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2012年に「震災からの復興と日本経済の再上昇」を掲げ創業したライズ・コンサルティング・グループ(以下、ライズ)。設立以来、大手外資戦略コンサルティングファーム経験者をはじめ、多彩な実績を持つ人材が次々にジョインし、急速な成長を遂げている。現在はIPO(新規株式公開)の準備も進めており、今後さらなる躍進が期待されるコンサルティングファームだ。
今後が期待されるとはいえ250人程度の組織に、コンサルティング業界の最前線を走ってきた人たちが続々と参画を決めるのはなぜだろうか。大手コンサルティングファームの経験者である松岡竜大氏と宮島千尋氏の2人にインタビューを実施し、経験豊富なコンサルタントたちがライズに引かれる理由に迫った。
※内容や肩書は2023年7月の記事公開当時のものです
キャリアの中盤〜終盤で、さらなる成長を果たすためライズを選んだ
――まずは、松岡さんの経歴を教えてください。
松岡:大学院修了後、ソフトウエア企業にプログラマーとして勤務したのち、外資系コンサルティングファームに入社し、メディア系や情報通信系へのコンサルティングを10年間ほど経験しました。その後、同社のM&Aを機に国内の新興コンサルティングファームに転職し、同社初のデジタルコンサルティング組織の立ち上げを主導しました。約80人の規模にグロースさせ、常務執行役員を経験しました。
ライズへの入社のきっかけは、今後のキャリアについて自問自答する中で、「クライアントのためにできることは何でもやれるコンサルタントでありたい」と考えたことです。
クライアントの課題を解決するためには、一般的なコンサルティングサービスだけでなく、新規事業開発、共同投資によるリスクシェア、システムや人材の提供など、全方位からの支援が必要です。しかし、コンサルティングファームの収益モデルは、コンサルティングフィーですから、その他の仕事は評価されづらい傾向があります。そうした状況にもどかしさを感じている中で、ライズに出会いました。
――入社の決め手は何だったのでしょうか。
松岡:ミッションに「PRODUCE NEXT〜しあわせな未来を、共に拓く。〜」と掲げているとおり、ライズは経済的価値だけでなく、クライアントや社会にとってのしあわせも追求する会社です。
実際に、ライズはコンサルティングサービスに加え、新規事業の開発にも力を入れています。これはクライアントや社会に幅広い価値を提供しながら、組織を拡大したいという姿勢の現れです。こうしたスタイルに共感する部分が多く、入社を決意する決め手になりました。
――松岡さんの志向とライズのミッションが合致したわけですね。次に、宮島さんの経歴と入社理由を聞かせてください。
宮島:私はキャリアの序盤にアビームコンサルティングの戦略部門に在籍し、10年以上コンサルティング業界を経験した後、ファンドの投資先の経営支援やフィンテックスタートアップの事業グロースの責任者をしていました。
前職の新興コンサルティングファームでは、スタートアップ投資事業とバリューアップを支援する事業を立ち上げ、投資先のスタートアップの取締役兼CROを務めました。そこでは、約2年間、組織づくりからサービス開発、拡販など、経営全体に携わりました。
キャリアチェンジを考え始めたきっかけは、「50歳までの10年間で何を成し遂げたいのか」と考えた結果、新規事業に携わりながら、より早く変化を起こせるポジションに身を投じたいと思ったことです。
当初、コンサルティングファームへの転職は視野に入れていませんでした。コンサルティングファームはあくまでクライアントの意思決定の支援が主であり、自分がやりたい事業の主体的な推進とはギャップがあるなと考えていたためです。
しかし、ライズは「Scopeless」(日々変化する顧客の課題に対し臨機応変に対応)や「More than Reports」(実行支援による“リアルな結果”が成果物)といったスタイルにも現れているとおり、クライアントと一体となり臨機応変に事態に対応し、報告書も本当に必要なものに絞り、現場での実行支援を重視している点が他のファームと大きく異なっていました。
また、面談で顔を合わせるメンバーが魅力的だったこともポイントですね。当時、ライズは「日本経済の再上昇」、「次の未来の創造」をビジョンとして掲げていましたが、経営陣をはじめ多くのメンバーが、明確な思いを持っています。
そうした人たちと対話しているうちに、私の中で成し遂げたいことライズの目指していることや、私が新規事業としてやりたいこととライズでやる意義が合致していると感じ、「この会社、このメンバーで仕事をすれば、いい刺激を受けながら、最も早く成長できるに違いない」と確信できました。
――二人とも今後のキャリアを自問自答することを通じて、ライズにジョインしたのですね。
