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同世代の仕事ぶりを覗き見たり、自身の成長を振り返る場所です

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転職エージェントが転職活動してみたら全社で3位になった話

Liigaにご登録の皆様には日々スカウトメールが届いていると思う。 今年の2月には私にも、とある大手企業から面接確約メールが届いた。 もう気分はウキウキ。 「面接確約とか売り手市場とはいえキタコレwww」 と、知性のかけらもない反応をして社外の知り合いにもついつい話してしまった。 (後日わかったがその企業はその知り合いにもオファーを送っていたようで、多分一斉送信系だったようだ…) メールには面接ではなくて"カジュアル面談"も可能とのことで書いてあったため、まずは話を聞いてみることにした。 結論から言えばその企業を受けることはやめた。 「受けても多分受からない」 ということがわかってしまった。 私の営業成績はわるくなかったが、ずば抜けてもいない。 圧倒的な能力の証明が出来ないと、その会社では活躍できないことがわかってしまったのだ。 そこから他に数社受けたが、ピンとこず現職で頑張ってみることにした。 転職エージェントをやっている私が日頃口にしている"市場価値"が、私は低いのだと嫌でも思い知ることになってしまった。 そこから仕事への取り組みも変わった。 目標の120パーセント達成ではダメだと。 周りにも圧倒的差をつけないといけない。 入社して三年経ち漫然と仕事をしていたことを反省した。 慣れは本当に怖い。 自動で仕事ができてしまうから。 3月に入り、新しい四半期が始まった。 効率化の名のもと、減らしていた手間がかかる業務を再度やり始めた。 企業への訪問、登録者に会うなど、 「電話でも済むこと」も出かけて現場の声を拾うようにした。 「電話で聞けば済む」 これは確かにそうだ。 無駄なヒアリングは行くべきではない。 しかし、新規で求人があった時も効率化を考えて訪問をやめ、メールで送られてきたJDをただ作り、ただ探していた。 昔はしっかりやっていたのに、慣れてしまったからやっていなかった。 登録者へのコンタクトも増やした。 面接にも同席するときもあれば、自分がアドバイザーじゃない登録者にも担当企業の面接後に会いに行って声を拾った。 これは新卒の時もやっていた。 いや、やらされていたのが正しいか。 しかし、あらためてやってみると新卒時とは異なる視点で仕事ができるようになった。 「なぜこのポジションを募集するのか?」 「どうすればこの求人が登録者に響くか?」 「こういう面接の仕方 など、理解度が格段に上がった。 上記のことは一般的に言えば"手間"と言われるものだが、四年目となれば仕事も早くなっている。 結果的にほとんど残業もない状態で毎月ハイ達成を続けることができた。 ちゃんと取ってないが、月間20くらい。 楽しさが勝る時期だった。 そして迎えた6月の頭。 3-5月の四半期の結果が全社に公開される。 ランキングの中に自分の名前が!! 新卒ランキングで2位だった時以来久々の結果だった。 自分の担当業界では1位!! 周りからも「なんか変わったね」と言われることが多かった。 (流石に転職活動してみたとは言えなかったが…) 新卒担当にも任されいいことづくしである。 動いてなかったら今も変わらずうだつが上がらないままだったかもしれない。 ホント動いてよかったと思った。 そろそろまとめに入る。 転職を実際にするかしないかはさておいても、カジュアル面談や面接を受けることは今の自分の市場価値を、そして自分自身を知ることができるのでオススメだ。 特に自分のように「仕事に慣れてきて、社内での評価は悪くないがまあまあで、全社でトップに行こうということを半ば諦めて燻ってる人」には是非動いてみることをオススメする。 結局やるかやらないか、そして、やれると思うかどうかである。

