「任されて考える。“答え”は上から容易にもらえない」。それがコンサルタント育成の極意だ
2020/09/30
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若手が企業を選ぶ時に重要な判断材料のひとつが「若いうちにどんな経験ができるか」という要素だ。ピー・アンド・イー・ディレクションズには、他のコンサルティングファームでは経験できないようなスキル向上の仕組みや、特徴あるプロジェクトが用意されている。現在、それを十分に味わっている若手社員とマネージャーに、その詳細を語り合ってもらった。

〈Profile〉
写真左/吉本稔(よしもと・みのる)コンサルタント
東北大学理学部物理学科卒業。大手電機メーカーで勤務した後、香港中文大学ビジネススクールに私費留学しMBA(経営学修士)取得後、2020年にピー・アンド・イー・ディレクションズに入社。ヘルスケア企業における事業計画策定、人材育成支援企業での新規事業戦略策定などに携わる。

同左から2番目/佐川嵩徳(さがわ・たかのり)アソシエイトマネージャー 米国ミネソタ大学ツインシティーズ校理工学部化学工学科・化学科卒。東レ株式会社、大手外資系コンサルティングファームを経て、2017年にピー・アンド・イー・ディレクションズに入社。市場調査・事業性評価、中期経営計画策定、各種M&A戦略~実行支援などに参画。

同左から3番目/内藤光香(ないとう・みか)コンサルタント 京都大学文学部人文学科卒業。大手コンサルティングファームを経て、2019年にピー・アンド・イー・ディレクションズに入社。成長戦略立案に加え、営業や経営管理など現場業務効率化支援においても強みを持つ。

同右/森本和人(もりもと・かずと)コンサルタント 東京大学法学部卒業後、2019年にピー・アンド・イー・ディレクションズに入社。消費財、製薬、飲食、WEBメディア、SI、ITなど各種業界の企業の成長支援や、多数のプライベートエクイティファンドのプロジェクトに従事する。


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戦略と実行を分ける「組織の壁」が存在しない。どちらも経験できる

佐川:ピー・アンド・イー・ディレクションズを選んだ理由を教えてもらえますか。

吉本:私はコンサルタントとして戦略策定と実行支援の両方に関われることを重視して会社を調べていました。大手のファームでは戦略策定と実行支援の部門が分かれていることが多く、戦略策定と実行支援を同時に経験できる戦略コンサルティングファームは、当社以外はほとんどありませんでした。

佐川:内藤さんは、大手コンサルティングファームを経て、入社したのですよね。

内藤:はい。学生時代専攻していた主観的で個別的な文学とは対照的に、現代社会の客観的で全体的なストーリーをもっと探究したい、そして社会を変えるダイナミズムに自分も関わることができたら面白そうという気持ちからコンサルティング業界を志しました。前ファームでは現実の組織の意思決定のあり方を多く学びました。 ですが、1年半働いた時点で「物足りない」という思いが強くなり、転職を決意しました。

佐川:なぜ物足りなかったのですか。

内藤:前職は、実行支援業務が大半を占め、戦略的な視座での考えを発揮しづらかったからです。戦略が定まっていなければ、実行部門が努力してもいい結果は生まれません。クライアントを説得して変わっていってもらうには、戦略コンサルタントとして、スキルを高めていく必要があると痛感しました。

当社を選んだのは、採用面接で、若手であっても裁量を持った働き方ができると聞いたからです。組織の壁に阻害されずに、一段二段上の成長ができると期待をして入社しました。大きな裁量にもとづいて試行錯誤を繰り返すことができる環境が、自分にとっては良いのではないかと思ったのです。

佐川:新卒入社の森本さんは、なぜコンサル業界に興味を持ちましたか。

森本:大学1年生の時から、スポーツ業界やサッカー業界を変えたいという思いがありました。講演会などを聞くうちに、スポーツ業界には、ビジネスに強い人材が多くないという課題があることを知りました。業界に必要とされる人材になるために、まずはスポーツに限らず幅広い世界のビジネスを勉強したいと思い、コンサルティング業界への就職を検討し始めました。

当社を選んだのは、扱うプロジェクトが豊富で経験を積むことができると聞いたからです。コンサルタントは、経験したプロジェクトの数やその多様性によって進化できる部分が少なくないと思うのです。まだまだ経験は足りませんが、経験した事例に似たプロジェクトには、過去に得た知見を応用できることも出てきています。

私の場合は、スポーツ業界を変えるような仕事をするのが目標なので、コンサルタントが着地点ではありません。スポーツ業界の変革に携わるとき、当社で得られた経験を十分に生かしていければと考えています。佐川さんは、なぜ、当社を選んだのですか。

佐川:前職では、主に大手商社を相手に海外展開を図る際の候補地域の市場性評価や、進出を見据えた際の現地アライアンス先の選定などをする仕事が多かったです。その仕事自体とてもやりがいのあるもので、私の基礎を作ってくれた部分もあります。

