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本レポートでは、2023年12月21日にオンライン開催されたLiigaのダイバーシティキャリアイベント “Liiga Career Seminar for Women” における座談会での様子をダイジェスト形式で紹介する。
2024年に設立10周年を迎えるKPMGコンサルティング(KC)において自分らしい働き方を追求してきた3人が、会社の魅力やダイバーシティの取組みについて語った。
※この記事は、KPMGコンサルティングとLiigaが2023年12月に開いたイベントの内容に基づいたものです。
※内容や肩書は2024年4月の記事公開当時のものです
人を大切にする多様なサポートでNo.1を目指す
吉田:KPMGは監査・税務・アドバイザリーサービスを提供する独立したプロフェッショナルファームのグローバルネットワークで、世界143の国と地域において27万3000名以上のプロフェッショナルが活動しています。
その中でも、KCは、KPMGジャパンの一員としてビジネストランスフォーメーション(事業変革)やテクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの分野でサービスを提供しています。KCでは売上や人員規模をやみ雲に追求するのではなく、クライアントへ提供するバリュー(価値)を何よりも重視し、健全な成長に貢献するとともに、社員一人ひとりとしっかりと向き合うことで、人を大切にするNo.1ファームを目指しています。
KCの求める人物像には、「オーナーシップ」、「リスペクト」、「コラボレーション」を挙げています。当事者意識を持ち、多様なバックグラウンドの人材がお互いに尊敬しあうこと、また、いろいろな部署や領域の専門家がコラボレーションしながらクライアントへ提供する価値を最大化することが、私たちの求めるところだからです。
私たちの会社は特定の商材を持たないため、社員こそがコンサルティングサービスの価値の源泉となります。また、社会や企業を取り巻く環境の変化が激しく複雑化する昨今において、コンサルタントとしてクライアントの変革支援を行うことはますます難しい局面となってきています。
そのため、KCでは、人材育成を経営戦略の最重要課題の一つとして捉え、人材育成プログラムを開発しています。コンサルティング基礎力、最新テクノロジー、業界知見、リーダーシップ・マインドセットの4つの軸で体系立てられた研修プログラムの他、グローバルやKPMGジャパン横断の勉強会、外部講座への参加、自ら企画する海外短期研修など、幅広い成長機会を用意しています。自律的な学びを促す実践的な研修となっているので、コンサルタント未経験の方にも安心して入社いただける環境があると思います。
また、研修以外にも、個人のパフォーマンスを早期に最大化するための仕組みとして、中長期的なキャリア目標を見据えた年間目標に加え、プロジェクトごとに目標設定したうえで、パフォーマンスを可視化し、内省・フィードバックを行います。このサイクルを3カ月や6カ月といった単位で繰り返すことで、1年で驚くほど成長を感じられると思います。
プロジェクト以外にもメンターといつでもキャリア相談ができる環境や、キャリアサポートの窓口、トランスファー制度(社内異動制度)など、自律的にキャリアを形成するための仕組みを整備しています。
全社員が課題意識を持ち、ダイバーシティを推進する
吉田:KCでは、「ワークもライフも自分らしく、多様性を組織の強みに」を掲げ、人材育成と同様に、インクルージョン、ダイバーシティ&エクイティ(IDE)も経営戦略の最重要課題として位置づけています。
トップマネジメントの強力なリーダーシップの下、全社的な取組みとしてIDEを推進しており、マネジメント層はもとより、全社員がさらなる意識改革に向けたIDE研修やワークショップなどに定期的に参加しています。
女性社員のネットワーク「WOVEMENTS」(*)のほか、子育て中の社員や将来子どもを持ちたいと考えている社員が参考にできる「ワーキングペアレンツネットワーク」、育休中の孤独感を軽減させるためのつながる場所、「LGBTQ+&Ally(アライ)」など、多数のネットワークや活動を通じて、社員が自分らしくキャリアをデザイン・構築できる環境と仕組みがあります。 *WOVEMENTSはKPMGコンサルティング株式会社の日本における登録商標です
女性社員比率や女性管理職比率の向上に向けては、まだまだ課題感を持って継続的に取り組んでいます。一方で、2023年には、男性女性ともに育休取得率が100%になりました。男性の育休平均取得日数も81日となり、希望に沿ってしっかりと育休を取れるよう周りの社員も含めサポートしてくれるカルチャーや、育休を取ることがキャリアの足かせとならず自分らしくさらに活躍できる環境があると、社員として実感しています。