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自動車の所有から利用へ―若者の車離れの要因と現状から―

Ⅰ若者の車離れの現状 Ⅰ-ⅰ 若者の車離れとは 2000年代初頭から30歳以下の年齢層が自動車を所有しなくなる―できなくなる―現象を指すことが多い。これに付け加えて運転免許証そのものを保有していない事象も見られ、運転しなくなることも含意されている場合もある。 Ⅰ-ⅱ 若者の定義  日本政府は若者の定義44歳にまで適用すること発表している。ここでは先行研究が多く適用している29歳までを若者と定義する。 Ⅰ-ⅲ 運転免許証保有者の推移  警察庁が運転免許統計という統計資料を毎年公表している。この統計資料を検討すると確かに若者の運転免許証の保有者は減少している。一方で運転免許証保有者数全体は横ばいもしくは微増である。また、少子高齢化という紛れもない事実から鑑みると、運転免許証保有者の減少はそのまま若者の車離れに直結するとは考えにくい。無論、影響を及ぼしていることは事実であるだろうが。 Ⅰ-ⅳ 乗用車普及率  乗用車普及率は運転免許証保有者数以上にさまざまな観点から検討が必要である。  まず、全般的な世帯普及率を見てみると、単身世帯は47.5%、二人以上世帯は79.1%となる。家族構成によって、乗用車普及率に差異があることが分かる。  では単身世帯を性別に検討する。単身男性世帯では55.6%、単身女性世帯では41.1%と大きな差があることが分かる。必要度合いや初期購入費用、運用コストの負担を考慮すれば、単身世帯が二人以上世帯に比べて普及率が低いのは当然の結果ではある。  続いて世帯主の年齢階層別のデータを検討する。図1を参考にすると男性と女性で保有率に大きな差がある。とりわけ、29歳以下の単身世帯ではその差が顕著に現れている。このデータに関して補足しておくと、一時的なものではなく毎年このような傾向が出ている。さらには、2005年から2008年の期間で保有率が大きく減少した。このことから若者の自動車を保有率は景気に非常に左右されやすい可能性がある。 Ⅰ-ⅴ 世帯年収別普及率  図2のように世帯年収別で見ても単身世帯は二人以上世帯に比べて普及率が低い。また、300万円未満であれば、単身世帯と二人以上世帯で大きな差が生じていることに注目したい。年齢階層別のデータを見検討したさいに29歳以下の単身世帯は総じて普及率が低い状態にあり、女性普及率が極端に低い状態であった。これは一般的にワーキングプアと呼ばれる層が女性に多いことが起因していると考えられる。 Ⅰ-Ⅵ 都市部と地方での普及率に関して  図3中項目にある「別掲大都市」とは県庁所在地以外の大規模な都市を意味する。具体的には「札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、東京23区、横浜市、川崎市、相模原市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市」。  この図3のデータから一般的に乗用車が敬遠され、若年層は乗用車に乗らないという一般論に対して反論することができる。地方では乗用車が生活必需品の場所も多い。また人口5万人以上の市に限ると、上記にリストアップした「別掲大都市」の低さが目に留まり、とりわけ「単身世帯」が低い。 無論これは「大都市圏ほど公共交通網が整備されている」「乗用車を必要としない距離内に多種多様な施設がある」などの理由により、乗用車を保有する必然性が低くなるのが原因である。そして、それと同時にそのような大都市圏では、自動車を保有する初期費用負担に加え、ランニングコストが相当以上の負担となり保有を敬遠する一要因となっている可能性がある。 Ⅱ若者の車離れの時代背景 Ⅱ-ⅰ日本社会の二つターニングポイント  日本社会のターニングポイントは一般的に1991 年 のバブル経済崩壊と考えられている。これを境に新卒者の就職環境が一気に悪化して就職氷河期が到来した。この煽りをモロに食らったのが団塊ジュニア世代(一 般的に1 9 7 1 〜1 9 7 4 年生まれを指す)だった。  しかし、私がこのターニングポイントはもう一つ存在している。それが1997 ~1998 年である。一般的にあまり知られていないが、日本人の平均給与は1997 年の467 万円をピークに2010 年は412 万円。1997 年を100とすれば2010年は88.2 まで減少している。  この1997 年という年は4月に消費税が3%から5%にアップしたため、駆け込み需要とその反動で景気が荒れた1年だった。さらには11月に拓銀 や山一証券の経営破綻が起きた年でもある。それまで日本経済を下支えしてきた「護送船団方式」が瓦解し、グローバル経済の荒波に呑まれ始めた歴史的転換点でもあったということを付記しておきたい。    さて、性別・年代別に給与変化を見ると、とりわけ若い男性が過酷な状況にあるかが分かる。1997 年 を100としたときの2010年の給与水準は、男性4 5〜4 9 歳が9 1 . 1 、5 0 〜5 4 歳が8 8 . 1 であるのに対して、男性3 0 〜3 4 歳では8 4 . 1 と減少幅が際立って大きい。ちなみに、女性30〜3 4 歳は9 7 . 6で、この間はほとんど減少していない。 こうして考えると、1997年以降の日本経済不振のしわ寄せを給与面で一手に引き受けたのが3 0〜3 4 歳男性であり、これが若者の車離れという事象で表出したのではないだろうか。 Ⅱ-ⅱ ライフスタイルの変化  レジャー白書による時系列で測定している90種類からなる平均参加率の推移を検討すると、10代、20代とも余暇活動への参加率は低下傾向にある。若い世代のアウトドアレジャー離れが統計として現れている。とりわけ、1997年以降はスポーツ、観光・行楽などのアウトドアレジャーへの参加が低下傾向にある。レジャー白書測定のアウトドアレジャーで1997年から2006年で低下したのは全38種中男性10代29種、男性20代27種、女性10代25種、女性20代27種だった。一方で、パソコンを使ったゲーム、通信などへの参加率は上昇傾向にある。アウトドアレジャーへの参加の低下は、車の使用機会の減少につながっており、若者が日常生活以外で自動車に接触している回数が減少していることも自動車離れの要因となっているかもしれない。 Ⅱ-ⅲ 自動車保有の目的変化と自己実現  自動車時代の魅力が低下している。かつては車を保有していることはある種のステータスであったが、現在の20代の車に関する意識調査によると車は移動手段であると回答した割合が80%を超えている。これに対して、車は自分らしさを表現するものと回答した割合は17%に過ぎない。 さらには、ソニー損保が2013年に実施した調査によると、「自動車メーカーにはもっと若者向けの自動車を作ってほしい、と考えているか」を聞いたところ、約5割の人が同意を示していた。また、はじめての自動車選びのポイントでは、価格、デザイン、燃費という順に票を集めた。若者の懐事情が厳しいなかで、少しでも初期費用を抑えて、ランニングコストも抑制したいという思いが反映されている。しかしながら、デザインが2位にランクインしていることから、若者にとって自動車の保有は自己実現あるいは自己表現に適さないものという認識であることが分かる。このことから若者にとっては、自動車はたんなる移動手段でしかないのだ。たんなる移動手段であれば、保有することに大きな意味を見出すことは出来ないだろう。それゆえに社会的な若者の苦境も相まって若者の車離れが現象として表出している。

