金融領域を私たちが変えていく。もう、日本が遅れているとは言わせない
2021/04/22

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世界約50カ国・地域の27万人におよぶ従業員を抱え事業展開するコンサルティング・ITサービス企業のキャップジェミニ(本社=フランス)。本拠地の欧州を中心にグローバルで高シェアを確保しているものの、日本法人は2013年設立と歴史が浅く、成長の真っ只中にある。そんな同社に、デロイト トーマツ コンサルティング副社長、EYフィナンシャル・サービス・アドバイザリー社長など、数々のプロフェッショナルファームでトップを歴任してきた男が参画した。それが今回話を聞いた、石川豊明氏だ。現在は副社長として、またFSCC(金融コンサルティングプラクティス)部門の部門長として、キャップジェミニの飛躍にコミットしている。彼はなぜキャップジェミニに参画したのか。ここでしか得られない経験や成長とはいったい何か。すべてを本音で語ってもらった。

〈Profile〉
石川豊明(いしかわ・とよあき)
東京大学経済学部卒
米国カーネギーメロン大学経営大学院修了(Master of Science in Industrial Administration)
1983年4月に株式会社日本興業銀行(現株式会社みずほ銀行)へ入行し、経理、フィナンシャルエンジニアリング、M&A、リスク管理、企業審査、企画などを担当。1998年7月よりコンサルティング業界に転じ、アーサーアンダーセンパートナー、ベリングポイント(旧KPMGコンサルティング)金融サービス部門アジア代表を経て、PwCのコンサルティング部門設立に携わる。2012年にEYに移り、EYフィナンシャル・サービス・アドバイザリー株式会社(現EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)社長として金融コンサルティング部門を立ち上げる。その後、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社副社長を経て、2020年10月にキャップジェミニ入社、副社長、コンサルティング部門長(現職)に就く。

世界中のプロフェッショナルと日常的にコミュニケーション。日本ではベンチャーながら、世界最先端の知見をフルに活用できる

――これまで複数のトップファームでコンサルティングチームをけん引してこられた石川さんが、キャップジェミニに参画された理由を教えてください。

石川:キャップジェミニはフランスに本社があり、世界で約27万人の従業員を抱えるグローバルファームです。ただ、日本法人は2013年設立と歴史が浅く、この数年ITサービスを中心に順調に成長しているものの、コンサルティング部門はまだ規模が小さく成長の余地が大きくあります。

当社代表の殿村真一とは10年以上の付き合いになるのですが、彼が言うにはキャップジェミニが今後さらに日本で発展していくためには金融領域のコンサルティングを強くしていく必要があると。私のこれまでの経験が力になるのであればぜひということで、参画いたしました。

――これまでのファームと比較して、キャップジェミニならではの特徴はどこだと感じますか?

石川:まず大きいのはグローバルとの連携の強さ。もちろん他のファームもグローバルに動くことはありますが、スピード感と濃度が桁違いです。私の担当している金融部門で言えば、シンガポールやインド、アメリカ、ヨーロッパのメンバーとほぼ毎日コミュニケーションを取っています。何か案件が来てからチームを組成するというよりも、常に同じ環境で働いているという感覚です。

もう一つ、これは課題と表裏一体のところでもありますが、日本オフィスは500人ほどの小規模なので、一人ひとりの顔が見えてベンチャー企業のような雰囲気が残っている。これから自分たちの手でこの会社を大きくしていくんだという気概も感じます。

デロイトやPwCのような大組織だと、ある程度細分化された中でそれぞれの専門性を高めていくカルチャーです。一方で当社は、必ずしも自分のストライクゾーンではない領域にも手を伸ばし、ストレッチしながら成長していく。なおかつそれを楽しみながらやっていこうという人たちが集まっているので、そういった空気感には非常に刺激を受けていますね。

――課題と表裏一体、というのはどういうことでしょうか。

石川:やはり人数が少なすぎると、対応できる案件数も経済に与えるインパクトにも限界があるのは事実です。グローバルと深く連携するとはいえ、クライアントと直接やり取りするのは日本オフィスの社員ですから、組織を拡大していくことは必須だと考えています。

私がこれまで在籍していたBIG4で言うなら、金融領域のコンサルタントは大体200人から300人です。それに対してキャップジェミニは15人程度。だからこそ濃密な経験ができるともいえますが、もっと大きなことを成し遂げるためには優秀な人材をどんどん増やしていかなければなりません。

――組織や風土の特徴はよく分かりました。サービス面での違いは何かありますか?

