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SaaS(*)型経費精算ツール「Dr.経費精算」などを展開するBearTailにて、中核メンバーとして活躍する新卒入社2年目の西山希氏と同4年目の上原亮氏。2人とも学生時代にBearTailのインターンシップに参加した後、大企業や大学院などに進む選択肢があった中、結果としてそれらに背を向け創業数年だった同社を選んだ。
エリートコースともいえる道を歩んでいた2人は、なぜこの場所に惹かれたのか。それぞれの決断の背景、入社後に得られた経験に迫る。
(掲載内容や商号は2020年の取材当時のものです。社名は2020年12月に変更されました) *サービスとして提供されるソフトウェア
仕事は「好きか」「熱中できるか」で選ぶ。MITでの経験がベンチャー入社を促す
――西山さんはMITへの留学経験があります。そこでの体験は、キャリア形成に影響しましたか。
西山:MITへの留学を通じて、人生観が大きく変わりました。現地では文化や常識が違う人たちと出会い、人間関係をゼロから作りました。周りの学生は「好きか」「熱中できるか」といった基準で人生を選択していて、その価値観に影響されましたね。
それまでは盲目的に大学院進学や大企業での研究職を考えていましたが、アメリカで「自分はどう生きていけば幸せなのか」を本気で考えるようになりました。
また、MITでは初めてプログラミングを学びました。毎週課される膨大、かつ実践的な課題と向き合う中で、これまでにない没入感を得られたんです。アーティストにとっての音楽や絵画のように、プログラミングが自分にとって「表現する手段」となり得る可能性を感じました。
――その後、インターンを経てBearTailに入社されています。この会社のどんなところに惹かれたのでしょうか。
西山:帰国し、数カ月以内に就職か大学院進学かを選択しなければならない時期になって、もう少し考える時間と材料がほしくなったんです。そこで休学を検討し、同時期に友人の“つて”でBearTailのインターンを知りました。
最初は短期インターンの2日間のみでしたが、代表の黒﨑(賢一)の直下で過ごすことができ、与えられる仕事内容やスピード感、社員の知識量や行動力に圧倒されましたね。アメリカで意識するようになった「好き」「熱中」へのヒントを得られるかもしれない。そんな直感から休学を決め、1年間の長期インターンに取り組みました。
――長期インターンでのどのような経験が、入社の決め手になったのですか。
西山:当時はカスタマーサクセス部に所属し、お客さまへの導入支援を担当していました。お客さまの要望を満たす運用提案をするのですが、ローンチから日が浅かった当時の機能では解決できない課題も多く、機能開発が持つ課題解決へのポテンシャルに目が向くようになりました。そこで黒﨑に「プロダクトの開発経験はないが、カスタマーサクセスの経験を生かして開発をしてみたい」と希望を出したんです。
黒﨑は二つ返事で「いいね、やってみよう」と言って、その場でCTOに連絡してくれました。MITで覚えたプログラミングの没入感と、BearTailでのお客さまの課題解決がつながることに、不安以上のワクワクを感じたのを覚えています。
カスタマーサクセス部で感じた本質を見て議論し決定できる風土に加えて、個人の活躍領域に対する意志を尊重してくれる環境が、とても魅力的でした。インターン期間を終え、正式にBearTailへの入社を決めたのは、この経験があったからです。
“暗黒期”でも高速で意思決定を繰り返す経営陣に受けた刺激。「こんな速さで物事が動く組織もあるのか 」
――上原さんはコンサルティング会社や国家公務員への道もあったと伺っています。
上原:もともと大学院進学を考えており、就職を考え始めたのは遅かったですね。それでも就職活動をしてコンサルティング会社などから内定をもらいましたが、正直そこまで深い思いがあったわけではありませんでした。
公務員試験を受けたのは、大学時代の留学や旅行がきっかけで、自身が所属する国への帰属意識が高まり「母国に対して何かできることはないか」と考えていたからです。ただ、試験の存在を認識した時には受け付けの締め切りまで時間もなく、「無料だし面白そう」という勢いでとりあえず申し込んだ、というのが実際のところです。
でも試験に受かってみると、「自分よりも優秀で、何よりパッションのある人がたくさんいる」と実感しました。「これなら日本の将来もまだしばらくは大丈夫じゃないか」と思ったことを覚えています(笑)。
――どんな経緯でBearTailに入社することになったのでしょうか。
上原:BearTailと出会ったのは、就活が一段落したころです。コンサルに行くのか、公務員になるのか、進学してから公務員になるのか。悩んでいたときに「一つの経験としてベンチャーを見にいってみたら」とアドバイスをしてくれた人がいて、BearTailのインターンに参加しました。
当時のBearTailは社員のほとんどが退職してしまった“暗黒期”で、オフィスでは10人が座れるデスクに1人しかいない状況でした。会社の状況はネガティブでしたが、それでも代表の黒﨑をはじめとした経営陣は前を向き、次の事業展開に向けて躊躇(ちゅうちょ)なく全速力で意思決定を繰り返していたんです。
