リーダーとして、関心領域のプロジェクトを回せるチャンスも。2025年に1000人規模を目指すコンサルティング組織の魅力
2022/09/09

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「前職から、コンサルティングの先にある付加価値の作り方に自分の関心が急速に移ったことに気が付き始めていました」。そう語るのは井出昌浩氏だ。

大手SIer(システムインテグレーター)として123年の歴史を持つNECが掲げる「大変革」。従来の企業体質を大きくアップデートすべく社外からもリーダーを迎え入れ、中途採用にも積極的に取り組むなど、社内を大きく変化させている。

2022年4月には、社内外のDX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトを推進するためのコンサルティング組織である「戦略コンサルティングサービス部門」のマネージングディレクターに同氏が就任した。

デジタルテクノロジーやIT人材育成のプロフェッショナルでもある井出氏だが、今まさに新たな成長期を迎えようとしているNECのかじをどのように取ろうとしているのだろうか。今回は、戦略コンサルティングサービス部門が目指すビジョンや同組織で携われるプロジェクトの内容、NECで描けるキャリアについて聞いた。

〈Profile〉
井出昌浩(いで・まさひろ)
NEC 戦略コンサルティングサービス部門長 マネージングディレクター
大日本印刷にてITを活用した生産技術の研究開発業務に従事後、SIerを経て大手日系コンサルティングファーム入社。ビッグデータ、アナリティクス、AI(人工知能)、IoTなどのデジタルテクノロジーに精通し、デジタルテクノロジーの活用、デジタルビジネスモデルの開発、データサイエンティスト/デジタル人材育成など多岐にわたるプロジェクトをリード。また、博士(数理情報学)、東京農工大非常勤講師、複数大学の客員研究員を兼ねる。2021年12月にNECのグローバルDX事業を主管するデジタルビジネスプラットフォームユニットにジョイン。2022年4月より、同ユニット内に組成された戦略コンサルティングサービス部門のマネージングディレクターに就任。

※内容や肩書は2022年9月の記事公開当時のものです

NEC自身の変革を体感し、得た知見を自身のコンサルにも生かしたい

――これまでの経歴を教えてください。

井出:新卒で大日本印刷に入社しました。その後SIerを経験し、入社当時はまだ少数精鋭であった日系のコンサルティングファームにジョインしたんです。その後同社は企業として大きな成長を遂げ、最終的にはそのファームでシニアパートナーとしてDX関連のプロジェクトを担当し、デジタルテクノロジーを駆使したり、その先にあるコーポレートトランスフォーメーションを担ったりしていました。

また、管理職や経営層を対象としたDX教育や人材育成も専門領域の一つで、DXの必要性や具体的な進め方を考えてもらうためのトレーニング手法を体系化することにも取り組んでいましたね。

――シニアパートナーとしてDXプロジェクトやIT人材育成に携わっていた前職から、NECへ移ったのはなぜですか。

井出:純粋な「コンサルティング」に、自分として少し“頭打ち”感があったからです。

新しい「気付き」が減ってきたのと、やはりどうしてもコンサルタントとしてではお客さまの変革や経営判断の意思決定に直接関与しきれない部分があり、難しさを感じる場面も多くありました。

そんな中、コンサルティングの先にある付加価値の作り方に自分の関心が急速に移ったことに気が付き始めたのです。

一方、NECではコンサルティング部門を新たに立ち上げたところ。さらにNEC自身がコーポレートトランスフォーメーションを起こし、変わろうとしている状況に大きな関心がわきました。この変革を中から体験して、得たモノをまた自分のコンサルにつなげられれば、外部のお客さまへ新たな価値を提供できるのではと考えました。

自社技術を強みとしたコンサルティングとオファリングで、スピーディーな価値提供を可能にする

――井出さんがマネージングディレクターとして統括する「戦略コンサルティングサービス部門」とはどのような組織ですか。

井出:大きく分けて二つの機能を有しています。

一つは、NECのビジネスを成長させる起点をつくることです。NECはいわゆるコンサルティングファームと違って、自社でテクノロジーを持っているので、お客さまに明確な「出口」を用意できます。戦略を策定するだけでなく、NECグループの持っているアセットを最大限活用して変革を実行できますし、NEC自体のビジネス成長にも直結します。

