宇宙を目指す異能人材が「実行支援を大切にするアドバイザリーファーム」であるDTFAを選んだ理由
2024/02/08

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さまざまなバックグラウンドを持つ個性的な人材が融合し、相互に強みを生かし合っているデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(DTFA)。2023年に国内大手飲料メーカーから転職した草場剛史氏もその一人だ。

地道な営業現場からキャリアをスタートし、M&Aで取得した海外企業のPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション、M&A後の統合プロセス)などを経験。さらにはJAXA(宇宙航空研究開発機構)の「宇宙飛行士候補者選考」でファイナリストに残ったという異色の経歴も。なぜ草場氏は新たな活躍の舞台としてDTFAを選んだのか。その理由を聞けば、DTFAにとがった人材が集結する理由が見えてくるはずだ。

〈Profile〉
草場剛史(くさば・たけし)
DTFA Digital部門 シニアバイスプレジデント。国内の大手飲料メーカーでサプライチェーンやセールス&オペレーション領域を中心とした経営管理視点での大規模システム導入を伴うBPR(業務改革)などをリードした後、2023年8月にDTFAに入社。オペレーションの設計運用支援、クロスボーダーのジョイントベンチャー(JV)設立支援などに従事。

※内容や肩書は2024年2月の記事公開当時のものです。

営業現場で知った、絵を描くだけではない仕事の価値

——草場さんのキャリアの開始は、大手飲料メーカーでの営業職だったそうですね。

草場:はい。入社後は名古屋の拠点に配属され、スーパーマーケットなどの小売店で店頭レイアウトを提案し、そのレイアウトを実現しながら小売店への営業をサポートすることから仕事が始まりました。その会社には11年勤務し、サプライチェーン企画・運用・構築や経営企画、シンガポールでの海外赴任なども経験しましたが、今の私を形作っているのは営業職の原体験だと感じています。

——現在の草場さんのポジションを考えると意外な気もします。

草場:営業の現場で学んだのは、絵を描くだけではない仕事の価値でした。

例えば自動販売機への商品卸しを担当する際には、商談先である企業の考えを理解するだけでなく、自販機で商品を購入する消費者の動きもイメージしなければいけません。つまり「クライアントのその先のお客さま」までとことん知るということです。

実際、現場で自販機に商品を補充しているドライバーさんたちに話を聞くと、「この自販機ではこの商品が何曜日に誰が何本購入する」といった、最後に商品がお客さまに価値として届く現場の情報を熟知していました。そして、それを満たすためにクライアントがどのように考え、行動しているかを理解し語れるようにならなければ、商談をうまく運ぶことができませんでした。

——地道なリサーチが求められるのですね。

草場:現場では苦労も多かったです。大手企業の看板に頼っているだけだと、クライアントからは相手にされません。朝早くから倉庫の整理や荷出しをすることもありましたし、夜遅くまでクライアントと一緒にデータを見ながら議論をすることもありました。

入社2年目の夏には、あるクライアント企業の納品トラックに毎日同乗させてもらったこともあります。もちろんここまでやる人はほとんどいませんし、上司に言ったら止められていたでしょうね。

しかし、そうした活動を通してクライアントのことをだんだん好きになりますし、誰よりもクライアントのことを知っているのは私だという自信につながりました。その気持ちは自然と伝わり社長ともよりコミュニケーションを深めることができ、ようやく対等に商談のテーブルにつけるようになったんです。その一連の体験が私に仕事の面白さを初めて教えてくれた気がしています。 description

方向転換するなら今しかない。34歳で挑んだ宇宙

——そこからなぜサプライチェーンや海外での仕事に関わることになったのでしょうか。

草場:クライアントに近い立場で仕事をしているうちに営業として日々取り扱っている商品がどのような思いとプロセスを経て、作られているのかに興味を持ち、サプライチェーン構築を担う部署への異動を希望しました。異動後は清涼飲料の商品企画・製造・物流・販売などサプライチェーン全般におけるコスト改革に関わりました。

