顧客のニーズをあぶり出し、顧客を起点にクライアントを変革する。新たな経営改革手法「BX」の本質に迫る
2021/09/27

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「日々変化する顧客のニーズにあわせて、多様化する企業の事業戦略にコミットすること」をテーマに掲げる、アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部のCustomer, Sales & Service(カスタマー&セールス、以下CSS)。既存の枠組みを突破し、新たな価値を創造するCSSでは、どのような想いを持った人々が、どういった組織や文化を形成しているのだろうか。インタビューを通じて見えてきたのは、クライアントやユーザーを起点にどんな価値を生み出すことができるかを考え抜く、組織としての強い意思だった。話を聞かせてくれたのは、CSSの最前線で活躍する木原久明氏と西浦由里子氏の2人。彼らが関わったプロジェクトの具体的な事例をもとに、CSSで働くことの意味や成長について伺った。

〈Profile〉
写真右/木原久明(きはら・ひさあき)
ビジネス コンサルティング本部
カスタマー&セールス プラクティス 日本統括
マネジング・ディレクター
2002年アクセンチュア入社。戦略グループ(当時)、金融サービス本部を経て現職。金融サービス本部では、金融機関のトップライン向上を支援する専門組織を統括。現在は、全ての業界のクライアントに対して成長(Growth)を実現する組織を統括し、多数の新規事業、セールス・マーケティングに関するプロジェクトをリードしている。
写真左/西浦由里子(にしうら・ゆりこ)
ビジネス コンサルティング本部
コンサルティンググループ
シニア・マネジャー
複数のコンサル会社を経て2018年にアクセンチュア入社。デジタル コンサルティング本部(当時)配属後、2020年の組織再編により現職。戦略立案、業務改革・チェンジマネジメントの領域で豊富な経験を持つ。近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)案件のプロジェクトマネージャーをメインで担当。



アクセンチュアでしか得られない貴重な経験を求めて

――おふたりのこれまでのキャリアを教えてください。

木原:新卒でアクセンチュアに入社して、約20年になります。入社した当時はいわゆる戦略グループに配属されて、その後はキャリアの9割以上を金融サービスに費やしてきました。2020年3月に、アクセンチュアが次なる成長を促すために新たな成長モデルを発表し、それに伴い大きな組織再編をおこなったのですが、そのタイミングでこれまでの金融領域だけでなく全産業における成長支援の部門のリードを務めることになり、現在に至ります。

西浦:私は2018年に中途でアクセンチュアに入社しています。その前は国内と外資のコンサルティング会社に複数在籍していました。以前のファームでは8年ほど製造業を担当し、その後は流通や航空などの業界を経験しています。流通業界におけるデジタル戦略の立案に携わったことをきっかけに、転職当初はデジタル領域を担うデジタル コンサルティング本部(当時)という組織に配属されました。

アクセンチュアのクライアントは、単純な個別業務のデジタル化ではなく、複合的なコンサルティングを求めていらっしゃいます。現在はそういったニーズに対応する形で、経営的な視点を交差させながら新規事業の立ち上げや既存業務の効率化などを支援しています。AIの活用方法を考えたり、顧客視点から新しいサービスを考案したりすることもありますね。

――アクセンチュアに転職した理由はなんだったのでしょうか?

西浦:アクセンチュアには、クライアントと一緒にジョイントベンチャーを立ち上げるなど、通常のコンサルティングファームでは実現できないような取り組みがたくさんあります。他にはない知見やノウハウも数多く持っており、ここでしか得ることのできない経験があると思って転職を決めました。 description

顧客の「想い」を起点とし、クライアント企業そのものの変革をリードする

――おふたりが所属されている「Customer, Sales & Service(CSS)」では、どういったミッションを掲げているのでしょうか?

