社会貢献は“稼げる”か
「最近は社会貢献性を打ち出さないと、優秀な若手を採りにくい……」。大手コンサルティングファームで採用を担う、ある幹部の言葉である。経済的リターンに並ぶ“報酬”として、仕事に社会貢献性を求める若者は多い。20歳前後が子どもだった2011年の東日本大震災なども、この流れに影響しているかもしれない。
目下、そうした志向の“受け皿”になり得る事業体が増えている。深刻な社会課題に挑むスタートアップや、プロフェッショナルファーム出身者らが立ち上げる戦略性の高いNPO(非営利団体)などだ。
昨今「ソーシャルセクター」と呼ばれるこの領域は、高学歴層の活躍の場としてふさわしいだろうか。焦点になるのが、各事業体が社会貢献の機会だけでなく、相応の対価をもたらせるか、つまり「組織として“稼げている”か」だ。社会課題解決を目指し事業を興した起業家や、有識者らへの取材を通じ、現状を探った。【編集部特集取材班】
※外資就活ドットコムとLiigaでは定期的に2サイト合同の特集記事を配信します。
NPOは社会課題解決のプロ。収益性を上げ、優秀なビジネスパーソンの選択肢に
松島由佳さん
NPO法人クロスフィールズ 共同創業者・理事
“お金”に向き合わずに世の課題解決は加速しない。社会起業支援のプロが語る、社会貢献と収益
鵜尾雅隆さん
株式会社ファンドレックス 創業者・アドバイザー、認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 代表理事
社会起業家として「ファイナンスを駆使する」。商社、コンサルと歩んできた男の信念
土岐泰之さん
ユニファ株式会社 代表取締役CEO
「営利と非営利の“健全な”ポートフォリオを組む」。NPOでの挫折、米国MBAを経て得た社会起業の哲学
松田悠介さん
株式会社Crimson Education Japan 代表取締役
社会課題解決とビジネスの両立ならアフリカ。外資系投資銀行、PE投資を経て起業した男の先見性
武藤康平さん
株式会社Double Feather Partners CEO
「サマースクール」に参加した学生が、協力者として帰ってくる。コミュニティーの力で“回す”教育事業
高田修太さん
HLAB, Inc(一般社団法人HLAB、株式会社エイチラボ) 共同創設者・理事・取締役COO
水上友理恵さん
同 プログラム&渉外担当ディレクター/コミュニティデザイナー
「ソーシャルビジネスを自称しない」。GS出身ファッション企業副社長が考える社会貢献
山崎大祐さん
株式会社マザーハウス 代表取締役副社長
(藤崎竜介、橘菫、李有佳、丸山紀一朗、南部香織、斎藤公也)