キャリアアップコラム――「成長企業を見る視点」
2019/09/30

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※本記事はクライス&カンパニーのオウンドメディアキャリアアップコラムのからの転載です。

〈Profile〉
工藤 直亮ーコンサルタント

人材開発・組織開発領域の人事コンサルティング業界、教育業界と注目されているスタートアップベンチャー。コンサルタント、企画系職種(経営企画・事業企画・人事)の支援。

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成長企業のフェーズ分け

今回のコラムのテーマは「成長企業のフェーズ」についてです。

弊社では、まだ数名で創業フェーズのスタートアップベンチャーから東証一部上場企業ではありますが、高い成長率でまだまだ成長を続けている企業まで幅広くご支援をしています。成長企業で一番多いのは、シリーズA、Bくらいの資金調達が完了し株式公開を目指しているフェーズのベンチャー企業となります。

一言で成長企業と言ってもその企業のおかれているフェーズは様々です。それぞれのフェーズによって経営課題や組織課題、人材ニーズなどについても異なってきます。成長企業は人材採用ニーズも強いため、キャリア選択の中で選択肢に出てくることが多いと思います。 その際にどのような視点で成長企業を見ていくか?という視点をしっかりと持っておくことはキャリア構築にとってもとても重要な視点となります。

今回は成長企業の見方についてその企業が置かれているフェーズという切り口で見ていくことをご紹介します。

フェーズについても様々な切り口があるかと思いますが、下記のようなフェーズの分け方をしてみます。

 フェーズⅠ:スタートアップ。調達前の10名以下のフェーズ  フェーズⅡ:シリーズAの調達が完了し、IPO(もしくはバイアウト)を目指していくフェーズ  フェーズⅢ:株式公開(IPO)後~東証一部上場までのフェーズ  フェーズⅣ:東証一部上場しながらもさらに高い成長を目指していくフェーズ

成長フェーズごとの魅力や検討すべきリスク、活躍できる人材について

上記をご覧いただくと想像していただけると思いますが、それぞれのフェーズでの面白さ(参画する魅力)や検討しないといけないリスク、活躍できる人材などは異なってきます。

例えば、フェーズⅡの企業については資金調達などが完了し、今後いかに事業をスケールさせていくか?という戦略を描くことや、組織化、サービスのモデル化(ソリューション化)、ブランド力・認知度の向上などのテーマに取り組む必要があり、それがそのまま参画する人にとって得られる経験にもなります。

一方フェーズⅠの時よりもマーケットとして注目され始めているケースがあり、競合他社の参入などが増え、その中で競争に勝っていけるか?投資家、調達先からのプレッシャー、組織の人数が増えることで起こる弊害など検討しないといけないリスクも出てきます。

マッチする人材も0⇒1の立ち上げ人材というよりもCxO候補でオペレーション化などに強く、ミドルリスクテイカー的な方がフィットするケースが多いフェーズになります。もちろん創業者がIPOを目指すタイプか、バイアウトを目指すタイプかなどによっても選択する戦略や、その企業の捉え方などは変わってきます。

自身のキャリアプランとの照らし合わせ

転職先企業で成長企業を検討される際は、個社企業ごとに検討していくという視点と併せて、成長企業のフェーズという切り口で、自分が次のキャリアでどんなフェーズの企業に身をおき、どんな面白さを感じたり、経験を積みたいと考えているのか?という視点を持っていただくことをお勧めいたします。

ご自身のこれまでのキャリアで得た経験の棚卸しをすると同時に、今後のキャリアの中でどのような強みを創っていくのか?そのためにはどんな経験を積んでいくのが良いのか?そして面白いと思えるのか?などについて考えていくとまた見えてくるものがあるのではないでしょうか。

弊社からも、それぞれのフェーズごとの面白さや、検討したほうがよいリスク、活躍できる方の特徴などについてお話出来ることがあります。紹介会社という立場上、それぞれのフェーズに在籍されている方からの転職相談を受けることもありますので、より生々しいエピソードなどをお伝えできるかと思いますので、興味がある方はお気軽にご相談ください。



※本記事はクライス&カンパニーのオウンドメディアキャリアアップコラムの記事を再構成したものです。 ※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

コラム作成者
Liiga編集部
Liigaは、「外資就活ドットコム」の姉妹サイトであり、現役プロフェッショナルのキャリア形成を支援するプラットフォームです。 独自の企画取材を通して、プロフェッショナルが必要とする情報をお伝えします。