我々こそがマジョリティとなるべき。“異端のコンサルティングファーム”が上場を決意する理由
2023/08/10

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リグリットパートナーズの勢いが止まらない。今年、英国経済紙の国内マネジメントコンサルティング部門・急成長企業ランキングではトップを獲得。創業からわずか6年ながら、ブランドや組織力ではなく「個の力」を磨き上げることで結果を残し、クライアントには日本を代表するエンタープライズ企業が名を連ねている。異端のコンサルティングファームとも称される同社は、かつて上場に対して否定的だったが、代表の山木智史氏は「近い将来の上場を決めた」と語る。方針転換の理由と今後のビジョンについて話を聞いた。

〈Profile〉
山木 智史(やまき・さとし)
代表取締役社長。外資系大手コンサルティングファーム、国内独立系コンサルティングファームで金融・通信・小売・製造業向けに構想策定からBPR・大規模システム開発までを一貫して経験。2017年8月にリグリットパートナーズを創業。現代のコンサルティング業界に一石を投じたいという思いを持ち、1000人のCxOを輩出する「CxO Firm」になることをビジョンに掲げている。

※内容や肩書は2023年8月の記事公開当時のものです。

英国経済紙のランキングで国内トップに

――山木さんの本サイトへの登場は約2年ぶりになります。その後、会社の状況はいかがでしょうか。

山木:おかげさまでさらなる成長を遂げています。現在7期目に突入していますが、英国フィナンシャルタイムズが発表した急成長企業ランキング2023の国内マネジメントコンサルティング部門では、当社が1位となりました。アジア太平洋地域でも3位です。売り上げだけでなくメンバーも増え、事業規模が飛躍的に拡大しています。

――そのエンジンとなっているのは、やはり貴社が創業以来重視する「個の力」でしょうか。

山木:その通りです。当社は「個の変革により、世界に変革をもたらす」をパーパスに掲げています。我々はコンサルタントとして、一人一人が圧倒的な「個の力」を発揮することで、世の中をより良い方向に変えていくことが使命だと考えています。

また、個の力を開発することで、1000人のCxOを輩出していくことも目標です。「x」にはさまざまな単語が入るわけですが、あらゆる領域の最高責任者を多数輩出できるファームを目指しています。こうした理念が我々の成長を支えているのは間違いありません。

――事業内容について変化はありますか?

山木:そこは変わりませんが、少し前まではデジタルトランスフォーメーション(DX)で支援をするという言い方をしていました。しかし、改めて我々がやってきたことを振り返ると、中心にあるのはクライアント企業そのものの変革であり、DXはそのうちの1つに過ぎないわけです。

デジタルにとどまらず事業構築、部門再編、BPR、企業統合など幅広く手がけているので、実態に即して当社の提供価値は「コーポレートトランスフォーメーション(CX)」だと再定義しました。もちろん、アドバイザリー業務だけでなく、クライアントと一緒に汗をかいて「やり抜く」という我々のアイデンティティは変わりません。

――貴社は若い会社でありながら、クライアントの多くが日本を代表するエンタープライズ企業です。何が支持されているのでしょうか。

山木:やはり個の力への評価、やり抜くという姿勢、加えて我々のビジョンにも共鳴していただいているのではないでしょうか。人材輩出企業として強烈なビジネスリーダーを数多く育てることができれば、日本人の1人当たりの生産性を高め、少子化という国家レベルの課題解決にもつながります。現場への評価にプラスして、我々の志にも支持を頂けているように感じます。

――ただ、優秀な人材が抜けることは貴社にとってマイナスになりませんか?

山木:ごく短期的に見ればそうかもしれませんが、日本を主語にして考えたらむしろプラスですよね。私はそれでいいと思っています。能力があって志があり、その志が当社で実現できないのであれば早く出ていくべきでしょう。優秀な方の時間を無駄にするわけにはいきませんから。

また、もしも独立起業するということであれば、当社がベンチャーキャピタルとして出資する方法もあると思っています。社員ではなくなったとしても共同体としてつながりを持ち、力を合わせて日本に貢献していく道もあるのではないでしょうか。 description

本来は、我々のような存在こそがマジョリティであるべきだ

――上場を視野に入れていると聞いています

山木:これまではあまり考えていなかったというか、上場はしないという選択肢を取っていましたが、一昨年に考え方を変えました。なぜかというと、現在のコンサルティング業界では我々のようなファームが異端だといわれていますが、本来はマジョリティであるべきだと思っているからです。それにはもっとリグリットパートナーズという会社の認知を高める必要がある。そのためには上場してパブリックな存在になることが最適だと考えました。

――異端ではなくマジョリティであるべきだという主張について、もう少し詳しく教えていただけますか?

