戦略コンサル転職でも総合コンサル転職でも鬼門となる面接対策
転職市場で人気が衰えないコンサルティング業界。未経験でも可能な募集も多く見られるために、転職を考えられている方も多いのではないでしょうか。
本記事を含む5本立てでコンサルティング業界への転職について解説をするシリーズの3本目である今回は、面接に関してです。戦略コンサルでも総合コンサルでも鬼門となる面接について、その重要性と、コンサルならではの注意点などについて解説していきます。
本記事をお読みいただくことで、コンサルティング業界へ転職する際に最も重要な面接とその対策について、ご理解いただけると思います。
総合コンサルの面接対策
選考フローにおける位置付け
まずおさらいとなりますが、コンサルの選考は大きく分けて以下の3ステップで構成されています。
- ① 書類選考
- ② WEBテスト(筆記試験)
- ③ 面接(ケース面接を含む)
企業によって筆記試験の有無など差異はあれど、面接は書類選考や筆記試験を突破した後に課されるのが一般的です。面接の回数も企業によって大きく異なり、面接のたびに担当者の職位が上がっていくのが一般的です。
コンサルティングファームの面接は大きく分けて、
- ケース面接
- パーソナリティ面接(ビヘイビア面接)
なおその他にも、各面接の間や前後にカジュアル面談などが設けられることがあります。
必要となる準備
①リサーチ
まずは企業に関するリサーチを進めましょう。企業の求める人材像やクライアント企業、昨今の動向など情報を持っていて損することはありません。
また、企業情報以外にリサーチすべき点は、ケース面接の有無です。ケース面接がある場合はその練習が必須となり、準備事項が大きく変わってきます。
ご自身のみでその情報を集めることが難しい場合は、エージェントなどを利用して情報を入手するよう努めてください。
②ケース練習
ケース面接がある場合は面接対策をしましょう。そもそもケース面接とは大きく分けてフェルミ推定と問題解決ケースに分けられます。
フェルミ推定は、市場規模や〇〇における××の数、といった数字を推定するものです。 そして問題解決ケースは、いわゆる「ケース面接」として想像されるもので、ビジネスや社会問題を解決する打ち手を考えるものになります。
これら2つの問題は、与えられた情報をもとにロジックを形成していくという点で共通しています。コンサルティングファームや外資系投資銀行では、必須といわれる論理的思考力を図るためにこれらの面接が用いられています。
新卒就活の際にケース面接を練習されていた方であれば、まずは当時使用していた本などを用いて解き方/考え方を思い出すことから始めてください。
これまで一度もケース面接を経験されていない方は、いわゆる入門書を購入して思考法や問題に多く触れることから始めましょう。
なんとなく解き方や考え方を身につけたら、Liigaが開催する「Consultant Bootcamp」にご参加いただくなどし、解き方の解説を受けることをお勧めします。
総合コンサルティングファームは戦略コンサルティングファームと比較して、易しめの問題が出ることが多いです。まずは基本的な問題が解けるレベルにまで仕上げましょう。
③面接練習
ケース面接である場合も、最初の10分弱で志望動機を問われることがあるため、志望動機や過去の経験に関して話す練習は毎回必須です。
- 1分/3分での自己紹介(経歴など)
- 自己PR(関わったプロジェクト、そこでの役割、成果など)
- 転職理由(ポジティブに)
- 志望動機(コンサルティング業界/企業)
- キャリアビジョン(5年後/10年後)
などはスラスラと話せるようにしておくべきでしょう。
また、これらの回答は企業に対する徹底的なリサーチから、根拠を持って語られなければなりません。リサーチ能力はコンサルタントにとって重要な能力の一つです。その能力をアピールする一環と位置付け、リサーチにも力を入れましょう。
内容が完成しても、客観的に矛盾がないうえで、面接官が一緒に働く仲間として魅力的に感じてもらえるようにしなければなりません。そのため、企業の強みや領域に対する理解が深く、多くの面接経験のある人物を相手に練習を繰り返すべきです。
練習する際のお勧めは、エージェントに相談することです。面接が決まったらまず練習を申し込み、フィードバックをもとにブラッシュアップしていきましょう。
面接本番で抑えるべきポイント
ポイント①結論ファースト
面接の基本中の基本です。あくまでも面接は会話の一環です。一つの質問に対しては1分程度で結論から話すようにしましょう。
具体的には、
まず結論を端的に述べる。その次に理由を示し、その根拠となる例を述べる
ようにして面接官に簡潔に物事を伝えるようにしましょう。
面接官の理解度も高まり、より深まった質問を受けることができます。
ポイント②定量的に語る
これはケース面接、パーソナリティ面接どちらにも共通する注意点です。 ケースの答えには具体的な規模感が重要ですし、自己PRに出てくる組織の規模や金額も具体的である方がよりイメージしやすくなります。
むしろ、定量的な思考ができない人物と捉えられ、コンサルタントの素質が足りないと評価されてしまう可能性があります。
ポイント③逆質問を活用する
ケースや面接官からの質問の対策に集中すると忘れがちですが、60分の面接であれば10分程度の逆質問時間が設けられることが多いです。
内実が見えにくいことの多いコンサルティングファームに関する質問をすることができるほか、ミスマッチを減らすことにも活用できます。
コンサルティングファームへの転職の場合、ケース面接が主になってパーソナル面接があまりない可能性があります。面接前には逆質問も準備しておき、働き方やご自身の志向に関する質問をして、転職後のミスマッチが少なくなるようにしましょう。
④面接後の反省を大事にする
面接が終わったら、記憶が鮮明なうちに面接の内容を書き出してください。
結果がどうであれ、次の面接に役立つ情報となります。
重要なのは、
- 質問の内容
- うまく答えられなかったこと
- 会社や面接官に感じたこと
- 自身の課題
- うまくいったこと
実戦に勝る練習はありません。それらをもとにご自身の面接対策をよりブラッシュアップしていくことができます。
転職体験談から探る、面接対策
それではここからは、転職成功者の声を基に、面接の回数から質問内容、必要な心構えまでまとめます。
面接は複数回行われることが多いものの、それぞれの面接で具体的に何が行われるかを把握して挑むかどうかは時と場合によるようです。
また、ケース問題を解くだけではなく、決められた時間内で簡単なプレゼン資料を作成したりする、という例もあるそうです。
時事的な話題を振られた時も気を抜かずに、面接官から次にどのような問いが飛び出すかを考えることが大切です。外資系戦略ファームへの転職経験者は
そして複数の会社に並行して挑戦していると抜けがちになる企業研究ですが、コンサルファームでも
面接はコンサル転職の最後の関門
いかがでしょうか。コンサル業界転職における面接は最後の大きな関門であり、その重要性と気をつけるべき点についてまとめました。
コンサル業界への転職は容易ではありません。しかし、少しでも転職のお手伝いができたら幸いです。
コンサル×選考対策シリーズと銘打ち、以下のコラムを掲載しております。興味をお持ちの方はぜひご覧ください。
- ➀たかが書類、されど書類。コンサル転職における書類選考の注意点
- ②甘く見ると思わぬ落とし穴に。コンサル業界への転職におけるWebテスト
- ③フェルミ推定?ケース面接?コンサル転職における面接対策とは
- ④見極めるのは会社だけでない。コンサル転職におけるエージェントの選び方
- ⑤内定後も気が抜けない。コンサル転職における内定後の動き方