松岡:30代後半から40代にかけては、コンサルタントにとって分岐点といえる時期かもしれません。
一般的に、コンサルタントのキャリアは3つに分かれると言われています。コンサルティングファームに残ってパートナー、グローバルパートナーと出世していくか、事業会社に転職してCxOとして経営に携わるか、あるいは起業して自らの手で事業を手掛けるか。
その点、ライズは社内で新規事業を多数展開していて、それぞれが裁量を持って事業を推進できるので、「事業を手掛けたいが、自らの力のみで起業したいわけではない」というコンサルタントにとっては魅力的だと思います。普通とは一味違った道を歩みながら、より良いキャリアを追求していける環境といえるかもしれません。
新規事業開発や社外活動を通じて、「やりたいこと」を仕事にできる
――実際に事業を手掛けている例を教えてください。
松岡:私はコンサルティングやCISOなどの業務に加えて、子会社のライズ・クロスの運営に携わっています。ライズ・クロスでは、地方におけるコンサルタント人材の不足を解消するため、フリーランスコンサルタントのマッチングプラットフォームサービスを提供しています。さらに、企業向けのRPO(採用代行)サービスも提供し、経営人材の供給を通じた地方経済の活性化に取り組んでいます。
宮島:私もコンサルティングの傍ら、ライズ・クロスでRPOサービスの立ち上げと拡販を担当しています。私は前職でスタートアップ支援に携わり、人材の問題に直面することが数多くありました。
資金は確保できているし、技術もあるものの、それらを利用して仕組みを作り、事業を回していく人材が足りないというケースは、地方の企業にも少なくありません。そうした企業に向けてスポットで働ける人材の提供や採用活動自体の支援をすることで、成長を後押しするという仕事には、とてもやりがいを感じています。
――他のライズのコンサルタントも、コンサルティング業務以外に事業を手掛けていますか。
松岡:自分が突き詰めたいテーマを仕事にして、取り組んでいるコンサルタントは多いですね。スポーツビジネスの支援をしたり、政府系機関の委員になったりと、さまざまな仕事にチャレンジしています。私もライズでの仕事の傍ら、産業技術総合研究所でAIの研究をしていますし、取り組みたいテーマがあれば、それを仕事にできる環境は十分に整っていると思います。
Well-Beingが実現する快適な職場。だからこそ、成果へのコミットを求めたい
――どんな人がライズに向いていると考えますか。
宮島:「素直さ」「自律性」「成果へのコミット」の3つは必要だと思います。特に、3つ目の「成果へのコミット」は重要ですね。
というのも、ライズは従業員をとても大切にする社風です。稼働時間管理や健康管理は当たり前のように行っていますし、一人一人の担当プロジェクトやケイパビリティを一覧化したマップを制作するなど、従業員のキャリア形成支援にも熱心に取り組んでいます。
また、コンサルタント同士で助け合う文化も根付いているので、互いの能力を測り合って牽制し合うような、気疲れする人間関係もありません。しかし、そうした快適な環境だからこそ、自律的に成長を目指すことや、成果にコミットする姿勢は必要だと思います。
松岡:私はコンサルティングとそれ以外の新たな仕事を両輪で取り組みたいという人が向いていると思いますね。まだ、コンサルティング以外の事業を専業にできるわけではないので、これまでの経験を生かしつつ、新たな仕事にもチャレンジしてみたいという人が、今のライズにはフィットしやすいのかなと思います。
――今後の展望を教えてください。
松岡:まずは、IPOを達成し、ライズを「クライアントから求められる会社」に成長させたいと考えています。そのためにも、コンサルティング以外の事業部門の体制構築に注力したいです。
個人的には「コンサル経験者がジョインするなら今がベスト」だと思っています。コンサルタントのキャリアだと、IPOを経験できる機会はあまりないと思いますし、ライズは現状で250人ほどの組織なので、まだ従業員全員の顔と名前が一致する規模です。そうした環境で得られるつながりは、その後のキャリアにも良い影響を及ぼすと思うので、ジョインするなら今が絶好の機会だと感じています。
宮島:ライズは、今後、コンサルティングだけでなく、さまざまな価値をクライアントや社会に提供する事業を手掛けていこうとしています。私は、その変化をリードしながら、日本経済の活性化に貢献できるような仕事をしていきたいと思っています。
また、個人的には、大きな組織の中で物足りなさを感じているような人に参画してほしいです。「もっとできるはずなのに」「もっとやりたいことがあるのに」などといった思いを抱えている人に活躍の場を提供できるのが、ライズの良さだと思います。キャリアをより良い方向に伸ばしていきたいという人と一緒に働きたいですね。