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日本の教育と社会

日本の教育はこれからの日本並びに世界の動きに柔軟に適応し、生きていくことができる人格や考え方、スキルを身に付けるために心技体の面に分けて、行われているわけであるが、果たして日本の教育は本当にこれからの社会に適応することができる人間を育てることができているのであろうか。 まず、戒律、つまりルールを守るという心であるが、ここについてはかなり厳しく教育がなされているといえるであろう。どんな社会になろうともルールというものは存在するわけで、ルールを守った上で自分自身のカラーを出していくのが大切である。 その他にもICT教育、数学での資料を用いた統計の教育の重視、留学プログラムを頻繁に行ったりと今の社会に対応はしている気はするが、この変動の激しい社会では、10年後本当に必要なのかは分からない。 次に効率という側面に着目したい、もし仮に、社会でビジネスをしていくと考えた場合に効率よく仕事をすることは非常に大切なスキルであるし、効率をよくすることは生産性の向上につながる。これこそ子供の頃から育てていかなければならないマインドであると思うのであるのだが、この部分は非常に未発達であると感じる。 なぜならば、まだ日本の教育には一般的にいう体育会系のノリというか、見えない集団の圧力というものが存在する。これは効率的に物事をこなそうとした時にかなり、足枷となる。端的に言うと、「時間をかける」ことこそが評価されるということだ。苦脳している姿こそ評価される風潮が抜けない。部活動の片づけにしても、効率よくbetterを目指して練習するよりも、とにかくこだわって時間をかけて、練習を早めに終わってでも塵一つ残さないbestな状態こそが大切であるとされる。子どもの頃から時間を省けるものは省くという考え方は望ましくないと皆さんも思われるだろう、だからこそ、効率という面はなかなか子供達には定着しないのだと感じる。 そんな子供達が、知識だけを身に付けて社会に出る。生産性が最初から高いわけがない。アルバイトや、会社での失敗を通して学ぶ。しかし日本の社会は失敗を許さない風潮に変わってきている。様々な場面でもクレームを見ればうなずけるであろう。子供達に残された道は失敗をせずに、効率を高めていくことだ。それは指示待ち人間も増える。クリエイティブなことにチャレンジしようなんて思わないだろう。視野が狭いし、拡げるチャンスもないのだから。 日本の古き良き「おもてなし」というマインド。それと真逆とも言える効率というマインドその両立を教育にも持ち込んでいくことがこれからの教育では大切になってくるであろう。

