コンサルタントとは何者か~プロジェクト事例から見るコンサルティングの実態
2018/05/17
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クライアントの成長を支援する

本コラムにおいては、狭義の「コンサルタント」を扱います。

本来、「コンサルティング」とは「相談に乗る」という幅広い意味を持ちます。

解釈次第では、家庭教師や医者、弁護士も広義で見れば「コンサルティング」をしているといえるでしょう。

ここでいう狭義の「コンサルタント」とは、一般的に「クライアントの様々な経営上の課題を明らかにし、解決策を提案する」人物を指します。

この時のクライアントは企業だけでなく、公官庁などの公共機関の場合もあります。

例えば、コンサルティングファームの代表格たるマッキンゼーは自身の仕事を「クライアントの最重要目標の達成に向け、本質的かつ継続的な成長を遂げるための支援」と定義しており、クライアントの成長を支援する=コンサルタントという理解で間違いはないです。

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事実と論理に基づいてクライアントを動かす

コンサルタントにとってなによりも大切なのは事実と論理です。

コンサルタントはその道何十年のプロであるクライアントに対して、意味のある提言をしなければいけません。

加えて、多くの場合、クライアントは経営者もしくは役員であり、コンサルタントよりもはるかに年上です。

そんな時、コンサルタントが頼り所とするのが事実と論理です。

売上高や利益率、インタビュー結果などの事実や正しいプロセスを踏んだ論理構造は、経験や感覚で反論のできないものです。

そんな事実と論理を緻密に積み重ねた提案を行うことで、クライアントを納得させ、変革を促すことができます。

だからこそコンサルタントは事実の確からしさ、論理の正しさをとことん追求します。そのためには常に頭を働かせなければいけません。

「コンサルタントは頭がキレる」といったイメージはこういった仕事内容に起因するのではないでしょうか。

全社戦略の策定から人事制度の刷新まで

コンサルタントによってどんな課題を扱うかは違います。みな得意な領域、分野においてクライアントに価値提供をおこなっています。

業界や領域でその役割を区切ることが多く、コンサルタントによってどういった専門性を磨いていくかは異なります。

領域としては、戦略、業務(IT含む)、組織などが挙げられます。

戦略コンサルタント

その名の通り、会社の戦略に対して提言を行います。

中期経営計画の策定やM&Aなどの戦略、オペレーション業務の改善、新規事業の立案、M&AのビジネスDDや買収後の成長戦略などに対し、提案を行います。

代表的な企業には、マッキンゼー、BCGなどが挙げられます。

業務(+IT)コンサルタント

業務改革やコスト削減などを達成するために、現状を分析し、従来の業務フローを見直して、新しい業務フローを作成、提案します。

代表的な企業には、アクセンチュア、デロイトなどが挙げられます。

組織コンサルタント

クライアント企業に対して、その人材育成カリキュラムの構築や組織人事評価制度の刷新、組織体制の変革を行い、その効果を検証します。

代表的な企業には、マーサージャパン、リンクアンドモチベーションなどが挙げられます。

他にも多くの領域で様々なコンサルタントが活躍しています。

事例1:マッキンゼー「日本のスキンケ⁠アブ⁠ラ⁠ン⁠ド⁠の中⁠南⁠米⁠戦⁠略立案」

コンサルタントの仕事は、経営課題という幅広いものを扱っており、また商品が明確に形として残るものではないため、理解しづらいと思います。

そこで実際にコンサルティングファームが行った案件をご紹介します。

以下、マッキンゼーが日本のスキンケアメーカーに対し、中南米市場で成功するブランドの開発と販売チャネル戦略を立案したプロジェクト例となります。

プロジェクト背景

コラム作成者
Liiga編集部
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