しかし、一方で、それまで私が携わっていたプロジェクトよりも、CXOクラスの方々をはじめ、経営陣により近くに寄り添えて、クライアント自身の未来を長期的に変えていくためのお手伝いをしたいとも常々思っていました。

前職でも中期経営計画策定などのプロジェクトに携われれば、そのような機会はありましたが、当社の方がそのようなプロジェクトの割合が比較的高いことがわかり、当社に転職すれば今までよりも、クライアントの将来を経営陣と一緒に変えていけるようなプロジェクトに多く関われると思い、転職を決めました。

当社にはオーナー系の企業のクライアントが多いため、オーナー経営者から直接依頼をいただくケースも多くあります。オーナー経営者からの依頼は、経営の中枢に関わるものが多く、かつコンサルティングフィーも “ご自身のお財布” からお出しになる感覚で発注いただくので真剣そのものです。

かつ、私たちとともに策定した成長戦略や、それを織り込んだ事業計画は、そのまま実行されることも多くあります。転職をした結果として、私も複数のオーナー系企業の、CXOクラスを含むさまざまな経営陣の方々とお仕事をする機会をいただき、絵に描いた餅にならない戦略を作るとはどういうことか、より真剣に、粘り強く考えられる機会を数多くいただけていると感じています。

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複数プロジェクトを同時進行することで得られるもの

佐川:森本さんが話した「扱うプロジェクトが豊富で経験を積むことができる」ことについて、当社には、「マルチアサインメント」という仕組みがあります。

マルチアサインメントを円滑に進めるには、コンサルタント個人のタイムマネジメント力と、チーム内でのコミュニケーション力が欠かせません。当社では同時に2つのプロジェクトを担当するダブルアサインメントが基本ですが、並行して進めるプロジェクトが2つある場合、稼働状況に応じて、2つのプロジェクトチーム間で工数を調整する必要があります。

しかし、当たり前ですが、どちらのプロジェクトもクライアント側は真剣そのものですので、どちらもクライアントの満足を引き出せるだけの質を担保したうえで工数を調整せねばなりません。

そのような環境では、コンサルタント自身も、タイムマネジメントのために各種スキルアップにより真摯に取り組まざるを得ないですし、交渉力をはじめとするコミュニケーション力を磨く機会も多く持てますので、結果的に早期の成長につながりやすいと考えられています

内藤:多い時には1週間で5社のプロジェクトに携わったこともあります。同時並行で進めていかなければならないため、とても大変です。ですが、ひとつひとつを丁寧に、結果を積み上げていくことで、自分の能力が向上していることを実感できます。

佐川:複数のプロジェクトに同時に参画している場合には、稼働の状況によっては、ひとつのプロジェクトにかけられる時間が減り、とことん深く考えることが難しくなる時がないわけではありません。

それでも、当社はより多くのクライアントへのご支援体制を維持していくため、そして、当社のコンサルタントに対して早期に成長できる環境を提供する意味でも、マルチアサインメントを続けていくと思います。

実際、より深く考えられるようになり、より長期にわたる競争優位性を引き出せるような戦略を立てられるようになるには、さまざまな基礎スキルを習得し、高速で作業部分を終えて、戦略を思考するための時間を最大限捻出する必要があります。そのためにはコンサルタントとしての基礎体力が土台になければならないと思っています。

従って、まだ経験の少ない若手の頃には、より経験を積んだコンサルタントからのインプットをベースに高速でアウトプットにつなげる能力を養うことが特に重要になってきます。

さまざまな先輩方からたくさんのフィードバックをもらえる若いうちに、高速でさまざまな種類の作業をこなせるようになることで、経験が積みあがっていった中堅以降で、より深く思考する余裕を持て、クライアントに実行させたいと思わせられるような戦略を立てられるコンサルタントになっていけると考えています。

私は、コンサルティングのお仕事は、幅広い業界やご支援形態を経験する中で、自身が提供できる価値の幅、そして深さを、より広く、深くできると思っています。経験が積みあがっていくと、過去の経験をベースにアナロジーを活用して、短期間で、深い仮説が立てられるように進化していける職業だと思っています

当社のコンサルタントは、マルチアサインメントにより多種多様な業界を見ている人間が多いです。なので、担当業界の専門家からなるクライアントの目線から見ると、全然違う業界の知見が応用できそうという事実自体が、大きな意外性を持って受け止められることも多々あります。だからこそ、限られた時間で経験を最大限積めるような環境を提供してくれているのだと思います。

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顧客にかわいがってもらえる人間か。気持ちよく付き合ってもらえる人間か

佐川:先輩方や皆さんの上司にあたる人たちは皆さんにどのように接しているように感じますか。

内藤:私たちに対して任せてもらえる業務の範囲が広いと思います。その中で、立てた仮説が間違っていたり、クライアントと見解の相違が生じたり、ということは発生しえます。その時、先輩方は、私たちがその状況を解決するためのヒントは出しますが、容易に「答え」を教えません。

