資格を登録しておくと、プロジェクトの内容やスケジュールがマッチするプロジェクトについて連絡があり、プロジェクトをリードするマネジャーとアサイン面談をして決定していくという流れです。面談を受けた結果として、アサインされないこともありますね。

G. T:大切なのは、日ごろから上長やアサイン事務局に「こんなプロジェクトがやりたい」と発信しておくことと、一方でどんなプロジェクトが来ても選り好みせずに全力で頑張ることだと思います。新しい経験や知見を身に付ける意味では幅広く担当した方がいいですし、自分のやりたいプロジェクトに入ることができればさらにモチベーションも上がりますよね。私自身これからも、その両輪で成長していきたいと思っています。

A. Y:アサイン事務局や上司も、過去のプロジェクト変遷を見て、次はこの領域で経験を積むとより専門性を高められる、といった考えでプロジェクトを選定しています。任された仕事とやりたい仕事のどちらもやるからこそ、バランスよく成長できるということですね。

次は少し方向性を変えて、社内のコミュニケーションについてお聞きします。コロナ禍で転職される方も多い中、お二人はその少し前に入社されていますが、メンバーとの交流はいかがですか?

Y. K:私は、業務以外での社内交流を活発化するコミュニケーションサポーターという活動も行っています。コロナ禍でなかなか会えなくなったこともあり、月に1回ほどオンラインのイベントを企画・運営しています。

イベントでは、社歴の長いパートナーから、今月入社したばかりの若手まで、所属ユニットや職位もまたいで幅広いメンバーと交流できるので、中途入社の方もなじみやすいのではないでしょうか。

A. Y:業務外でいうと部活も活発ですよね。テニス部、バスケ部、eスポーツ部、サウナ・スパ部など、それぞれいろいろな方が在籍して楽しんでいると聞いています。入社されたらぜひ部活も楽しんでいただけたらと思います。リモートワークになってから入社した人にはどんなサポートをしていますか?

G. T:仕事を依頼する際に、そのタスクを遂行する目的や背景をより丁寧に伝えるようにしています。必要なら電話もしますし、チャットツールも活用しますね。その他、人材開発の仕組みとして、一人一人にパフォーマンスマネジャーによるサポートもあります。

A. Y:パフォーマンスマネジャーというのは、プロジェクトの直属の上長ではなく、組織の役職上位者がメンバーのサポートに付く制度ですね。いつでもキャリアプランや悩みを相談できますし、評価面談も必ずその人が同席します。我々人材開発部門も入社1カ月後のフォローアップ面談を実施していますし、人材育成や入社後の立ち上がりについては現場と人材開発部門の双方でしっかりケアをしていきます。最後に、お二人から転職を検討されている皆さんに向けて、応援メッセージをお願いします。

Y. K:もし少しでも興味を持っているのでしたら、躊躇せずにぜひ一歩を踏み出してみてください。うまくいかないこともあるかもしれませんが、トライしたこと自体、ご自身のキャリアにとって本当にかけがえのない経験になると思います。

G. T:学生時代の自己分析は、仕事経験がない状態での分析となるため、仕事の観点で自分のやりたいことやキャリアの目標をイメージするのが難しかったと思います。でも今なら、就業経験を踏まえた上でより深く自己分析できるはずです。そうすればきっと、自分が本当に興味のある分野とかモチベーションの源泉が、より具体的に見えてくるでしょう。

私自身もそうでしたが、転職すべきかどうか、大いに悩んで考えて、ご自分にとってのベストな選択肢をぜひ見つけ出していただければと思います。

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コラム作成者
Liiga編集部
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