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5商社の比較メモ

簡単に5商社の比較と市場の目線をメモ。 1. 定量面 16年度末での各社のROEは下記の通り。 三菱(9.3%)、伊藤忠(15.3%)、三井物産(8.6%)、住友商事(7.4%)、丸紅(11.1%) 大手5社の16年度純利益は1兆4,249億円となり11年度(1兆5,928億円)以来の高い水準。 2.定性面 三菱商事:2017年度になり、「事業経営」を掲げ「事業投資」からの脱却を謳う。最近ではローソンの完全子会社化なども目立つ。 伊藤忠商事:他社に先駆けた「非資源分野」戦略が功を奏し、絶好調。国内事業会社での収益も目立つ。 三井物産:特に資源分野へのエクスポージャーが高く、危機意識も強い様子。具体的なメッセージ・方向性が見えてくるのはもう少し時間がかかる模様。 住友商事:非資源分野は堅調、社員にも優しい会社。ブームにのったシェールガス事業での減損案件もあり、再び非資源分野への注力が見られるだろう。 丸紅:丸紅電力とも呼ばれるほど、電力・IPP分野での存在感は圧倒的。 市場からの目線としては、どの商社も非資源分野の収益基盤強化が求められている。加えて、キャッシュフローにも改善要望。 伊藤忠を除き、4社はPBRが1.0を下回る厳しい状況。市場からの信任を得るためには、 ・ROE、株主配当性向 ・キャッシュフロー ・社外取締役比率等のコーポレート・ガバナンス強化 などについて、具体的な数値コミットメントを行い、経営改革を推し進めていく必要がある。

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