木原:CSSは、言うなれば「顧客起点で物事を考えて、企業の成長に向けた変革を起こす」組織です。最終的にはクライアント企業全体の変革を目指すのですが、部署名に「セールス」と「サービス」が入っているのには理由があります。それはこの2つが、直接的に顧客との接点を持つ領域だということ。クライアントがユーザーに商品を販売するセールスと、体験を提供するサービス。まずはこの2つのポイントから顧客起点の変革を促すことで、全社変革のスイッチを入れようという考え方です。

企業は、経営やシステム、業務、人材、組織、顧客、市場などさまざまな要素を包含しています。しかしその中でも、利益に大きく関わるのは「顧客」と「市場」です。だからこそ顧客起点の発想が重要であり、セールスとサービスを適切な形に変革していかなければなりません。

ただ、セールスとサービスを変えるだけでは、表面的な顧客満足しか上がらないということも事実です。たとえばインターネットでモノが買えるという体験の中で「使い勝手のいいUI」はもちろん必要ではありますが、顧客が求めている真のニーズは「翌日(欲しい時)にモノが届くこと」です。表層的な部分にとどまらず、顧客が本当に抱えている願望は何かを考え、サプライチェーンやロジスティクスまで踏み込んで変革を起こすことが重要なんです。

――顧客の「真のニーズ」を捉えるためにはどうすれば良いのでしょうか?

木原:現代はさまざまなリサーチ手法やデータ分析手法が生み出されており、方法は一つではありませんが、私たちCSSチームには大きなアドバンテージがあります。それは、クライアントと顧客との直接的な接点である「セールス」と「サービス」の領域を先導しているということ。

日々顧客接点の現場を深く見ているからこそ、気がつけることがある。つまり、CSSの仕事はフロントでの顧客体験を革新することだけでなく、そこから導き出された顧客ニーズをファクトとして、企業全体の変革にドライブをかけることだと言えるでしょう。

アクセンチュアではこうした手法を「エクスペリエンス経営」や、CX(カスタマーエクスペリエンス)を超えた「BX(ビジネス・オブ・エクスペリエンス)」と呼んでいます。

――貴社ではインタラクティブ本部でもBXを提供すると聞いています。CSSとインタラクティブチームではどのような違いがあるのですか?

木原:まず前提としてアクセンチュアは、“現在の提供価値”を組織の形によって区分するという発想を持っていません。未来永劫同じ価値を提供しているだけであれば、担当者や部署を規定する方が効率的だと思いますが、私たちはそうではない。クライアントや社会の変化に応じて提供価値を拡大させていかなければならないので、各チームの役割も常に変わり続けています。そうした状況ですから、組織の役割には重複があって当然だというのが基本的な考えです。

ただ、あえて分けるとしたら、「顧客にどういう体験を提供するか」にフォーカスしているのがインタラクティブチーム(顧客寄り)で、「そのためにどういう企業変革が必要か」を考えて実行し続けるのがCSS(ビジネス寄り)といえるかもしれません。

私たちCSSは、クライアントの先にいる顧客の想いをインプットして、その想いを達成するために企業経営全般を変革していくエンジンとなるチームです。 description

新たなニーズに応えるためには、既存の枠組みを“破壊”することもいとわない

――西浦さんはさきほどアクセンチュアの特徴のひとつに「クライアントとジョイントベンチャーを立ち上げること」を挙げられていました。その具体的な事例を教えてください。

西浦:中部電力様の業務変革や新規事業の創出に向け、同グループが共同出資した新会社「株式会社TSUNAGU Community Analytics」と協業を開始しました。

「電気」というコモディティー商品は、単にこれを売るだけではなかなか価値を感じてもらえない。そうした中で、データサイエンスを駆使しながら顧客ニーズを分析し、可視化して、他のサービスと組み合わせることで付加価値を上げていこうと考えています。たとえば、ご高齢のお客様が普段電気を使っている時間帯に使われていないということは、もしかしたら体調を崩されて倒れたりされているかもしれない。そうした予測を基に、離れて暮らすご家族にアラートを出すといったサービスも可能になるでしょう。

顧客に選ばれる電力会社になることで収益力を上げていく一方で、設備コストの最適化などを通じて「電気料金を下げたい」という顧客ニーズにも応えることができるはずです。また、近年は再生可能エネルギー電源への切り替えという社会的要請も高まっています。温暖化ガスを排出せず、国内で生産できる発電量をどうやって上げていくのか。セールスだけでなく裏側の仕組みや設備まで含めた、幅広い分野でのDXを推進しているところです。

――まさに顧客を起点とした企業変革の実例ですね。

西浦:少し付け加えると、収集したさまざまなデータを社会貢献に活用することも考えています。電気の利用状況を可視化すれば、特定の時間・エリアにどれぐらいの人がいるかを把握することができます。そうすると、もし洪水や地震といった自然災害が起こった場合にも、このエリアにいる100人のうち70人は避難所Aへ、残りの30人は避難所Bへといったように、適切に誘導することも可能です。

