「上司からどんどん仕事を取れ」。野村證券M&Aアドバイザリー部署での裁量の大きさが生む価値
2020/05/05

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「日本最大級のM&Aバンカー集団」である野村證券で、M&Aアドバイザリー業務を行う企業情報部。その専門性の高さから、役職によって業務内容が固定されていると思われがちだが、実はそうではない。その裁量の大きさを実感する若手社員2人に、野村證券のM&Aアドバイザリー業務で得られる経験などについて聞いた。

〈Profile〉
写真左/中村聡志(なかむら・さとし)企業情報部 企業情報二課
2014年、東京大学経済学部卒業後、野村證券入社。金融法人部を経て、2015年6月より、企業情報部でM&Aアドバイザリー業務に従事。インダストリアルズといわれる電気、精密機器、機械、自動車分野を担当。うち、2019年2月から8月に新卒採用を担当

同右/中野俊資(なかの・しゅんすけ)企業情報部 企業情報二課 2015年、一橋大学経済学部卒業後、野村證券入社。コーポレート・ファイナンス二部でインダストリアルズセクターのカバレッジを経て、同年11月より、企業情報部でM&Aアドバイザリー業務に従事。電気、精密機器、機械、自動車分野を担当


いきなり「獅子の子落とし」をされるものの、仕事ぶりを正当に評価

――中野さんは、M&Aアドバイザリー業務を担当する前は、カバレッジ担当だったのですよね。

中野:はい。カバレッジというのはIB(投資銀行)における営業機能を担う部署ですが、電気、精密機器、機械、自動車分野の法人のお客様に対する提案資料の作成、財務分析、リサーチなどのアナリスト業務に従事していました。カバレッジを半年ほど経験した後、入社前からの希望であった、M&Aアドバイザリー業務を担う現在の部署へ異動となりました。

中村:私も中野同様に、入社後配属されたのはカバレッジで、銀行、保険といった金融機関のお客様に対する提案資料の作成やファイナンス案件の執行などの業務を行っていました。多数のファイナンス案件に恵まれたことで、M&Aに関わる機会は相対的に少なかったですが、その専門性の高さから、いつか関わってみたいと考えていました。

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――現在、お二方が携わるM&Aアドバイザリー業務では、役職によって担当できる業務の範囲が固定されているイメージがあります。

中村:それは違いますね。私が担当している業務内容のなかには、案件進行にとって必要なあらゆることを任される「ディールマネージャー(DM)」のような業務があります。具体的には、実務のほとんどについてジャッジをして、若手に指示を出しています。何か困った事象が生じた場合のみ、DMである上司と相談をしながら進めています。

中野:若手に大きな裁量を持たせる組織のカルチャーも大いに関係していると思います。もちろん、仕事ぶりを見極めたうえで、というのが大前提ですが、若手を「獅子の子落とし」で育てる文化があります。一方で、上司は、普段はそのような素振りは見せませんが、案件のイニシアチブを持つ若手の仕事ぶりをよく見ており、要所のアドバイスなどを通じてうまくコントロールしてくれているように感じます。

中村:企業情報部に来て1カ月くらいの時に初めて関わった案件が「獅子の子落とし」ぶりを表しているように思います。あるオーナー系企業の創業家が所有する自己株式を公開買付けにより買い戻す案件でした。

案件に取り組むときにはチームを組みますが、そのチームはヴァイスプレジデント(VP)と、アナリストだった私で構成されていました。本来はVPがDMとして案件をリードする立場でしたが、シンプルな案件だったこともあり、私に案件のほぼ全てを任せてくれました。

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――企業情報部に来て1カ月では、案件を進行するのに苦労したのではないですか。

中村:そうですね。経験がなかったため、お客様や弁護士とのコミュニケーション、案件のTo Doやスケジュールなど、分からないことだらけでした。ですが、VPは「自分で考えてチャレンジしてみろ」というような雰囲気だったことを今でも鮮明に覚えています。

書籍や過去の類似事例を調べたり、先輩・同期に聞いたりと、あらゆる実務を試行錯誤しながら進めました。そのような私の働きを見て「主体的であり、責任感がある」と、当時の上司が信頼してくれたことが、今の大きな裁量につながっていると感じています。

中野:私は中村と異なり、最初の案件から実務を取り仕切っていたわけではありません。企業情報部に来て初めて関わったのは、上場子会社の完全子会社化の案件でした。チームを構成していたのはVP、私の教育担当の先輩アナリストと私で、実務で手を動かすのは私だけでしたので、負荷も大きく、かなり大変な思いをしました。

しかし、先輩の監修のもと、M&Aの一連の実務を回す経験が積めたため、他案件にも応用できる大まかなフローを理解できました。これは大きな経験でした。以降の案件は、徐々に中村と同じような任され方をしました。

