コンサルティング・事業経営の経験者から見える世界 #03 コンサルタントというキャリアの持つ価値
2018/01/22
#事業会社からコンサルになる方法
#ポスト総合コンサルのキャリア
#総合コンサルタントへの転職体験記
#ベンチャーを出身者の行き先

はじめに

子会社社長をご経験されたコンサルタント・I氏へのインタビュー、第3弾です。

第2回では、I氏が社長になられた経緯や事業経営のリアルについてお伝えしました。

その続きとなる第3回では、子会社の社長とコンサルタントの両方のご経験を踏まえて、コンサルティング、事業会社、スタートアップの違い、更にコンサルタントのキャリアが持つ価値やコンサルタントに必要な経験について話してくださっています。

ぜひご覧下さい。

第1回「事業会社の中で活きるコンサルタントの武器」はこちら

第2回「コンサルタントが味わった事業経営のリアル」はこちら

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「コンサルも事業会社も同じだ」

―子会社の社長を辞められた後は、コンサルタントに戻られたということでした。その時は転職先として、コンサルティングファームだけを検討していたのでしょうか。

はい。私が少なくとも価値をある程度確実に発揮できる業界は、コンサルティング業界だと考えるようになっていました。

コンサルティングは私が新卒時から4年間続けていた業務ですので、プレイヤーとして多少なりとも価値を作ることが可能な領域だからです。

リフォームや水道修理の世界では、職人の方はプレイヤーとして工事を請け負うことで確実に価値を発揮されていました。

しかし、工事を行う技術のない私は、持続可能なビジネスモデルを創ることができなければ、プロモーションや提携によって満足な案件数を生み出すことができなければ、ただのコストでしかないのです。

プレイヤー(コンサルタント)として少なくとも最低限の価値を発揮しながら、コンサルティング業界でビジネスを創っていこうと考えました。

―そうして、事業会社とスタートアップ、コンサルタントの3つをご経験されたわけですね。まずは、事業会社とコンサルタントのそれぞれについて、得られる経験の違いは感じられたのでしょうか。

得ることができる経験という意味では、「コンサルタントも事業会社も同じだ」というのが、両業種とも経験した末の私なりの結論です。

先ほど申し上げたように、事業会社では主に業界・会社特有のオペレーションの実行に携わり、コンサルティングでは戦略策定、オペレーションの構築や変革がメインの業務となります。

しかし、事業会社でも更に大きな価値を生み出そうとすると、戦略策定やオペレーションの変革に取り組む必要があります。また、コンサルティングでも価値を具現化するためには業界やクライアント特有のナレッジや人脈に踏み込むことが必要となります。

―本質的には、事業会社もコンサルティングファームも同じだと。

はい。ビジネスを動かすという意味で本当に価値を出していこうとすると、どちらも同じ要素が必要になってくると思います。

―事業会社からコンサルタントへの転職を志望されているLiigaユーザーも少なくありません。「事業会社もコンサルティングも同じ」という視点からすると、事業会社でもコンサルタントに必要な経験、キャリアパスを得られるということでしょうか。

はい。日常のオペレーションや社内での信頼醸成をしっかり行う一方で、自ら会社の戦略やオペレーションに課題を設定して解決していけば、コンサルタントと同じ創造型、変革型のビジネスパーソンとして十分成長できます。

通常業務+αで自燃的に動いていくことが必要となるため、心身ともにタフさが求められるとは思いますが。

むしろ事業会社にいる方が、コンサルタントと違って内部にいる分、業界や企業固有の問題を把握しやすく、ソリューションの試行錯誤もしやすい環境にあるため、経験と成長を一層深く、早めることも可能かと感じます。

「起業と事業会社との違い」

―I氏は同じ事業会社でも、会社の一員として行うビジネスと、自ら事業を立ち上げるスタートアップ的なビジネスの両方をご経験されています。この2つについて何か違いは感じられたのでしょうか。

コラム作成者
Liiga編集部
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