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ハグリッド先生との出会い

新卒で教員として採用されて1年と半年が経とうとしている。 この投稿では少しビジネスとはかけ離れた話をしてみたい。 私は教員の中ではなかなかイレギュラーな存在である。 私のような人間が教員として採用されて良かったのかと考えることがあるくらいだ。 教員とは労働時間があることはあるが、朝早くから夜遅くまで、昼休憩も休憩もないし、土日は部活動に駆り出され、得意でないスポーツを教えることもある。その割には残業代など給料のほんの数%の調整費で一定。土日の部活動は時給にすると500円くらいで一日やっても半日と同じ支給額だ。 そんな職業であることは分かっていたし、ストレスも一般的な民間のストレスとはまた別種のものがあることも分かっていた。 ではなぜそれが分かっていながらこの職業を選んだのかというと、 小学生からの夢であったし、自己の成長につながると考えたからであった。 そんななめた考えを叩きのめしてくれたのは職員室で誰からも煙たがれている先生であった。ハリーポッターのハグリッドに似ているのでハグリッド先生とここでは呼ぶこととする。 彼は大学卒業後2年間民間企業に就職してから教員になった。 なので民間のことも教員のことも知っている人である。 その人がよく言っていた言葉は「お前には心がない」ということである。 「お前が心がなくて損得で物事を捉えるのは別に大人だしどうでもいいんだけど、その考えは担任している子供に移る」と言われた。 何をこの人は言っているのだと感じた。 仕事なんて損得だろう。効率よく仕事していくことが大切で、子供達も社会に出るんだからそのことを指導した方がいいだろうがと素直に受け入れられないし、理解できない所もたくさんあった。 その後も1年間ずっと言われ続けた。 では具体的に私のどこが心がないかと言う話をしようと思う。 1.自分の仕事を素早く終わらせるために、世間話をあまりしない。 2.駐車場でそれぞれの場所が決まってないからといって、自由に空いた場所に車を留める。 3.「ありがとうございます」という言葉ではなく「すみません」という言葉を使う。 まず1番これは世間話をすること=時間の無駄=損というふうに考えていたからである。心があるならばどんな世間話でも付き合うのが大切で、損得を抜きに良好な人間関係を築くことが職場には必要であるということなのだと思う。 私が~だと思うという表現を使うのは結局答えを教えてもらってないのだ。ほとんど「~するのは心がないの~」という言い方をされていて、自分で考えなければならなかった。 2番は答えを教えてくれたもので、「人間は習慣に沿う生き物だから駐車場の場所が決まってないから自由に留められると別に怒らないけど、もしお前が困っている時や落ち込んでいる時に慰めてやろうって気持ちは芽生えなくなるぞ」と言われた。 3番は忙しいのにごめんなさいという「すみません」という言葉より、忙しいのに気を遣ってくれてありがとうございますという感謝の気持ちが優先する方が気持ちがいいよねということだろうと思う。 これらはほんの一部で他にもたくさん言われたのだが、2年目に入ってから一度も「お前は心がない」と言われることはなくなった。それよりは「お前でも気が遣えるようになったんだな」と言われるようになった。 それで最近、岡潔という数学者の本を読んでいるのだが、この人も著書の中で心について触れている。 人間には動物性(本能)と人間性(理性)の部分があり、本能には欲求などがある。 私が教員1年目にしていた心ない行動というのは本能で、一時でも早く自分の仕事を終わらせて早く帰りたい、自分の成長のために教員という職業を利用してやろうという自己の欲求なのだろう。 しかし人間が人間たるゆえんである心のある行動とは、自分の仕事先に終わったから他の人の仕事も少しやったげて皆早く帰れるといいな、疲れてそうだから世間話でもして愚痴聞いてあげよう、皆頑張っているから差し入れをしてあげようとか自己の欲求を置いておいて分け与えたり助け合ったりすることをさすのだろう。 この人間性をおいて科学が発展した結果が、原子爆弾などの悲劇なのだと岡潔は語っている。 私は危うく心のない子供達を作るところであった。 そして教員はこのハグリッド先生が煙たがられるように、莫大すぎる仕事量の前に心の余裕なんてものも無くなってきている。そしてそういった教員の考えは子供達に伝染し、その子供達が未来の日本を担い、その子供達の考えが次の世代に伝染しとだんだん失われていっている。 もちろん効率も必要だし、早く仕事できることは正義だと思う。けれども私を代表にしていわゆる「ゆとり世代」の人達は困らないように生きるために損得を叩きこまれている。 正直、自分でも心ある行動をしないと気持ち悪いなとか心ある行動の意味が分かってきたという実感はある。1年目から細かくて一般的に言うと厄介と言われるであろう上司だが、仕事をする上でかけがえのないことを教えてくれたのでとても感謝している。 私も24歳になって始めてこのことに気づかされたわけだが、もし私がビジネスの世界に入っても心だけは持って仕事をしたいと思う。効率もそうだが、人との関わり合いの中で心を持って接し、それは相手に伝わり必ず心ある行動として返ってくるはずだ。 ハグリッド先生には「ありがとうございます」という感謝の言葉が似合う。

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「日本酒マラソン」ANA CREATIVE AWARDファイナリスト

ANAが主催するCREATIVE AWARDで「日本酒マラソン」の企画がファイナリストとして残っています!皆様の投票&シェアを宜しくお願いします!! https://wonderfly.jp/prize/ideas/637# 2008年に実施された洞爺湖サミット公式食事会の乾杯酒として採用された静岡の名酒「磯自慢」その酒蔵は静岡県焼津市にあります。焼津港はマグロ・カツオが、隣にある小川港は、サバ・アジが水揚げされている全国屈指の漁港を抱える地域です。 世界に誇るべき日本酒と海の幸を特産物に持つ焼津市ですが、その知名度はまだ世界的に見て有名とは言えません。世界中から参加者が集い、日本の食を堪能できるマラソンを開催します。 「ワインマラソン」は数あれど「日本酒マラソン」は世界初の試みです。 是非とも焼津市の町おこしと合わせて、世界に誇れる大会を育て上げてみませんか。 今回提案する「日本酒マラソン」では給水所(酒蔵)で水の代わりに日本酒が振舞われ、駿河湾の海岸線を走りながら桜えび・しらす等の特産品をはじめとする海産物を味わうことができます。給水所には和らぎ水も設置します。 和らぎ水には「駿河湾深層水」を使用します。焼津市の焼津新港内に静岡県の取水施設があり、水深397mから深層水を取水しています。水深397mの深さでは太陽の光が届かないため、光合成がほとんど行われていません。気候変動や人の活動の影響も受けないことから、一定の水質を保っています。駿河湾深層水の主な特徴は、高栄養性、清浄性、低温安定性の3つです。 ・高栄養性 硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩などの栄養を光合成に使う植物プランクトンがいないため、人間の体にも有益な栄養がたくさん含まれている。 ・清浄性 深海では生物そのものが少ないことから、病気のもととなる細菌が少ない。 河川や陸から流れてくる有害物質の影響もほとんどない。 ・低温安定性 表層の水とまじりあわないため、1年を通じて10℃以下を保っている。 活用イメージ ・世界屈指の「日本酒」と「海の幸」が楽しめる大会として世界にPRする。 ・2020年東京オリンピックに向けて、スポーツの価値を高めて行く。 ・マラソン後に温泉に入り、旅館に泊まる日本の「おもてなし」をパッケージ化する。 「ワインマラソン」は数あれど「日本酒マラソン」は世界初の試みです。 是非とも焼津市の町おこしと合わせて、世界に誇れる大会を育て上げてみませんか。 提案内容 先例としてはフランスで開催されている「メドックマラソン」があります。赤ワインで有名なボルドー・メドック地方。毎年ぶどうの収穫直前の9月にフルマラソンが開催され、既に30年以上の歴史があります。 https://wonderfly.jp/prize/ideas/637#