もう一つは、我々のコンサルティング手法や提供できる価値の体系化です。個別のお客さまに対して毎回一から考えていくのではなく、ある程度“支援のパターン”を構築していくことで、変革のスピードアップを目指しています。

いわゆる「オファリング」(提案)ですが、やはりコンサルティングをしていると、多くのお客さまが抱えている共通の課題も見えてきやすいのです。こうした問いへの答えを用意しておくことで、オーダーメイドのコンサルティングよりもスピードと品質の安定を実現しやすいメリットがあります。

戦略コンサルティングサービス部門にはコンサルティング組織とオファリング組織の両方があるので、相互に連携しながらさらにスピーディーな価値提供ができると考えているのです。

――具体的なプロジェクト事例について教えてください。

井出:三井化学株式会社さんとともに取り組んだDX人材育成プロジェクトがあります。長期経営計画「VISION 2030」達成に向けて企業変革に取り組まれる中で、三井化学全社員のデジタルリテラシー向上に取り組んだ事例です。

当初、我々が支援していたのはDX戦略の策定だったのですが、その戦略を実行するにはまず「DX人材の育成」が必要不可欠でした。

クライアント社内にはそれまでDX人材がいなかったため、どのように施策を進めていくのかを改めて議論し、結果としてDX戦略策定に加え、DX人材育成のプロジェクトも支援することになりました。

このように、1つのプロジェクトを契機とし、複数の課題が見つかるケースは多く、多面的にクライアント企業を支援するといった事例があります。本件では“人材”をキーワードに、我々の支援後もクライアントが全社DX化のかじ取りを継続的に実行し、内製化できるようにサポートしています。

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メンバーが積極的にチャレンジし、NECで飛躍的に活躍できる環境をつくるために

――戦略コンサルティングサービス部門のビジョンや、目指す方向性について教えてください。

井出:ビジョンとして大切に考えているのは「ワクワクさせる」という言葉です。NECは先端技術のプロフェッショナルとして、技術や人の資産があります。

それらを存分に生かし、社会をワクワクさせたり、働いている人もワクワクできたり、ビジネス視点のみならず、人や社会を包括した大きな規模で新たな価値をつくり、お客さま企業もワクワクするようなソリューションを提供したいです。

このように、自分をセルフモチベートでき、積極的にチャレンジしてお客さまと社会を良い方向へ変革していける組織にしていきたいなと考えています。

私にはコンサルタントとして長年培った「経験」はありますが、変化の大きい時代ですから「100%」の正答はあり得ないと思っています。

これまでのやり方が通用しない場面も多いでしょうし、だからこそ先輩たちのやってきたことや、その手法に固執しなくてもいい。メンバーがそれぞれ自分で考えて挑戦し、変化を楽しみながら、既存の枠にとらわれずに成長していける環境をつくっていきたいですね。

私がコンサルタントになって間もない頃に指導をしてくださった先輩に言われた「チャレンジして失うものはない」という言葉が今でも心に残っています。自分がチャレンジの末に失敗したとしても、お金も家族も命も失うわけではありません。それならチャレンジした方がいいし、失敗から学べばいい。

それに、何事も「一人でやりきる」必要はないんです。できないことや分からないことがあったら、周りに相談して助けてもらえばいい。その恩はまた違うところで返したり、他の人を助けてあげたりすればいいと考えます。

私も社内外問わずいろいろな人に助けてもらいましたし、そのおかげで今でもさまざまなつながりがあります。

そうした組織にしていくためにも、まず戦略コンサルティングサービス部門のメンバーが安心して課題に向き合い、チャレンジできる環境やチャンスを提供することが私の最大の義務かなと感じています。

――現在、具体的に取り組んでいることはありますか。

井出:メンバー一人一人にキャリア面での目標やビジョンをヒアリングしています。全員の希望を聞くと共通点があります。例えば、社内コミュニケーションの在り方や社員向けの教育、働き方の改善など、組織や部門として取り組んだ方がよいと思えることにはどんどん注力していきたいです。

特に力を入れたいのは評価制度の整備ですね。やはり、メンバーは成長志向のある人ばかりですから、個人の頑張りを適切に評価できる制度を急いで整えていきたいと考えています。成長のために何が必要なのかは本人の周りにいる人がファクトをもとに示す必要がありますし、その手掛かりとなる基準が必要です。