山木:大前提として、我々はプロダクトアウト型のコンサルティングは行いません。しかし、他のほとんどのファームはプロダクトアウト型です。つまり、固定のシステムやサービスがあり、最終的にはそれをクライアントに提供することが決まっています。

その方が、ファームにとっては都合がいいのです。出来上がったパッケージ商品は、導入の前例もあるしマニュアルもあるので、経験不足の若いコンサルタントでも売れてしまう。ファーム側の経済合理性から考えたら正しいわけです。

ただ、そこには大きな問題があって、固定の商品があることで、どうしてもそれを売らざるを得ません。たとえクラアントの課題にフィットしなくても、言葉は悪いですが押し込まなければならなくなる。これはコンサルティング業界にとっても実はマイナスです。なぜなら、そうした仕事を通じて本物の課題解決能力を持ったコンサルタントが育つかといえば、答えはノーですよね。課題の発見と解決というコンサルタントの根本的な能力を伸ばすことができない。自分で自分の首を絞めているに等しいわけです。

もちろんプロダクトアウト型のコンサルティングにも一定のニーズがあるので、全面的に否定はしません。ただ、我々はそこを目指さないし、我々のやろうとしていることこそがコンサルティングの本筋だと思っています。

――上場は現状のコンサルティング業界に対するアンチテーゼでもある、ということでしょうか。

山木:そう思っていただいて結構です。我々はイシュードリブン、スコープレス、アンチパラサイトのポリシーでサービスを提供しています。ただ、各社に合わせた課題の発見と解決は、言葉で言うほど簡単ではありません。

クライアント側ですでに見えている課題もありますが、見えていない課題も山ほどある。それらを発見し、その中からまず何を優先して取り組んでいくのかも重要な論点です。その後は、課題を解決できるまで徹底してやり抜いていく。誰でも簡単にできる仕事ではありません。だからこそ価値があるし、そうして初めてコンサルタントを名乗れるのだと思っています。 description

上場で得た利益は、人材に対するさらなる投資へ

――上場はいつ頃を予定していますか?

山木:近い将来を考えています。業績や財務面では今すぐでも問題ありませんが、ガバナンスの整備などやるべきことも多いですし、そもそも目標はもっと高いところに置いています。だから新しく参画する方には「自分がこの会社を上場させてやる」という意気込みを持って来ていただきたいですね。

――上場によって得た資金は何に活用されるのでしょうか?

山木:一番は人材への投資です。あとは、我々は異能を集めるというポリシーを持っているので、ご縁があればM&Aで他社をファミリーとして迎え入れ、互いにシナジーを発揮したいと思っています。

――人材への投資は、具体的にはどんなことを?

山木:まずは報酬面です。今、当社では給与水準をどんどん引き上げていて、今後もそれは継続します。日系ファームの問題点の1つは外資系との給与水準の差だと思うので、そこは外資の大手ファームに合わせていきます。あとは教育面ですね。現在、新卒や事業会社出身者も続々とジョインしてくれています。彼らの個の力を磨くためにも、教育プログラムの高度化などできることを全てやっていきます。

――今このタイミングで参画することのメリットは何だと思いますか?

山木:事業が急拡大しているので、本当に日々目まぐるしく状況が変わっています。敷かれたレールはありません。だから自分でレールをつくる、もしくはレーンを変える必要がある。そうした状況を面白いと感じる人には最適な環境でしょうね。コンサルワークだけでなく、自社を成長させるプロセスでも課題設定能力を身に付けることができるでしょう。

もう1つは、ある種の焦燥感、使命感を持って仕事ができる。これはどういうことかというと、我々にはまだブランドがないんですね。つまり、何かに依存できない。すると自分が何とかしなくてならないという気持ちになる。それは大変な一方で、その後のキャリアにものすごく大きく役立つはずです。なぜなら全てが自分にとっての血肉になりますから。これは大手では経験できません。

――上場の手前という点からはどうでしょうか。ストックオプションなどもあると思いますが。

山木:ストックオプションはもちろん考えています。ただ、全ての社員にバラマキをするのではなく、コアになって活躍してくださる方、もしくは活躍が期待できる方にお渡しするつもりです。やる気と気概を持ってこれから参画してくださる方なら、皆さんがその候補になるでしょう。 description

自分というブランドを作りに来てほしい

――どんな人に来てほしいですか?

山木:シンプルな言い方をすれば、自分というブランドを作りたい人ですね。個の能力を伸ばすことは、自分自身をブランディングしていくことです。会社のブランドに頼るのではなく、万が一当社が傾いたとしても、どこでも食べていけるようになってやる。そう考える人であれば大歓迎です。

――採用に当たっては、どんな部分を見ているのでしょうか?

山木:ありがたいことに中途採用の応募者は非常に増えており、入社はだんだん狭き門になってきています。ただ、門戸は常に開いていますし、ファーム出身であれ事業会社出身であれ、自分の頭で考えて仕事をしてきた方であればスキルは問いません。当然ながら出身大学なども問いません。

重視しているのは、当社のカルチャーにフィットできるかどうかです。今はまだ何者でもないけれど、自分の能力を本気で高めたい。将来は絶対に何者かになってみせる。その覚悟があるかどうか。加えてコンサルタントに欠かせない思考力があれば尚良しという感じでしょうか。

――貴社のユニークな特徴として、コンサルタントを自社経営に関与させる「コンサルティング+1」活動があると思います。これは今後も継続するのでしょうか。

山木:もちろんです。コンサルティング+1では自社の事業開発、採用、マーケティングなどをそれぞれのメンバーに託しているわけですが、この活動は非常に重要で、そもそも経営の現場を知らずにコンサルティングができるはずがありません。その意味でも、コンサルタントの育成と自立には欠かせないものです。また、活動を通じてコンサルティングだけではない、多面的な能力が開発できることも大きなメリットです。今後も間違いなく続けていきます。

――ありがとうございます。最後にメッセージをお願いします。

山木:現在、大手のブランドを捨てて当社に参画するメンバーが増えています。皆さん、リグリットパートナーズの志に共感してくれている方ばかりです。我々はまだ何者でもありません。けれど、いつかこの国を変え、この国を代表する会社になるつもりです。その志で一緒に汗をかいてくださる方とぜひお会いしたいと思っています。 description

コラム作成者
Liiga編集部
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