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成長を意識して

ビジネスパーソンとして成長するためにしていること・心がけていること まず、成長のためには以下の3要素が重要だと考えている。 ①目的意識の強さ×②方法論の正しさ×③投入時間 ①そもそも、どうなりたくて何を習得するかなど。目標設定・マインドセット ②①を実現するためのHow。やらないことを決めてしまうのが重要 ③記憶力等にもよるが、いかに時間を確保するか、バッファー時間も取っておくこと そして、業務・遊びなどと両立するために、いかに習慣化するかというのも大きなテーマ。 個人的には出社前に45分カフェで勉強するようにしており、なかなか気に入っている。 コーヒーを飲みながら勉強、その後に今日の業務における段取りなどもさらっと確認。 業務の効率化にもつながっていると感じる。 ①についてだが、ビジネスパーソンとして磨きたい分野はいくらでもあるが、 自分のステージ・進みたい方向にとってもまったく変わっている。 個人的にが大変ありがたいことに、 ・業務分野が比較的学問的にも確立しており体系的に知識を習得しやすい ・社外でも使える汎用的なビジネススキルが求められる ということがあり、社外を意識した自身のスキルアップが職場でも活用できる環境にある。 もちろん、個人として磨きたいスキルと会社で必要とされるスキルの重なり具合は 非常に重要だと思う。 明確なスキルアップ以外でもインプットは重要だと思っている。 インプット手段としては、 ・日経新聞、News Picks、Twitter、書物 を主にしている。 最近読んで学びが大きかった本。 ・イシューからはじめよ:4回目、やはり学びが大きい。 ・KPI 必ず成果を出す目標達成の技術 ・Grit やり抜く力 ・Life Shift ・原因と結果の経済学 ・10%起業 ・反脆弱性 ただ、個人だけでのインプットよりも勉強会などでアウトプットしながら切磋琢磨していく環境にも憧れている。

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5商社の比較メモ

簡単に5商社の比較と市場の目線をメモ。 1. 定量面 16年度末での各社のROEは下記の通り。 三菱(9.3%)、伊藤忠(15.3%)、三井物産(8.6%)、住友商事(7.4%)、丸紅(11.1%) 大手5社の16年度純利益は1兆4,249億円となり11年度(1兆5,928億円)以来の高い水準。 2.定性面 三菱商事:2017年度になり、「事業経営」を掲げ「事業投資」からの脱却を謳う。最近ではローソンの完全子会社化なども目立つ。 伊藤忠商事:他社に先駆けた「非資源分野」戦略が功を奏し、絶好調。国内事業会社での収益も目立つ。 三井物産:特に資源分野へのエクスポージャーが高く、危機意識も強い様子。具体的なメッセージ・方向性が見えてくるのはもう少し時間がかかる模様。 住友商事:非資源分野は堅調、社員にも優しい会社。ブームにのったシェールガス事業での減損案件もあり、再び非資源分野への注力が見られるだろう。 丸紅:丸紅電力とも呼ばれるほど、電力・IPP分野での存在感は圧倒的。 市場からの目線としては、どの商社も非資源分野の収益基盤強化が求められている。加えて、キャッシュフローにも改善要望。 伊藤忠を除き、4社はPBRが1.0を下回る厳しい状況。市場からの信任を得るためには、 ・ROE、株主配当性向 ・キャッシュフロー ・社外取締役比率等のコーポレート・ガバナンス強化 などについて、具体的な数値コミットメントを行い、経営改革を推し進めていく必要がある。