清涼飲料は1本あたりの利益はそう多くありません。そのため製造・保管・物流における工程の効率化を追求したり、原材料を共通化したりなど、ありとあらゆる手段を講じて0.1円単位でも削り出す活動をしていました。ペットボトル1本とはいえ、そこには多くの人の仕事と思惑を通して出来上がっているため、全ての施策がスムーズに通ることはありません。折衝を重ねるうちに、論理をベースとした交渉力を身に付けていきました。

国内でもまれ、ある程度の自信が付いてからは、より利益率の高い海外事業に興味を持ち始めました。新組織の立ち上げのタイミングも重なり、M&A後のPMI、JV設立後のバリューアップの一環として現地企業の経営に参画できる機会を得ました。駐在や長期出張も経験しながら仕事に没頭していました。もちろんここでもたくさんの苦労を経験するのですが、当時尊敬できる先輩がいて厳しくも辛抱強く指導してもらったのはいい思い出ですし、感謝し切れません。

——もう一つ、どうしても聞きたい経歴があります。草場さんは2021〜2023年に行われたJAXAの宇宙飛行士候補者選考でファイナリストに残っていますよね。なぜ宇宙飛行士の選考に応募したのですか。

草場:きっかけは知人に勧められたことでした。私が元々宇宙に興味があることを知っていて、ちょうどシンガポールから戻る頃に始まったJAXAの宇宙飛行士候補者選考のことを教えてくれたのです。

幼い頃、テレビで宇宙飛行士の毛利衛さんを乗せたスペースシャトル「エンデバー」が打ち上げられたニュースを見て以来、私は心のどこかで宇宙に憧れていました。飲料メーカー一筋でキャリアを積み、その時点で34歳でした。さまざまなタイミングが後押しし運命めいたものを感じていました。「方向転換するなら今しかない」と本気でチャレンジしましたね。

とはいえ、宇宙飛行士候補者の選考は本当に狭き門です。問われるのはまず健康で頑丈な心身。そしてチームワークを大切にして狭い空間での生活に適応する力。さらには宇宙飛行士としての経験を魅力的にプレゼンできる力など、広範なスキルと知識だけでなく総合的な人間力が求められます。

結果的に私は、最後の10人まで残りました。ビジネス上の利害とは無関係に、同じ夢を持つ多様なバックグラウンドの人たちと交流できたことは貴重な経験となりました。 description

泥くさく実行支援をやり切るDigital部門に引かれて

——その後、草場さんが選んだのはファイナンシャルアドバイザリー業界。なぜアドバイザリーだったのでしょうか。

草場:前職でシンガポール赴任時に、コンサルティングファームの人たちと多数協働しましたが、プロジェクトを成功させようとするコンサルの仕事ぶりや熱意に触れた際、次第に発注者側でなく受注者としてクライアントを理解し、期間内に結果を追い求める仕事に強烈な興味を持ちました。もちろん宇宙飛行士選考での経験も一歩飛び出すきっかけとなりましたが、そんな背景で複数のファームの選考にチャレンジしました。

——最終的にDTFAを選んだ決め手を教えてください。

草場:DTFAを選んだというよりも、DTFAのDigital部門で仕事をしたい、と思ったことが最大の理由です。複数回の面接を通し、多様で魅力的なマネジメント層から、人としての魅力とチームとしての前向きさを感じたのが入社の決め手でした。

企画設計に加え実行支援まで、M&Aにおいても上流工程だけでなくPMIとその先の運営支援までを大事にしているDTFA Digital部門の考え方が、前職でのキャリアを通して積み上げた自身の仕事観と合っていると感じたことも引かれたポイントです。

——草場さんがそこまで引き付けられたDigital部門とは、どんな事業内容を持つチームなのでしょうか。

草場:大きく分けてM&A、新規事業、アナリティクスの3本柱になっています。M&Aチームは投資・買収企業に対するITデューディリジェンス、M&A後のPMIにおけるシステムの移行や統合の支援などを行います。

新規事業チームは、例えば最近では官公庁における事業立ち上げが典型的な事例です。短期間で大規模な事業を展開する際はITの活用が必須になるので、そこにわれわれのノウハウを提供しています。官公庁のほかにも民間企業の新規事業の立ち上げの支援など、さまざまな案件を取り扱っています。

