コンサルタントになるのに、資格や経験は必ずしも必要ありません。しかし論理的思考力とコミュニケーション能力が求められ、それを見極めるために「ケース面接」が行われます。ケース面接の具体例と共に、求められる能力・スキルを確認しましょう。コンサルティングやファンドなどハイレベルなキャリアを支援するLiigaが解説します。
コンサルタントは「ポテンシャル採用」が中心
コンサルタントの採用は「ポテンシャル採用」、つまりスキルや経歴ではなく「潜在能力」を重視した採用が中心です。コンサルティングや経営の経験がない未経験者を採用しているコンサルティングファームも多く、第二新卒の採用を積極的に行っているファームもあります。Liigaで掲載している「未経験可」の求人の中にも、コンサルタント職の募集が多数あります。ぜひチェックしてみてください。
資格は必ずしも必要ではない
コンサルタントになるのに「絶対に必要な資格」もありません。MBAや公認会計士・税理士などの資格があれば転職に有利な場合もありますが、資格を持たずにコンサルタントになった人も少なくありません。またマッキンゼーなど一部の外資系コンサルティングファームでは、英語力が求められます。筆記試験や面接が英語で行われるファームもあるので、「英語が苦手」という人は応募するファームを選ぶようにしましょう。 コンサルタントに資格は必要?転職やキャリアアップに有利になる資格一覧
コンサルタントに求められる能力
コンサルタントに求められる能力は以下の4つです。中でもポテンシャル採用の時に重視されるのは、「論理的な思考力」です。- 論理的な思考力
- ヒアリングやプレゼンテーションなどコミュニケーション能力
- 経営学、法律、マーケティングなどの専門知識
- 各社の動向やトレンドなどへのキャッチアップ
論理的な思考力を見極める「ケース面接」
「論理的な思考力の持ち主かどうか」を見極めるために行われるのがケース面接です。ケース面接とは、以下のように具体的なケースが出題される面接です。
こうした課題で求められるのは、「正解」ではありません。「論理的に考えた上で結論に辿り着いているのか」「事実と仮説の区別ができているのか」「優先順位を付けた提案ができているのか」といった点が見られています。
課題に対する自分なりの解答を述べた後は、面接官とのディスカッションです。ここでは「論理的に反論することができるのか」という論理性だけでなく、「相手の指摘や反論にも耳を傾けることができるのか」といったコミュニケーション能力もチェックされます。
ケース面接やその中で使う「フェルミ推定」などの考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
【関連記事】フェルミ推定のプロが語る!ケース面接で見られる論理力の本当の意味とは?
コンサルタントになるための対策・ポイント
コンサルティングファームの採用は、「書類選考→筆記試験(適性試験)→数回の面接」という流れが一般的です。ただし面接試験の回数には差があり、中には5回以上の面接を行うファームもあります。
コンサルティングファームに就職・転職を考えている場合は、以下のような対策を取り入れるのがオススメです。
筆記試験の出題内容をチェックし準備
転職活動では筆記試験(適性試験)が軽視されがちですが、コンサルティングファームの場合、「SPI」や「玉手箱」といった筆記試験が「足切り」として使われるケースも少なくありません。
特に中途採用の場合、「計算問題を解くのも久々」という人も多いでしょう。「解き方のパターンを忘れている」「解くペースが掴めない」ということも多いので、そのファームが使っている筆記試験の種類を確認し、時間を測って解いてみてください。問題形式に慣れるだけでも、得点は大きくアップします。
最もよく使われる試験である「SPI」については、以下で解説しています。参考にしてみてください。
【関連記事】適性検査SPIとは?制限時間、例題、対策方法(新卒・転職別)
ケース面接はテクニックと事例の確認
コンサルティングファームに就職・転職する時に大きな壁となるのがケース面接です。既にご紹介したように、ケース面接では具体的な事例が出題されます。
通常の面接とは全く異なるため、準備不足だと「何をどう答えるべきか分からなかった」となりがちです。そのため、Liigaで紹介している連載記事を参考に、テクニックや思考プロセスをしっかり学んでから臨んでください。
また具体的な過去問を見て「自分ならどう答えるだろうか」とシミュレーションするのも重要です。Liigaの「コロッセオ」では様々なケース面接の問題に挑戦できるので、練習のつもりでチャレンジしてみてください。
応募するファーム選びも重要
コンサルタントになるには「どのコンサルティングファームに応募するのか」も非常に重要です。ファームによって「会計に関する知識があると有利」「英語ができない人は一切採用されない」「論理性よりも発想力を重視」など採用基準に差があります。そのため自分に合ったファームの見極めができれば、コンサルタントになれる確率は大きくアップするでしょう。
また「今後働き続ける環境を選ぶ」という点でも、自分に合ったファームの見極めは重要です。案件の種類・残業時間・待遇・社風など、自分の希望や描きたいキャリアに合ったファームを選びましょう。
【関連記事】どんなファームがあるの?コンサルティングファーム一覧と仕事内容
応募するコンサルティングファームに迷うのであれば、転職エージェントの活用もオススメです。業界に詳しいエージェントなら、各ファームが求める人材像や労働環境、社風なども熟知しています。そのため、ファーム選びから相談に乗ってもらえるでしょう。
Liigaでは、コンサルタントの求人検索ができるのはもちろん、業界に詳しい転職エージェントの検索、ケース面接の問題に挑戦できる「コロッセオ」など、コンサルタントへの転職を全面的にサポート。ぜひ活用してください。