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ITのお仕事を分類してみる

プロダクトを作って運用するためには、様々なお仕事が存在する。自身の経験から、その様々なお仕事をまとめてみることにする。 ・プロダクトマネジャー プロダクトの責任者。プロダクトに関わる全てのお仕事を理解している必要があり、決裁が必要な場合もあるので、執行役員や事業部長が担当することも多い。 ・アナリスト あらゆるデータを分析して、プロダクトをどんどん磨いていくことを担う。データを整備する、分析する、アウトプットするスキルが必要となり、ディレクター、マーケター、セールス、サポートにアウトプットを提供することで、各人が担う目標(KPI)を効率的に爆増させる。 ・ディレクター プロダクトを作る/運用するのに必要な、ビジネス検討や要件定義などを担う。マーケットの課題や顧客の課題を把握し、プロダクトに反映していく。開発チームとタッグを組み、スピード感もって高品質な改修を実施していく。 ・開発リーダー/開発チーム 実際にコーディングして、プロダクトを作る/運用することを担う。最近は、ディレクター(プロダクトオーナー)とともに、7-8名のスモールチームを作り、短い期間でのPDCAをスピード感もって進められるスクラム体制が取り入れられることもある。 ・マーケター 顧客数、MAU、DAUを最大化するために、様々な施策を検討・実施することを担う。マーケティングといっても、ブランドマネジメント、Webマーケティング(SEO,SEM,Socialなど)、キャンペーン企画、CRM企画、コンテンツ制作/運用など、専門性の高いスキルが必要となる。 ・サポート 顧客の意見/要望を吸い上げ、ディレクター/開発チームに提案することで、プロダクトを磨いていくことを担う。サポートというと電話を想像するが、現在はメールやチャットなどの運用はもちろん、実際に顧客にお会いしたりして、顧客の声を吸い上げ、関係各所に展開し、よりよいプロダクトに仕立てていく。 ・セールス 商品を拡販し、売上を最大化することを担う。プロダクトの特徴や改修ポイントなどを顧客に伝えるため、プロダクトの特徴を理解しなければならない。また、コミュニケーション力を駆使することが必要となる。

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商社パーソン(マン)のプライベート

今回はやわらかい話題として、派手なイメージを持たれる商社マンの実態について書いてみたい。 (男性総合職に限って述べます、要望あれば女性総合職・一般職についても別の機会に。) ・結婚のタイミング・お相手 男性についてであるが、タイミングは他業界に比べやはり早いように思う。要因としては、 ①海外転勤を見越して時間軸自体が早くならざるを得ない。半数以上は30歳前に結婚しているイメージ。  (海外転勤後に結婚することを決意し、遊びに邁進する一部も) ②色々な遊びを味わってしまい早めに一周し、遊び疲れから結婚に踏み切る  (その後、やっぱり遊び足りていなかっと後悔する層も一定数) の2つが大きい。 お相手としては、やはり合コンで出会った相手が太宗を占める。金融一般職・CAが多い。 若手では社内結婚はごく少数の様子。 最近は、総合職との結婚も見受けられるが、やはり海外転勤がある以上、キャリア重視との 女性との結婚は多くはない。 ・飲み会・付き合い とにかく多い。「合コンには仕事の全てが詰まっている」との念仏を唱えながら先輩のアレンジ指令を 受け、知り合いの女性に片っ端から連絡を取りアポを入れていくのが若手の行動パターン。 CA・アパレルとのアレンジができると周りの受けがいい。強者になるとモデル・宝塚などを連れてくる。 銀座・恵比寿・六本木等の個室を抑え、2次会候補も頭に入れておく。 その後、合コンは同期といくのが気楽で楽しい→後輩にアレンジさせる側の先輩 と進化していく。もちろん、不毛なお食事会から足を洗う人もちらほら。 また、やたらと社内飲みが多い。歓送迎会はともかく出身地・応援野球チーム・使用沿線などなどで とにかくグルーピングして、飲み会が企画されている。 ゴルフに発展するケースも多く、これらも業務時間と捉えれば実質の時給はかなり低くなるイメージ。 ウェットな文化は根強く合う・合わないが出るように思う。 ・懐事情 一般の事業会社と比べれば恐らく恵まれた給与体系だが、上述のように 付き合いでの支払いが多く、手元にはほとんど残らないという社員も多い。若手ではリボ払いのユーザーも見受けられる。 若手で言えば、1年目650万円,5年目1,000万円というのが5大商社の水準感のよう(ボーナス込み) だが、マクロベットしているのが商社の特徴なので市況・景気が悪くなれば当然にここより低くなる。

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商社でグローバル人材になれるのか?

「グローバル人材」の必要性が叫ばれて久しい。 国内市場が縮小に向かいアジア市場を中心とした成長を取り込む必要性が明確な中、当然の論調。 グローバルに仕事を行っているとされる商社で働くことは、グローバル人材を目指すための有効な選択肢となりうるものか考えてみたい。 (配属分野等における個別論はあるが、主だった事業分野での勤務者を前提としたい) ・結論として世に一般に言われている型通りの「グローバル人材」を目指すのならば最適ではないと考える。 まず、「グローバル人材」の定義とし一般な要件は次の3つが主なもの ①語学能力に長けている(英語を中心としたメジャー外国語を有し、 ②異なる環境においても業務遂行能力を発揮し、 ③異文化理解能力を持つ。 これら3つを有していることで、国を問わず働くことができると言われている。 (話はそれるが、個人的にはこの論調には非常に疑問を感じる。 どこでも働くことができるということは、替えが利くコモディティであることの裏返しに他ならない。 グローバル企業が各国でビジネスを行う上で、使いやすい人間の要件だと感じている。 実際には外資系企業の従業員でも日本におけるローカルスタッフとしての実態が強い場合も多いであろう。 ソフトスキル面でさらに秀でたものがなければ、必要とされ続けることはできない) ・では、商社に目を向けてみれば、上述の①、③を磨くことは一定範囲において可能だと思う。 しかし、②に関して言えば、専門性を磨くことは難しく、社内組織も分断化されている都合上、 得られる知識は限定的になりがちである。また、配属分野でのニッチな知識の深堀りが 求められ、エビ一筋10年造詣が深いといった形になりがちで汎用性の高い知識・スキルは磨きにくい。 従いハードスキル面では、「グローバある人材」を目指すには適していないとの立場である。 商社の役割は日本というマザーマケットを徹底的に理解した上で、 ー国内企業の海外進出 ー海外からの国内企業への希少材の持ち込み における問題解決を手助けしていくことに他ならない。 その際、商社が活かすリソースは ー海外各地に張っている人員・キーパーソンとのコネクション ー長年のビジネス経験の蓄積による現地の商慣習・リスクへの深い理解 ー高い資金調達力・銀行との特殊な関係を裏付けとした、ファイナンシング・サービス など。日本文化や業界知識などを踏まえた上で、利害調整をしていくソフトスキルこそが求められる。 その結果、業界では名の知れた存在になっていくケースもある。 その意味でコモディティとしての「グルーバル人材」にはなりがたいものの、ニッチ分野における 日本と海外をつなぐ名黒子にはなりうる。全く別のキャリア戦略にならざるを得ない。

