「極限まで本質的な“お客様視点”を追求したい」 ―メガバンク出身者がM&Aに身を投じた理由―
2021/08/02

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公認会計士を主体としたM&A仲介会社である株式会社ストライク。日本初のインターネットM&A市場「SMART」で知られる同社だが、根源には徹底された「お客様のため」という思いが存在する。今回話を聞いたのは、そんな文化に誘われるようにメガバンクからストライクに転職を決めた3人の社員。M&Aという世界に、彼らはなぜ魅了されたのか。その言葉からは、自分の成長だけにとどまらない、取引先である企業のためにできることを模索し続けるプロフェッショナルとしての姿が見えた。

〈Profile〉
写真真ん中/細木 堂伯(ほそき・たかのり)
2014年に大学卒業後、三菱UFJ銀行入行。中堅中小企業向け法人営業や大企業法人営業に従事。企業のファイナンス面や海外進出案件サポート、事業・資本戦略などのソリューション提案などを経験し、2018年から現職。製造業やホテル業、サービス業など、中小企業から上場企業まで幅広くM&A案件の成約に携わる。
写真左/上野 晃平(うえの・こうへい)
2012年に大学卒業後、みずほ銀行入行。支店にて中堅企業向け法人営業に従事。特に新規先の開拓に注力し、2019年から現職。メディア系を中心に中小企業から上場企業まで幅広くM&A案件に携わる。
写真右/松田 拓馬(まつだ・たくま)
2014年に大学卒業後、三井住友銀行入行。法人営業部にて、中小・ベンチャー企業から上場大手企業まで幅広く担当。企業の実態分析からPJファイナンス、海外進出支援やM&A、IPOなどの資本・経営戦略に向けたソリューション提案などに従事。複数のM&A案件の成約を経験。その後、ストライクに転職。M&Aコンサルタントとして、IT業界を中心に複数の成約に関与。中堅中小企業のさまざまな業種のM&A仲介業を行う。

※内容や肩書は2021年8月の記事公開当時のものです。

より本質的な「お客様のために」を実現したかった

――メガバンクからストライクへ転職した理由をお聞かせください。

上野:私は昔から経営者への憧れがあって、事業や会社を引っ張っていく人の助けになる仕事がしたかったんです。幅広いサポートができる銀行の法人営業に引かれてメガバンクに入行しました。しかし、もともとは「経営者のために」と志していたはずなのに、自分のノルマのためにお金を借りてもらうことも出てきてしまいました。私自身が未熟だったことが要因ですが、本質からズレてしまっていたように思います。

そんなとき、当時から関わっていたM&Aの奥深さに魅了され、この領域でプロになりたいと感じるようになりました。それぞれの関係者が本気で考えて、納得した上で企業の未来を変革していく。そんなM&Aのサポート業務を、銀行以上に幅広い顧客に提供したいと思ったことが転職のきっかけです。その中でもストライクに決めた理由は、“人”ですね。面接で出会った取締役の金田パワフルさに衝撃を受けました。金田に聞かれたらちょっと恥ずかしいですが(笑)。

細木:銀行の仕事は楽しかったですし、今でもたまに「戻ってもいいかな」と思うこともあります。ただ、やはりお客様視点だけでなく銀行側の都合もあって、できることには限界があるのも事実です。たとえば、与信判断の結果、今回は融資できないとか、銀行法の制約上進められないということが絶対にあるわけです。やりがいを感じられる仕事もある一方で、お客様に対してもっとできることはないのか考えて悶々(もんもん)としていました。

そんな時期に、M&Aの業界で働いている先輩と会って興味を持ったので、何社か受けてみることにしました。最終的にどこに決めようか悩んでいたのですが、ストライクは面接とは別で代表の荒井と取締役の金田がざっくばらんに話をする時間を設けてくれました。率直に「他社の方が条件が良いので迷っています」と伝えたら、他の会社を悪くいうわけでもなく、フラットに話をしてくれました。彼らの言葉にはうそがないように感じて、その場で入社を決めました。

松田:新卒時の就職活動では、“人”と“成長できるフィールド”という2つの軸で企業選びを進めていました。メガバンクを選んだのは、いろんな業種業界の経営者と出会い、経営課題や成長戦略を考える仕事なので、幅広い知識を身につけられるのではないかと考えたためです。