裁量が大きいという話をしていましたが、大きい裁量を得るチャンスがあり、若手がチャンスを掴みにいくため、その結果として裁量が大きくなっているだけです。

中村:同感です。裁量を求めて前向きに取り組める人には、裁量が与えられるというのが正しいと思いますね。当社には、「キープヤング」という理念があります。上場会社のマネジメントであるお客様にアドバイスさせていただく立場として広範な視野や先見性を磨くため、早い段階から若手を登用しながら、同時に、大きな裁量を全うできる人材なのかも問うという意味です。

また、入社以来、上司からは「上司からどんどん仕事を取れ」と言われていましたが、部下からの突き上げを歓迎するカルチャーがあります。この2つの企業文化が、当社における裁量の大きさにつながっているかもしれません。

他社とM&Aの案件をご一緒していると、私が担当している業務は、他社ではディレクター以上の方が担っているケースも多いようです。それだけ、若いうちから任される業務範囲が広いということだと思います。

中野:そう考えると、環境としてとても恵まれていますね。M&Aのエグゼキューションには明確なゴールがありますが、ゴールに至る道筋は担当者のスタイルによって無数に存在し、そのゴールまでの道程を決められるのはおもしろいです。

中村:そうですね。全く同じ案件は存在しないので、日々の業務に再現性があるかというとそのようなことは全くありません。日々の業務における個々の学びを抽象化し、他の案件にも応用可能な汎用性のある知識や経験に昇華できる能力が大切だと思います。様々な案件を経験し、そのプロセスを繰り返すことで、ゴールまでの道筋がどんどん正確な形になっていくと感じます。

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膨大かつ幅広い案件数がアドバイザーとしての経験値を高める

――裁量の大きさに加えて、野村證券のM&Aアドバイザリー部署にいるからこそ体験できることを教えてください。

中野:当社のM&Aアドバイザリー部署の人員は、外資系金融機関と比べると多いです。人数が多いことによるメリットは、外資系金融機関があまり扱わないような中規模の案件にまで対応できることです。中規模案件では、全体を見渡しながら案件を動かせる醍醐味があります。

もちろん、数千億円、数兆円規模の大型クロスボーダー案件や世界初のスキームの案件にも多く関与しておりますので、規模やスキームの観点でバラエティ豊かなディールに関わるチャンスがあります。

中村:確かに、当社は、シンプルなものから、複雑なものまで幅広い案件を扱います。ある上場会社が子会社を売却するという案件に、最も若いアナリストという職位で関わりました。そこで、お客様から、アドバイスを求められたことが印象に残っています。

お客様の意思決定につながるアドバイスは、案件の責任者であるDMが担当することが多いのですが、若手である私に尋ねてくださいました。役職に関係なくお客様から信頼してもらえることを実感するとともに、若くても資料作成だけではなく、「アドバイザー」であることを求められているのだと、やりがいを強く感じた瞬間だったことを今も鮮明に覚えています。

一方で、プライベート・エクイティ(PE)・ファンドと共同で、一晩で買収モデルを作成するというような、緊迫感のある仕事もあります。案件毎にやりがいの質が異なるからこそ、全く飽きることなくこの業務に邁進できているのだと思います。

「投資銀行に転職できて満足」ではなく、危機感を持って貪欲に行動できる方と働きたい

――様々な経験ができる野村證券の企業情報部には、どんな人に来てほしいですか。

中野:上司の仕事を取っていく意識を持っている人や、裁量の大きさに価値を見いだせるような人に来ていただきたいです。また、我々の業務でも、すでに一部の作業などでは、ITや情報ベンダーがとって代わるものも出てきました。M&Aアドバイザーとして付加価値を提供し続けていくためにも、学ぶこと、考えることを面白がれる人が求められます。

中村:私も中野の意見に同意します。投資銀行に転職できたからといって満足しないで、研鑽を積み続けることができる方がいいです。中途入社の方は、企業情報部内の競争意識をさらに高めていくことを期待されていると考えています。

一方で、M&Aの知識不足はあまり懸念されなくてもいいかと思います。ある業界に従事して深い知見を持っているなど、前職の経験は、その人独自のエッジとなる可能性を秘めています。我々とは異なったバックグラウンドを有している人に加わってもらえると心強いです。チームとしても幅が生まれます。

中野:どんどん突き上げて、組織をより活性化させてほしいです。

――組織が活性化されれば、M&Aアドバイザーとして、より高い専門性を養えそうです。今後の目標を教えてください。

中野:海外の経験を積んで、クロスボーダーのエグゼキューションスキルを強化したいと思っています。欧米のビジネスパーソンの思考や意思決定プロセスを理解することで、さらに付加価値の高いアドバイスができるようになると考えています。

中村:クロスボーダー案件の増加に加えて、お客様が我々に求められているものが複合化しているのを強く感じます。例えば、M&A後のPMI(Post Merger Integration)のコンサルティングです。DMをやっていると、お客様から当社でPMIのコンサルティングに対応可能なのかを聞かれることが多いです。

これは、長期的な視点で寄り添ってくれることを期待されている当社だからこそ、ビジネスチャンスになるのではないかと考えています。オリジネーション、エグゼキューション、PMIといったM&Aにおける一連の業務を一貫してできるようになりたいですね。

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コラム作成者
Liiga編集部
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