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商社で働いてみて

総合商社のコーポレート部門で働き始めて丸4年が経過した。 この間に感じてきたこと見えてきたこと等を書いてみようと思う。なお、私が働いている 1社において見てきたことが主であり、他社にはあてはまらない点も多いであろう旨ご留意いただきたい。 1. 文化面 入社前に想定していた以上にドメスティックな文化が支配的だと感じる。給与・昇進・人間関係などあらゆる場面で入社年次が関わってくる。社員の太宗も日本人が占めており、グローバル市場にふんどしを履いたまま乗り込んでいくという印象。 一方で、ビジネスモデルが変化するのに伴い、(*別の機会に詳述予定)求められるスキルも多様化・高度化しており、中途採用についてはどこの商社も積極的に行っている模様。また、海外転勤が前提になっている中でいかに女性が活躍していける場にしていくかというのは大きな課題であり徐々に変わりつつある面もある。 2. 組織面 事業分野毎の縦割りが強い。人事権も各部門に寄っており、人事部自体は人事権をあまり持たない。営業部門とコーポレート部門のパワーバランスは商社業界でもそれぞれ異なるようである。 3. 待遇面 国内にいる場合、国外にいる場合で手当て等は大きく変わるが日本の大企業の中ではかなり恵まれている印象。ただし、付き合いでの飲み会なども多く、その分の手当てとして事前に供与されているだけではないかとの説もある。実際に飲み代を立て替え翌月のカード代支払いまで、そのキャッシュでつなぐ自転車操業を続けているたくましい若手社員も多く見受けられる。 海外駐在の際の手当てについては、当該国での生活水準によりいわゆるハードシップが設定されている。途上国などでは、言われていた「駐在すれば家が建つ」ほどではないようである。一方、現地での住居などはあてがわれ不便はないように設計されていることが多い。 アジアの一部の国などでは単身で10部屋程度がついた豪邸に住んでいるというような話も聞くことがある。 4.キャリア面 よく言われるように「配属リスク」が大きい、かつ多くの場合にはその部門で育て上げるケースが多く、該当分野についてはトップレベルの客先との折衝が求められる。他の業界と比べると若いうちから大きな額をある程度裁量を持って動かせるというのは事実のように思われる。業界で顔が聞くようになってから、他社から引き合いがあることもあると聞く。 ここ10年ほどで事業会社で収益を稼ぐ経営スタイルに変わってきており、出向先でマネジメント経験を積ませることも増えてきている。片道切符ではなく、事業会社で結果を出した後に、本社に幹部として戻ってくる事例も多い。 一方で、本社での管理職(課長など)になるには入社20年近く経ってからの場合が多く、場合によってはそれまでマネジメント経験が積めない可能性もある。最近の若手の流出の一因になっているようである。人事制度の硬直性はどの会社でも問題となっている模様。

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非連続の成長

今まで携わったプロダクトで、何度か 「非連続の成長」を味わったことがある。 振り返ってみると、それは 『ドライバを1つ、変えただけ』 で起きるものだ。 あるプロジェクトを行なっていた時のこと。 リリースまで確か8ヶ月くらい 開発費用も数億円かけていた それなりに大規模なプロジェクトだった。 ついにリリースを行い、KPIであった 利用数をモニタリングしたところ リリース当日には目標を大きく達成して 順調なスタートを切った。 しかしながら、その後。。。 利用数が全く伸びなくなった。 むしろ漸減していった。。。 数億円もかけて開発したこともあり 胃の痛い日々が、3ヶ月くらい続いた。。 どうにかこの状況を打開できないか ということで、ある施策を行なったところ 半年後には、利用数が4倍になり 開発費用をあっという間に回収していた。 本当に驚いた経験だった。 その、ある施策とは。。。 『営業マンの行動指標に「利用数」を追加した』 それだけであった。 それだけで半年で世界が変わった。 このプロダクトは、間接的に売上を上げる 商品であったため、直接的な売上に対して 悪影響が出ないように、営業マンの目標には いれずに運営していた。 これに対して、経営陣と毎日議論を重ね 最終的に、目標に入れ込むという 大きな決断をして頂いた。 この決断によって、このプロダクトの 目標を大きく達成させることになった だけでなく、本丸の売上を大きく伸ばす事に 繋がり、中長期的には事業全体の売上に 大きく貢献するプロジェクトとなった。 経営陣の大きな決断で 1つのドライバをいじっただけで 世界が変わる。 そんな経験だった。