石川:当社は元来IT領域に強いこともあり、本当の意味でend to endのサービスを提供できることが強みだと考えています。これだけ変化の早い時代においては、戦略立案とアドバイザリー業務だけでクライアント企業を変革に導くことは難しい。AIを含めたデジタル技術の深い知見を持ち、どういう実装が可能なのかから逆算して戦略を立案しなければ、効果的なコンサルティングはできません。

以前は戦略なき実装が問題になることもありましたが、現在は逆になっているように思います。もちろん他のファームでもend to endをうたっている企業は多いと思いますが、やはりエコシステムを構築してパートナー企業と連携することがほとんどでしょう。当社は自社の中ですべて対応可能なので、プロジェクトの冒頭からデジタルの専門家をアサインすることができる。この違いは、策定する戦略の妥当性にも大きな影響を与えるポイントです。 description

世界中から注目を浴びる日本マーケット。期待に応えるためには、成長速度を上げるしかない

――改めて、キャップジェミニにおけるFSCC部門のミッションや業務内容についてお聞かせください。

石川:銀行や証券会社、保険会社に対して、それぞれのクライアントが抱える課題を解決することがミッションです。サポート領域は、企業変革、マーケティング、ファイナンス、IT構築などに関するアドバイスやプロジェクトの推進、管理と多岐にわたります。

近年ではそうした業界に加えて異業種から金融領域に参入してくる企業も増えているので、そういった会社もターゲットになり得ます。たとえばセブン&アイ・ホールディングスグループやローソン、楽天なども金融機能を新たに有して消費者に決済機能を提供している。社会からのニーズは高まる一方だといえるでしょう。

――公開できる事例などはありますか?

石川:私は昨年秋にジョインしたばかりなので、まだ私自身が深く関与したプロジェクトはあまりありません。ただ、インパクトが大きい直近の事例として、外資系保険会社のDX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトがあります。

これまで保険会社における契約や保障内容の見直しといった事務手続きは、安全性を重視して紙ベースでおこなわれることがほとんどでした。そこでキャップジェミニが主導してDX改革を推進し、プロセスの煩雑性解消や手続きのスピードアップを実現しました。結果、お客様の生産性が大きく向上し、当社を高く評価をしていただけました。

これも、グローバルでの経験や知見を生かして上流の戦略立案から実装までサポートしている案件の一つになります。

――グローバルとはどのように連携しているのでしょうか?

石川:先ほどもお話しした通り、日常的にコミュニケーションをとっています。結果として、どこの国・地域の誰がどの領域に強いのかを全員が把握できていますから、聞きたいことがあればいつでも相談することができるのです。BIG4の中で言えばEYの金融グループがグローバルのワンチームだったので近しいカルチャーでしたが、キャップジェミニはさらに輪をかけたスピード感でコミュニケーションできる環境です。

――世界の中で、日本マーケットはどのような位置づけなのですか?

石川:世界、もしくはアジアパシフィックの中でも、日本はかなり注目されているエリアです。その期待に応えるためにも、私たちはこれから加速度的に成長していく必要があります。

――なぜ日本が注目されているのでしょうか。

石川:これは単純に、キャップジェミニのターゲットとなる企業がたくさんあるということです。我々はグローバルカンパニーなので、これからグローバル展開を強化していくクライアントに対してサービスを提供していきたい。そうした企業が現在の日本には数多くあります。