メリハリをつけて働けるのは、実現できる環境があるからこそ
吉田:ここからは、パネルディスカッションに入ります。まずは改めて、私の自己紹介をします。事業会社から未経験でコンサルタントとして2014年に入社後、ストラテジーや組織・人事の変革支援をする部署などを経験し、バックオフィスに転籍して現在は採用チームでマネジャーをしています。
阿津坂:私は金融業界を2社経験後、コンサルタントに転身しました。コンサルティングファームはKCで2社目です。2017年にKCに入社し、会計領域のプロジェクトに多く携わっています。KCで5カ月間の育休を取得したこともあり、育休取得を考えている社員の相談に乗るなど「ワーキングペアレンツネットワーク」メンバーとしても活動しています。
石場:前職はSIerで、主に官公庁向けのプロジェクトマネジメントやシステム化の基本構想の検討などをしていました。2022年にKCに入社し、通常業務とは別に、女性活躍推進の「WOVEMENTS」の事務局としても活動しています。
吉田:なぜ事業会社からコンサルティング業界を選んだのか、さらにその中でもKCを選んだ理由を聞かせてください。
阿津坂:私は金融業界で法人営業をしたあとに経理職に転じたのですが、お客様にサービスを提供する満足感や緊張感を直接感じたい、これまで積み上げた経理業務での経験や知識を生かしたいと考え、コンサルティング業界への転職を決めました。
キャリアの軸足が会計領域にあったので、会計に強い大手コンサルティングファームに行きたいという思いと、面接を通じてこれから一緒に働く仲間として期待してもらえている、活躍できそうだという実感を得られたのが、入社を決めた大きな理由でした。
石場:私はIT業界にいたので、どうしてもシステム導入の実装フェーズが中心になってしまい、もっと構想フェーズから課題解決を支援したいと考えたのが、転職のきっかけです。その中でKCを選んだのは、ワークライフバランスを取りやすそうだと感じたことと、面接官の印象が良く「この人と働きたい」と思ったからです。
吉田:事業会社からコンサルティングファームに転職してみてどうでしたか。
阿津坂:事業会社での経験が生きると感じるのは、お客様が課題に感じていることや問題が理解できるという点です。ただ、コンサルタントになりたての頃は、課題の解決策を打ち出したり成果を出すためにどのようにクライアントに伴走していくかというスキルが足りていなかったので、自身の経験も生かしながらプロジェクトメンバーやクライアントにどう還元するかを強く意識していた覚えがあります。
吉田:コンサルタントとしての基礎力が足りていないと感じたときに、どのようにキャッチアップしていきましたか。
阿津坂:初めてコンサルティング業界に挑戦した前職での入社時に一通りの中途社員向け研修を受講したのですが、当然それだけではクライアントに成果物を出せるまでのクオリティには程遠く、最初は本当に見様見真似で、プロジェクトメンバーの資料作成スキルやタスク管理のやり方を見て、ひたすらトライアンドエラーを繰り返していました。それだけでは役に立てる場面が少ないので、コンサルタントスキルが伸びるまでは自分の知識でできることはないかと一生懸命探していました。
吉田:そのマインドセットが特に成長の根幹にあるように感じますね。 先ほどワークライフバランスについて話がありましたが、実際入社してみてどうでしたか。
石場:一般的なイメージとして、コンサルティング業界はハードワークだと聞いていましたが、意外に休みを取りやすい環境だと感じています。プロジェクトが佳境に入っている時は忙しいですが、プロジェクトの合間にまとめて1カ月休みを取る人もいて、周囲も寛容で協力体制ができているなと。メリハリがついているのが、とてもいいと思います。
吉田:プロジェクトごとに都度メンバーを招集する仕組みなので、プロジェクトの合間であれば同じ部署のメンバーが休んだからといって誰かにしわ寄せがいくわけではないので、休むことへの罪悪感が軽減されていますよね。プロジェクトによって波があるとは思いますが、プライベートも皆さんうまく時間を使っている印象です。
では、子育てとの両立という点で、今どのように働いていますか。
阿津坂:現在のプロジェクトでは、コミュニケーション目的でお客様やチームメンバーと集まる日を自主的に作っているものの、必ず出社しなければいけない日は基本的にはありません。出社しなくてよいので、朝食をゆっくり家族と食べたり、子どもを保育園に送ったり、子どもが寝静まったあとにもう少し働いたりと、自分で生活と仕事の双方をコントロールできるのがいいところです。子どものお迎えがあるのでミーティングできませんという予定を入れても、ちゃんと受け入れてもらえるところも、KCらしいですね。