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2017年4月

GWに入ったが、特になることなく暇だし 4月のタスクを振り返ってみようと思う。 メインタスクは、営業をされていた方が 退職となるので、担当企業様の引き継ぎに 多くの時間を割いた。 元々、企業様の課題解決を行うプロダクトを 長年担当していたのもあり 頻繁に企業訪問に行っていたので 引き継ぎは慣れたものではあったが 今回のプロダクトは初めての領域だったので 新鮮な話がたくさんあり、勉強になった。 「答えは現場にある」 事業責任者を拝命させて間もないが 現場の課題にどれだけ向き合えるかは 本当に重要だと思う。 プロダクトは1つではあるが 各企業様の課題は様々である。 そして、その全てに向き合わなければならない。 営業マンの視点では 「自分の企業様の課題を ダイレクトに解決する機能を欲する」が プロダクト開発、商品企画の視点では 「数多ある課題の中で 優先順位をつけて開発を 実施しなければならない。」 そして、事業責任者は、経営との会話の中で 「売上、利益を作らなければならない」と 各メンバーの視点で 課題へ取り組む視点が、少しずつではあるが ずれる。 でも、立ち返るべきは、現場だと思っていて それらを解決しながら いかに最短距離でグロースさせていくか というのが、事業責任者の醍醐味であろうと 久々の企業訪問をしながら感じた次第である。 現場力の教科書 https://www.amazon.co.jp/dp/B00BWI0U0E/ 現場力というコトバを忘れかけた時に開く本 このGWに開いてみることにしよう。

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フィンテックについて思うことを1つだけ

最近フィンテックという言葉がよく宣伝に使われているのと、この記事が流れてきて自分でも少し考えてみました。 http://hajipion.com/2153.html 色々と思う所はありますが、折角なので最近よく見る「金融機関のAPI公開」に関して、ここに1つだけ書き溜めておきます。 なお、私の主張としては前述の記事と変わらないので、ちょっとした補足程度の内容です。 - 金融機関のAPI公開について 複数の金融機関から資金の状況を総合したり、自動で決済を行ったりと、便利なサービスが出てきています。 私もマネーフォワード(MF)の有料会員です。 これらサービスの影響があってか無くてかは分からないですが、FinTechの見出しで金融機関のAPI公開がよくニュースに上がってきています。 ですがそもそもMFが無理やり(APIを使わず)データを取得していた状況が問題視されるべきで、そこにFinTechというキレイな言葉を付けるべきではないと思います。 MFなどのサービスが最近まで無かったのは、金融機関や国内の証券会社がIT的に遅れているためであって、本来「できて当然」のサービスだと言えます。 理想的な姿は各社がAPIを提供し、共通規格ができている状態ですが、それとはあまりに掛け離れているのが現状です。 FinTechブームからしばらくたった現在でも、ほぼ全ての金融機関、特に需要の大きいはずの証券会社は国内では絶望的で、APIが提供されている所は極僅かです。 岡三証券・楽天証券・マネックス証券はその中では進んでいますが、提供されているのが不思議なExcelでRESTも無し。 FX業者は新しいためか比較的進んでいますが、APIが提供されている所はまだまだ少ないです。 > 主題とは逸れますが、海外に目を向けると、米国のInteractive Brokers(お気に入りです)ではReadonlyのアカウント発行は勿論のこと、APIに各種言語のライブラリ(Java/C#/Pythonなど)が提供されており、次元が違います(ちなみに、ライブラリはgithubで管理されています)。 > また、E*tradeも同様にAPIが提供されています。 > これは米国が進んでいるという話ではなく、このようにIT的に次元が違う証券会社もあるということです。 > この領域で米国が進んでいたという例では、Yodleeが挙げられるかと思います。 > https://en.wikipedia.org/wiki/Yodlee 結局、APIの提供は「悪かった環境が普通になった」程度の話であり、革新的な技術として語られるべきでは無いと思います。 ただの負債の解消で、むしろやっていなかったことを問題として取り上げるべきでしょう。 (特に参照系の)APIを公開していないために、MFのような便利なサービスを作る土壌が無かったのは問題視されるべきだと言えます。 金融機関の利用者はITに強くない人が多いでしょうし、法律の規制などの問題が多い箇所のため開発が進んでいなかったのでしょうが、「作ったよ!凄いでしょ!」というのは「10年早ければ凄かったかもねー」という感想しか浮かびません。 テクノロジーで新しいことが出来るようになったというより、ただ改修されただけです。 結論として、「API公開は騒ぐことじゃないし、ましてや新しい流れでもない」というのが私の思うことです。 ……と、色々不満を述べたものの、エンジニアとしてこのFinTechブームは望ましい状況です。 これにより様々な金融機関のAPI公開が進み、「普通に」便利なサービスが作れるようになることを願ってやみません。

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