前職のコンサルティングファームに在籍していた頃にも、人事・評価制度が段階的に拡充していくのを見ていたので、NECでもそれを生かせたらいいなと考えていますね。戦略コンサルティングサービス部門は後発のコンサルティング組織ですから、先行者の“いいとこ取り”ができる立場。こうしたノウハウはどんどん取り込んでいきたいです。

――NECだからこそ実現できることや提供できる価値はどのようなものですか。

井出:戦略コンサルティングサービス部門がNECの社内にあることで、自社が保有しているアセットや基礎研究といったリソースをいつでも活用できる点です。

コンサルティングのフェーズが進むにつれて新たな課題が持ち上がるのはよくあることですが、そうした場合に支援のスピードを緩めることなく継続的に変わっていくためのリードができるのも、「これはどうですか」とクイックに提案できるテクノロジーやソリューションがあるからです。

NECは事業会社として123年の歴史を持つ企業でもあります。DXや働き方改革、ジョブ型人事など「変革」を掲げた日本企業がぶつかる「分かる人材がいない」「反対の声が上がり進まない」といった壁に同じようにぶつかってきた歴史があり、実感を伴ったご提案ができるのも強みです。

NECと同じような100年以上の歴史を持つ企業から声がかかることも多いですし、「NECが経験してきた」「NECが今まさに対峙している」“生々しさ”を伴った変革のエピソードが、クライアントの経営層に響くことも多いです。

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「変えるべきだ」と感じたことは曲げずに伝え続ける“タフさ”が必要。NECが求める人材とは

――戦略コンサルティングサービス部門は、「2025年に1000人規模」という目標を掲げて拡大していますが、そこで実現したい組織の姿とはどのようなものですか。

井出:まず「1000人」という数を掲げているのは、私たちのビジネスには1000人のコンサルタントが必要だと考えているからです。現在は約300人の組織で、テーマや領域を絞ってお客さまの支援に取り組んでいる状況です。

1000人の組織になったとして、全員が同じようにNECのコンサルタントとして仕事をしているというよりは、そこからバイネームで仕事をするようになる人や、さらに言えば、ご自身の領域を固め、独立して「NEC卒業生」として活躍する人が出てもいいのではと考えています。

このような思いを踏まえて「求める人材」についてお話しすると、「自分の力で社会を変えたい」「現状をもっと良くしたい」という強い意志のある人にNECへ来てほしいです。お客さまとは長い変革の道を一緒に走る関係になりますから、ロジカルさや仮説思考だけではなく、お客さまが「信頼できる」と判断できる人間的な魅力のある人がNECに合うと思います。

それから、変革には逆風も付きものですし、「いい結果をもたらしたい」との一心でした提案が、お客さまに受け入れてもらえないことも時にはあります。それでも「変えるべきだ」と感じたことは曲げずに伝え続けることができる“タフさ”も必要だと感じます。

――成長する組織にとってリーダーは不可欠ですが、戦略コンサルティングサービス部門では、どんな人がリーダーとして活躍できますか。

井出:組織の成長タイミングによって、必要なリーダー像も変わると感じています。今は成長途中でもあるため、目標やゴールを示し、そこに至るための「HOW」も見せてリードできる人が多い印象です。それから、コンサルだからといってあれこれ変革を押し付けるのではなく、既存の社員に歩み寄って円滑なコミュニケーションを取れる人が求められていますね。

一方、組織が大きくなれば部門が分かれていくので、ピープルマネジメント力のある方が必要になります。メンバーのモチベーションを上げられる、権限移譲して仕事を任せられる……。そういった力のある人と一緒に働きたいと感じています。

また、これからNECへ来る人に大きなチャンスだと伝えたいのが「リーダー」の席があること。前述したように現在は300人規模のため、ある程度テーマを絞ったデリバリーをせざるを得ない状況です。

手が行き届かない領域も多いので、自分の関心のある領域でチームを組成してプロジェクトを回せる可能性も大きいです。現在コンサルティングファームで経験を積み、自身の関心領域がある人には、この場所で張り合いのあるネクストキャリアを歩めるはずです。

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コラム作成者
Liiga編集部
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