クライアント企業の変革が最大の目的ではありますが、蓄積されたデータを使って地域社会に還元するといった新しいチャレンジも、私たちの使命の一つです。

木原:新型コロナウイルスの出現によって、多くの人たちが「安全」「安心」や「社会貢献」を今まで以上に強く認識したと思います。西浦がお話しした事例のように、企業側もそうした変化に対応していくことが重要です。顧客のニーズや社会のニーズをとらえきれない企業は、今後生き残っていくことは難しいでしょう。

ただ、新しい領域に踏み込もうとすると、“既存の商品やサービス”との戦いになることも少なくありません。

――それはどういうことでしょうか?

木原:たとえば保険会社のケースでいうと、これまでは「何か被害に遭ったときのための補償」を商品として販売していましたが、これからは「被害に遭わないための事前予測やメンテナンス」を提供することも大事になるわけです。後者のサービスが普及すれば、そもそも被害に遭わなくて済むわけですから、被害に遭った時の補償は必要なくなる可能性もありますよね。

――同じ企業内で競合するケースも出てくる、と。

木原:非常に大きな決断なので簡単ではありませんが、顧客ニーズが「迅速な補償」から「そもそも被害に遭わないこと」に変化しつつある以上、我々が取り組まないわけにはいきません。

多くの日本企業は、既存のビジネスを最適化するための組織設計や意思決定のシステム作りが非常にうまい。しかし新しい価値を創造するためには、そうやって最適化されてきた組織の壁を“破壊”する必要があります。そういう意味では、変革やイノベーションを起こすための戦いといえますし、これまでずっと経営陣に伴走しながら組織を変革に導いてきたアクセンチュアならではの取り組みでもあります。

テクノロジーを駆使して新たなサービスを生み出すのと同時に、クライアント企業のチェンジマネジメントを実現する。コンサルタントとしての腕の見せどころですね。 description

組織の役割に人を当てはめるのではなく、その人をどう生かすのかを考える

――おふたりが感じる、アクセンチュアの魅力を教えてください。

木原:自分の能力の限界を、プロジェクトの限界にしないために試行錯誤できることですね。小さなコンサルティングファームでは、良くも悪くも自分の能力がそのままプロジェクトの成果に直結します。しかしアクセンチュアでは、やり方次第でその壁を突破することができる。冒頭で申し上げた通り私の専門は金融サービスですが、それ以外の分野だとしても、プロフェッショナル同士の掛け算によって大きな価値を提供することができます。

もちろんそれができるのは、完全なる信頼を置ける優秀なメンバーがそろっているからこそ。チームの力を結集して、自分の能力を超える成果を上げていく。それと同時に自分自身の知見を増やし、スキルを高めていけるこの環境が、素直に楽しいと感じています。

西浦:他のコンサルファームであれば、「自分の担当案件を取られたくない」といった考え方を持つ人もいるでしょう。でもアクセンチュアは、それぞれが持っている知見や技術を惜しむことなくシェアする文化が根付いています。メンバー全員でクライアントに価値を提供しようとする“コラボ文化”は、本当に素晴らしいですね。

――さまざまなバックグラウンドや知見を持つ人たちが集まるアクセンチュアならではの魅力ですよね。おふたりはどのような人と一緒に働きたいと思いますか?

木原:多種多様なスキルや視点を持った方とチームを組んでいきたいですね。課題を解決する上で難しいのは、実は解決手法ではなく課題そのものを見つけること。多種多様な人が幅広い目線で事象を見なければ、本当の課題にたどり着くことはできません。変化し続ける時代においては特に、多様性は欠かせない要素です。

またアクセンチュアでは、組織の役割に無理やり人を当てはめることはありません。その人が持つスキルをどう発揮してもらうかを考えることが、私たちリーダーの大切な役目。ご自分の持つ強みをクライアントや社会のために発揮したい、新しい価値を創り出していきたいという想いを持っている方には、活躍できるフィールドを必ず用意します。安心して飛び込んできてください。

西浦:さまざまな社会の課題を解決していきたいという想いを、ビジネスにつなげるチャンスがアクセンチュアにはあります。今はまだ、自分独自の強みやスキルを持っていないという方も、そうした意識を持ってさえいれば加速度的に成長できる環境です。ぜひそういう想いを持った方と一緒に働きたいですね。 description

コラム作成者
Liiga編集部
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