佐川:プロジェクトリーダーがプロジェクトの責任を負うので、任せるというのは非常に勇気が要ります。それでも、クライアントにお出しするアウトプットの質の担保はプロジェクトリーダーや、更に上位のクライアントマネージャーが責任をもって担いつつも、皆さんには積極的に任せるようにしています。そうしなければ皆さんにとって学びにならないからです。

クライアントマネージャー(CM)やプロジェクトリーダー(PL)は、当社の役職とは別に、プロジェクト内での役割として用いられる呼称です。当社では各プロジェクトは、CM、PL、メンバーから構成されます。クライアントマネージャーがクライアントとの関係性構築・維持に対しての責任を負い、プロジェクトリーダーはプロジェクト運営の責任を負う役割となっています。

森本:任せるという点はまさに当社らしさだと思います。私自身、現在は色々任せてもらう中で学びを得ているので、将来は後輩にもそのような機会を提供する責任があると考えています。そういう思いが繋がっていくことで文化が醸成されていくのだと感じています。

吉本:偏見ではありますが、入社前のイメージとして戦略コンサルタントは論理的で厳しい人という印象を持っていました。しかし、当社は実行支援も行っている背景もあり、論理的なだけではなく周りを巻き込める「人間力」に溢れた人が多いと思います。実際、プロジェクトリーダー以上の方に寛容に見守ってもらっていると感じています。

佐川:当社のクライアントは、私たちよりも数十歳は上のCXOクラスや事業部長層の方々が殆どです。さらに、オーナー系企業のトップであるオーナー経営者は、クライアント企業の全てを握る存在です。

当然、オーナー経営者はじめ、経営者層の皆様にかわいがられるような側面がないとお付き合いは長続きしません。巷で言われるような、コンサルタントとして有してほしい能力・素養だけでは足らず、そもそも長く付き合っていきたいと思える人であることも重要です。

もちろん、クライアントが抱える問題を定義したり、問題を解決するためのツボを押さえた問い(論点)を洗い出したり、仮説を立ててより効率的に解決の方向性を出したり、戦略を論理的に整った提言としてまとめたりするために必要な能力など、コンサルティングのスキルは必須であり、磨いていく必要はあります。しかし、そもそも嫌われてしまうとクライアントには何も聞いてもらえません。

私は新卒採用に関わっていますが、面接官を担当する時には、コンサルタントとして必要な基礎力だけでなく、クライアントや組織の中でかわいがってもらえそうな要素も、候補者の方がお持ちかどうかも慎重にみていくことを特に強く意識しています。

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個々の目標に沿った、長い目線でのキャリアを描ける

佐川:皆さんの将来の目標を教えてください。

森本:スポーツの業界で働くという最終的な目標は当社に入社して以来、ずっと変わっていません。その目標を達成するために、コンサルティング会社でどこまで経験を積むかは、まだ迷っている段階です。ですが、クライアントと向き合い、チームを引っ張る立場であるマネージャーまでは、当社で経験してみたいと思っています。

佐川:リーダーとして自分が設計した骨子に沿ってメンバーが気持ち良く働いてくれて、その過程で何度も生じるフィードバックを通してメンバーから「勉強になった」と言ってもらえた時、リーダーとしての喜びを感じます。

その言葉を一度でも聞くことができれば、それまでの苦労が報われたとすら感じます。森本さんにも、リーダーとしてプロジェクトに参画し、ぜひその喜びを味わってほしいですね。

当社では、各個人の性質によって、成長時期に違いがあって当然という考えのもと、長期的な成長を見据えて、さまざまな取り組みを行っています。ただし、あくまで「クライアントへの成長に貢献している」ということが前提にあります。

内藤:私もマネージャーまでやってみたいと考えています。マネージャーにならないと、この仕事自体の面白さを味わい尽くすことができないと考えているからです。

吉本:私はコンサルタントとしてキャリアを終えたいのではなく、最終的には事業会社で活躍していきたいと考えています。戦略策定と実行支援を合わせて考えていくことで、単なる机上の空論で終わることなく、結果を出す人材として成長していけると信じて今後も取り組んでいきたいです。

佐川:どんなバックグラウンドを持ち、どんな目標を持っているにしても、コンサルタントとしてのスキルは、専門性が高く、前もって学べるものでもありません。コンサルティングファームに入り、先輩方からのフィードバックを中心に、実務で磨かれます。その修行の過程では、苦い経験もあるかもしれません。

ですが、当社では長期的な目線で、腰を据えて成長していける体制と文化があります。当社の門をたたいていただける方には、今までのご経験や、担当されてきた業界の知見は大切にしてもらいつつも、コンサルタントとしては一旦、社会人1年目のような気持ちも持っていただき、先輩コンサルタントから飛んでくるであろうフィードバックを真摯に、素直に受け止め、さまざまなことを学んでいく心づもりをもっていただきたいと思います。

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コラム作成者
Liiga編集部
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