吉田:ワーキングペアレンツネットワークでは、どんなことをしていますか。
阿津坂:立上げから3~4年になりますが、常時登録者が100人を超えています。同じ会社で働いている人同士、苦労や悩みを共有できる場を提供できたらと思い、月1回ギャザリングを実施しています。より働きやすくするために、育児との両立の悩みに対して工夫やサービスの情報シェアをしたり、失敗談を披露して笑い話にしたりといった雰囲気で活動しています。情報収集も兼ねて、結婚や子育てを考えている若手社員なども参加しています。
吉田:女性社員がいきいきと働くための活動についても聞かせてください。
石場:私は、「WOMAN」と「MOVEMENTS」を掛け合わせた「WOVEMENTS®」という、女性社員がより働きやすくなるための活動に事務局メンバーとして参加しています。女性社員同士のネットワークを作るためのイベントの企画をしたり、そこでメンバーが困っていることを吸い上げてどうすればよりよく働けるのかを考えたりしています。ワークライフイベントを踏まえた女性のロールモデルが身近にいたり、気軽に悩みを相談できる同僚がいたりすることは、とても励みになります。
吉田:WOVEMENTS®で検討・議論した内容は必ず経営会議にかけられると聞きました。性別に関係なく、誰もが自分らしくやりがいをもって働けるよう、経営層が本気でコミットしてくれていることが社員としても誇らしく感じます。
最後に阿津坂さん、転職者の先輩として、転職を考えている方への応援メッセージをお願いします。
阿津坂:私が入社するときにも、やりたいことを発言しやすい会社だと聞いていましたが、ここ数年で一人ひとりを受け入れるインクルージョンもダイバーシティもさらに進んできていると感じています。かつての私のように、コンサルタントの経験はないけれどこれまでのキャリアも生かしつつ新しい挑戦をしたい方や、コンサルティングの仕事を通じて社会やクライアントに貢献したいという想いが強い方には、ぜひ来てもらいたいですね。
しっかりと成長できる風土とシステムが揃っている
以降は、Q&Aセッションのやり取りとなります。
質問者:広告代理店でデジタルコミュニケーションマーケティング領域のプロデューサーをしていますが、合致するようなロールはありますか。
吉田:例えば、デジタルマーケティングに特化していくならカスタマーエクスペリエンス向上のための支援を専門とする部署もあります。他の領域の方でも同じですが、我々は総合コンサルティングファームなので、ご経歴が合致する役割や分野があり、ご心配いただく必要はないかと思います。
質問者:石場さんは面接官の印象で入社を決めたとのことですが、具体的にどこが魅力的だったのですか。
石場:コンサルタント未経験だったこともあり、入社後にギャップを感じることのないよう、面接で自らいろいろな質問をしました。複数のコンサルティングファームを受けたのですが、その中でもKCの面接官は丁寧に回答してくれたことと、全体を通してこちらの話を最後まできちんと聞いてくれたことが印象的でした。アイスブレイクを入れるなど、話しやすい環境も作ってもらい、とにかく感じがよかったですね。
質問者:他のコンサルティングファームも経験している阿津坂さんから、KCの差別化ポイントを教えてください。
阿津坂:KPMGジャパンを構成するメンバーファーム間やKC内で組織間の壁がないことが一番の魅力だと思います。クライアントへ提供する価値を最大化するために、他部署やメンバーファームのナレッジや経験を結集して、KPMGとして総合力で支援する機会も多くあります。他のコンサルティングファームから転職してきた人からも、この風通しの良さが挙がることが多いですね。
吉田:確かに、部門間で必ずコラボレーションが起きるように設計されていますよね。評価基準となるKPIも、部門間コラボレーションを促すよう設定されており、セクショナリズムによるコンフリクトなどが起こりにくいようになっていると思います。
質問者:入社後、プロジェクトにアサインされるまでの流れについて教えてください。
吉田:中途入社される方は、コンサルタントとしてバリューを発揮できるか、不安に感じることも多いかと思います。入社直後は、オリエンテーションや職位に応じてさまざまな研修を受講いただくことになっています。その後、ファーストアサインは特に前職までの経験・知見を考慮したプロジェクトになることが一般的です。
また、入社初日には、社長と直接話す機会や、組織になじめるようギャザリングも用意しています。「代表からメッセージをもらい、KCのことをよく理解できた」「これからKCの一員として働ける喜びを感じた」といった声をいただくことも多いですね。
本日はイベントに参加いただき、ありがとうございました。