銀行時代は、法人営業をメインにさまざまなプロジェクトに対するファイナンスやIPO、デリバティブにも関わることができて、とても楽しかったですね。その中で、M&Aの成約も複数経験させてもらいました。オーナー社長の悩みを聞いて上場企業への譲渡を実現したことや、買い手側企業の立場に立って成長戦略の提案から成約を経験したことは、私自身の大きな成長にもつながっていると感じます。そうした経験から、M&Aはお客様の本質的な悩みの解決につながるやりがいのある仕事であると考えて、本格的に取り組むために新たなフィールドに挑戦することを決めました。

メガバンクではソーシングやエグゼキューション、デューデリジェンスと担当部門が細かく分かれているのですが、ストライクは一連の流れをすべて担当することができます。幅広い領域を学べることと、面接で出会った代表の荒井や取締役の金田の人柄の良さが、入社の決め手となりました。

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絶対的な正解が存在しない世界だからこそ重要なこととは

ーーメガバンクでの経験が今の仕事に生きていると感じるところはありますか?

松田:まず、中小オーナー企業様の悩みを引き出すために懐に入り、信頼を獲得するというプロセスは銀行の若手時代からやってきた経験が生かせます。買い手側になる大企業担当のセクションも経験していたので、上場企業の社長や役員と成長戦略を共有し、M&Aの提案を実施して実現していくことも経験がありました。そういう意味で、転職後も早いタイミングで成約を実現できたと思います。

もう一つは、企業分析の視点です。銀行では企業の「ヒト・モノ・カネ」から会社の実態を把握するための教育を徹底的に受けてきたので、売り手企業の財務を含めた分析はそのスキルが生きていると思います。

細木:たしかに財務分析は銀行でもやってきたことなので、立ち上がりは早いのではないでしょうか。1つ補足するなら、私の場合はお客様との間合いの取り方も生きていると感じます。オーナー企業がはんこ1個で意思決定することもあれば、大企業で下から上にあげていってもらう意思決定もある。どうすれば相手がスムーズに意思決定してくれるのかを予測して動けるのは、銀行での経験があったからこそだと思います。

――M&Aに生きる知識やスキルが、メガバンク経験者の中にはかなりあるのですね。

細木:おっしゃる通りですが、苦労した部分も当然あります。銀行のときは、「この業務が分からないので教えてください」とヘルプデスクに電話したら教えてもらえるし、業務の一つ一つに細かくマニュアルがありました。お客様への対応も、マニュアル通りにやっていくうちにコツをつかんでいくことができます。

しかし、今の仕事にはこういったマニュアルがありません。買い手企業と売り手企業のマッチングを考えるときに「こうすれば絶対成功しますよ」なんてものは当然ないですし、一つ一つのプロジェクトの進め方に関しても、正解は存在しない。私は当初、銀行で働いていたときの感覚が強かったので、仕事の進め方に正解があると思っていたんです。銀行はマニュアル通りに手続きをしないと減点されます。「結果は出しましたけど、手続きがマニュアルと違っていました」というのが後から分かると店の成績が引かれることもあるわけです。

一方でストライクの仕事はまったく逆。もちろん法律的な観点はしっかり調べますが、企業様との交渉や話の進め方は会社ごとに違いますし、契約内容も、資料のチェック項目ですら1社ごとに異なります。常に自分の頭の中で正解を考えながら、案件を進めていかなくてはいけません。

上野:だからこそ細かいケアが大切ですよね。売り手企業の株主の方も、ほとんどがM&Aは初めての経験なので、私たち以上にこれからどうすればいいのか分からない。不安を払拭するために頻繁に顔を出したり、進捗(しんちょく)のご報告をこまめに入れてみたり、「自分なりに資料を作ってきたのでディスカッションしましょう」とコミュニケーションを取ったりすることもあります。

相手への配慮やケアが細やかにできるかどうかが重要なのですが、これも決まったやり方があるわけじゃない。これをやっておけば大丈夫というルールが存在しないからこそ、一人ひとりの社員に任される裁量も大きくなり、それがやりがいにつながっていると感じています。

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自分自身の人間性と身につけた知識を武器に、どれだけ信頼を勝ち取れるか

――ストライクに入社して、ご自身はどのように成長していると思いますか?