当時の私はまだ社会人としてのスタートも切っていませんでしたが、「こんな速さで物事が動く組織もあるのか」と感じていました。
――なぜ「速さ」に魅力を感じたのでしょうか。
上原:ちょうどそのころの自分が「“早送り”で人生を味わいたい」と考えるようになっていたからだと思います。時間を無駄にしたくない。若いうちから、失敗も含めてできるだけ多くのことを経験したい。そんな気持ちがBearTailへの興味につながっていきました。
同時に“リスク”の意味も真剣に考えたんです。一般に年齢を重ねて守りたいものが増えればいわゆるリスクをとるのは難しくなりますが、20代前半のその時点では、ベンチャーに就職するリスクなんてたいしたことないんじゃないかと思いました。もしかするとその先には崖があって、落っこちてしまうかもしれないけど、そうなったら再び登ってこられる自信もあったんですよね。周りには手を差し伸べてくれる人も多かったですし、大学院や公務員には後からでもチャレンジできますから。
それに、今はインターネットもSNSも当たり前に存在し、そこから新しいビジネスが生まれているのに、親世代と同じような景色を見に行く進路でいいのだろうか、という思いもありました。
そんなことを考えていたらクリスマスの時期になり、黒﨑から「これからも一緒に働かないか」と声をかけてもらいました。プレゼントのつもりだったのかもしれませんね(笑)。それで年明け早々の1月4日に、内定をもらっていた会社に断りの電話を入れました。
「やったことない」は、「やらない理由」にならない。打席に立つ回数が多いから、早く経験を積める
――西山さんは入社2年目、上原さんは4年目を迎えた今、「BearTailに入ってよかった」と感じるのは、どんなところですか。
西山:年齢や経験が“ものを言わない”世界で、一人一人の個性や意見がすごく「生きやすい」と思います。
例えば現在は数カ月単位の開発案件を担当しているのですが、プロジェクトメンバーと折に触れディスカッションをしながら意思決定していく中で、大きな裁量があるんです。自分にはまだそこまで豊富な実績はないのに、任せてもらえる。大きな企業であれば、そもそも任せる相手として選択肢に入れてもらえないかもしれませんよね。
上原:1人で大きなプロジェクトを任されたり、役回りを柔軟に変えていったりするのは、営業部門も同じですね。打席に立てなければバットも振れないですから。「自分が関わっている」という実感は強いと思います。
西山:自分にとって前例がないことが、会社にとっても前例がない場合もあります。その分苦労もありますが、BearTailでは「やったことがない」は「やらない理由」になりませんよね。自分の手で新境地を開拓するのはとても刺激的です。
上原:もしかすると大企業で「モヤモヤ」している人は、自分が関われない領域が社内にあることに、抵抗を感じているのかもしれませんね。私は採用担当も兼任していて、学生から「大企業とベンチャーで迷っています」という類の相談をされることも多いのですが、大抵は、本人の中では既に答えが出ていたりします。その場合は、自分の熱量と力量を踏まえた上で「ワクワクが抑えられないほうに行けばいい」と伝えています。
問題があるなら、発見した人がまず動く。「どんどんボールを拾いにいく」組織
――上原さんはセールスと人事を兼務しているとのことですが、それもベンチャーならではの面白さかもしれませんね。
上原:大卒では初の新卒メンバーとして入社したので「新卒メンバーが中心となってBearTailの文化を作っていきたい」と思いました。新卒採用を強化するには、学生と年代の近い自分が採用や研修に関わるべきだと考えたんです。
またその頃、仕事に徐々に慣れ、組織に対する主体性も高まってきていて「もっと社内で動ける領域もあるのでは」と思うようにもなっていました。先ほどお話したように、若いうちにできるだけ多くのことを経験して、「“早送り”で人生を味わいたい」ですからね。社内に落ちている“ボール”をどんどん拾いにいきたい、できることは何でもやりたいと。結果的に、セールスと採用を兼務し業務量が約2倍になりました。
西山:若手も含め皆がボールを拾いにいくのは、BearTailの特徴かもしれませんね。そうなっているのは、誰しもが「正しさ」を追求できるフラットな場であり続けているからだと思います。役員クラスが言ったことについても、違和感があれば率直に意見するし、検討してもらうために自ら動くこともある。BearTailのメンバーは、「誰が言ったか」ではなく、「それは顧客にとっていいことなのか」という一点で議論します。
私自身、正しいと思うことが本質ではない理由から認められない文化を息苦しく感じるので、「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」を重視する今のBearTailの文化を大切にしたいと思っています。
上原:皆がどんどんボールを拾いにいくのには、行動指針の「Move Fast」も影響しているのではないでしょうか。間違っていてもいいから、行動する。問題があるなら、発見した人がまず動く。
西山:そうやってさまざまな問題と真正面から向き合えるのは、BearTailの大きな魅力だと思います。大企業に行った友人たちから話を聞くと、同調圧力や古い組織体質に嫌気が差している人も少なくないと感じます。日々納得がいく結論を出し、正しく進んでいける今の環境に感謝です。