アナリティクスチームは、データ解析によるマーケットリサーチ、クライアントの顧客データの分析リポート、デジタルフォレンジック(電子鑑識)による不正調査など、こちらも幅広いソリューションを提供しています。

当社の事業内容で分類すると以上ですが、業界領域でいうと例えば私は、自身の興味のある航空・宇宙・防衛の分野のプロジェクトに携わることができています。多様な業界の仕事に関与できることがDigital部門の魅力でもあると感じます。

「コンサルの基礎力」を持つ人たちからの刺激

——異業種からアドバイザリーの世界に飛び込んで、苦労していることはありませんか。

草場:それはもう、たくさんありますよ。前職とのギャップは数え切れないほど感じています。

アドバイザリー業界に入ってまだ3カ月あまりの私が言うのもおこがましいですが、この世界で活躍するためには、そうしたギャップを受け止められる素直さが大切なのかもしれません。

これまでの経験が役に立たなかったり、自分が信じてきた方法論を根底から覆されたりしても、素直に受け入れられるか。それは異業種出身者だけでなく、アドバイザリーファーム間で転職する人にとっても同様ではないでしょうか。

私の場合は前職でサプライチェーンや経営に深く関わった経験を強みだと思っていました。でも、自分よりも経験を積んでいる人も当然います。従来の強みだけで勝負しようとしても太刀打ちできないでしょう。自分の経験は一つの武器に過ぎないと割り切り、クライアントに貢献するにはどうすればいいのかと真摯(しんし)に向き合い続けることこそが、アドバイザリーとしての価値につながるのだと感じています。

——DTFAには他社ファーム出身者も多数在籍しています。そうしたコンサル経験者からは、どんな刺激を受け取っていますか。

草場:ずっとコンサル業界にいた人は、やはり特有の強さを持っていますよね。一つ一つの仕事が丁寧で早く、納期までに質の高いアウトプットを出し、どんな状況でもチームの中で価値を発揮する方法を考えている。

そうした意味では、ずっとコンサル業界でスキルを磨き、コンサルの基礎力を積み上げてきた人をうらやましく感じることもあります。私も、一刻も早く追い付きたいと思っています。

個々の強みを発信し、最適なプロジェクトへつなげられるファーム

——草場さんは現在、シニアバイスプレジデントのポジションを務めています。マネジメントを担う上でどんなことを意識していますか。

草場:プロジェクトの組成においては「いかにメンバーに気持ち良く働いてもらえるか」を強く意識していますね。みんながやりたくなるような案件や担う役割を獲得し、誰をアサインするかをイメージして、メンバー個々の強みを生かせるように考えています。それは同時にクライアントにとっての価値になるため真剣に取り組みます。

今のDigital部門はとてもバランスのいいチーム規模だと思っています。100人を超える大所帯ではありますが、全員の顔と名前と趣味を把握できる距離の近さもある。ダイナミックさと細やかなチームの連携、どちらも仕事を通して味わいたい人にとっては、ジョインするのに最適なタイミングではないでしょうか。

——草場さん自身は今後、Digital部門でどんな価値を発揮していきたいですか。

草場:その瞬間のベストに応じて柔軟にアップデートし続けることができるコンサルタントでありたいです。

特にデジタルは技術やツールの進歩が目まぐるしく、正解が刻一刻と変化し得る業界とも言えます。提案の時点でのベストだけでなく、プロジェクト期間を通してそのベストを妥協なく更新し続け、クローズ時点においてもクライアントと満足感を共有したいです。

——中長期の展望も聞かせてください。

草場:長期的には宇宙飛行士選考を通して魅了された航空・宇宙・防衛の業界に貢献していきたいと考えています。グローバルで見ても、宇宙業界は日本がトップクラスの強みを確保する可能性のある領域の一つ。その強みを育て、盛り上げていく一員となりたいです。

先ほど少し触れた通り、実はDigital部門でも既にこの領域にタッチし始められています。個々の関心をビジネスに昇華させられる可能性がたくさん眠っている。そんなところも、私たちのチームの魅力として感じてもらえればうれしいです。 description

コラム作成者
Liiga編集部
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