松田:“人間力”と知識力の2つが大きいですね。銀行だと、オーナー社長に会うハードルは非常に低い。しかしストライクに来ると銀行の看板が使えないわけですから、「松田という人間に会ってみよう」と思ってもらう必要があります。さらにその上で、本質的な悩みを引き出し、解決するためのソリューションを提案しなければなりません。

まずは“本質的な悩みを話してもらえる人間”になること。そしてM&Aに関するスキームや税理・法務などはもちろん、会社の経営課題や成長戦略を共有し、あらゆる質問に的確な回答をすること、さらにお客様が気づいていない情報や競合を超える提案を常に提供できる知識を身につけることが重要です。また、お客様の業界動向や現状の課題、あるべき姿や事業実態などを総合的に理解して最善の道へと導いていくことが求められます。お客様との出会い一つ一つが自身の成長につながっていると感じていますが、成長に終わりはないですね。

――人間性とプロとしての知識の両輪で「信頼」を得ることが重要なのですね。

細木:お客様がこちらに対して不信感を抱いていると、何を言っても「お前の話は聞かん」と門前払いをくらってしまいます。先ほどの話ともつながりますが、正解のない仕事だからこそ最後は「あなたがそう言ってくれるなら、それで決めよう」と言ってもらえる関係性を築いていく必要があります。

銀行であれば、担当者が万が一お客様から信頼されていなくても、銀行自体の信用で何とかなるかもしれませんが、ストライクでは、お客様から信頼されなければそのお客様から見限られるだけなので、より注意を払うようになりましたね。自分の言葉が説得力を持つように、身だしなみもそうですし、当然ですが遅刻をしない、約束や納期を守る、メールを早く返す、そういった小さいことから大きなことまで、マイナスの印象を与えないような振る舞いを心がけています。

――上野さんはご自身の成長をどう感じていますか?

上野:案件を進める上での知識量は、数をこなせばこなすほど身についていると思います。それと、銀行からストライクに転職して一番衝撃を受けたのが、M&Aは0か100かの仕事であるということです。“やる”か“やらない”かだけなんですね。いかに100の方に可能性を広げていくかが重要で、そのために面談の準備を徹底的にするようになりました。想定しうる最悪のケースを避けるために、経験豊富な上司にも相談しながらどんな質問が来ても対応できるように事前準備を進めていく。そういったシミュレーション能力は、ストライクに入社して最も成長したスキルですね。

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組織の歯車ではなく、自分の頭で極限まで考え抜ける人に来てほしい

――メガバンクからストライクに転職してみて、お三方が「こういう人なら活躍できる」と思うのはどんな人材でしょうか?

上野:主体的に動ける方は間違いなく即戦力になり得ます。ここには、自動で振り分けられるような仕事はありません。自分でお客様を開拓して、M&Aという難しい経営判断をサポートしていきます。組織の歯車としてではなく、自分で主体的にやっていきたいという方は楽しめると思いますし、大きな戦力になるでしょう。

細木:自分から行動できる人という観点は大賛成です。加えて、情報感度が高くいろんなところにアンテナを張っている人が向いているのではないでしょうか。M&Aの仲介・助言業務という意味では、誰もが知っている情報だけを持っていても価値はありません。独自性のある情報をどれだけインプットできるかが勝負です。「こういう会社を知っているのでご紹介しましょうか」と言える人であれば、結果を出せると思います。

松田:この仕事が好きだと思える人であれば良いですよね。ストライクの仕事は、決して楽ではありません。一件一件の難度は非常に高いですし、案件が重なってくると集中しなければいけない時間も増えます。お客様のことを徹底的に考えて、今の気持ちや未来の姿を想像し、最適なソリューションを提供していく。その結果として、売り手企業にも買い手企業にも喜んでもらう。そういうことが好きな人に向いていると思います。自分に合うやり方を研究し、磨き上げながらお客様に喜んでもらう方法を見つけていくことができれば、活躍するチャンスをいくらでも手に入れることができるはずです。

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コラム作成者
Liiga編集部
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