金融機関向けのサービスという観点で補足するなら、日本企業のデジタル化が世界に比べてやや遅れているという側面もあるかもしれません。海外の金融機関は先端技術を積極的に取り入れていますが、日本は国民性も含めて安全性をより重視する傾向があります。安く便利なサービスを、できる限り安全に利用したいというニーズが高い。金融機関側も、安全性を最重視するために変化に対して二の足を踏むところもありました。

キャップジェミニはすでに、海外で安全かつ利便性の高いサービスを提供するための変革を実現していますので、そうした知見を基に貢献できる領域は幅広くあると考えています。 description

大きな転換期にある金融業界。変革へと導くのは、私たちだ

――この仕事のやりがいはどういった点にあるのでしょうか。

石川:広くコンサルタントという観点で言えば、まずはクライアント企業から依頼されて問題解決に取り組むということ。単純なアウトソーシングではないとすると、お客様単独では解決できないような、非常に難度の高い課題に向き合うことになります。

高額な報酬を受け取っている以上絶対に結果を残す責任がありますし、期間的な制限もある。数カ月から1年といった短期間で課題を解決しなければなりません。そういった難しい仕事をしているという充実感は、コンサルタントになってからの数十年間ずっと感じ続けています。

もちろんそのためには、我々が足踏みしていることは許されません。常に成長するための努力が求められます。知識や論理的思考力だけでなく、どんな相手と相対しても信頼を勝ち得る人間性も必要です。ハードとソフトの両面でプロフェッショナルとしての気概を持った方にお会いしたいと考えています。

――キャップジェミニ、あるいはFSCCならではのやりがいという意味ではいかがでしょうか。

石川:現金かオンライン決済かといった違いはあるにせよ、資本主義社会においてはあらゆるモノやサービスの移動に伴いお金という概念は切り離せません。さらには、先ほども申し上げた通り日本の金融業界は現在大きな転換期にあります。

この先5年10年で、サービスの利用方法もセキュリティーの考え方もすべてが変化するでしょう。グローバルでの施策が参考になる部分もありますが、まったく新しいアイデアやチャレンジも必要になる。そうすると、むしろ今まで金融の世界に関わっていなかった人の方が斬新な発想を生み出せるかもしれません。

さまざまな領域のプロフェッショナルと協働しながら、自分自身が主体となって新たな金融サービスを生み出していける面白さは、なかなか他では経験できないのではないでしょうか。

――そうした未来を実現するために必要となる人物像についてもお聞かせください。

石川:まずは、キャップジェミニジャパンの置かれた状況を把握した上で、楽しみながらともに成長していきたいという気概のある方に来ていただきたいですね。グローバルでは巨大なトップコンサルティングファームでありながら、日本オフィスはまだベンチャー的な雰囲気も残っている。自分で自分の限界を決めず、さまざまなことにチャレンジする精神を持った方なら、きっと伸び伸びと働けて活躍できるでしょう。逆に言えば、何かしら決まった領域で経験を積むことだけを望む方には合わないかもしれません。

もう一つ我々の特徴を申し上げれば、キャップジェミニは非常に多様性を重んじる企業です。日本オフィスにいる約500人のうち半分ほどは外国籍ですし、互いの文化や考え方を尊重する文化を備えています。アメリカ本社の企業だと英語圏の人間がリードする雰囲気もあると思いますが、キャップジェミニはフランス本社。ヨーロッパというエリア自体がさまざまな国の集合体なので、多様性を活かすカルチャーが根底に流れています。

自分の考え方だけを押し付けるのではなく、周囲の人の良いところもしっかり吸収しながら強みを生かしていくというスタンスも求めたい部分です。

――経験よりも考え方やスタンスが重要なのですね。

石川:もちろん、マネージャーやシニアマネージャーとして活躍しようと思えば、一定の経験は求められます。しかし若手人材に関して言えば、より大切なのはパッションです。自分自身がプロフェッショナルとしてどう成長し、クライアントや社会にどのようなインパクトを与えたいのか。まずはそういった素直な思いを、まっすぐにぶつけていただきたいと思っています。 熱い情熱と高い志を持った優秀な方と一緒に働けることを楽しみにしております。 description

コラム作成者
Liiga編集部
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