ジョイントベンチャー設立や、経営参画も。コンサルティングの「最後までやり切れない」ジレンマを解消できる場が、ここにある
2021/11/25

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コンサルや投資銀行、FASといったアドバイザリー業務に携わる人が「最後までやり切れない」ジレンマを抱えることは、少なくないのではないか。イグニション・ポイントの松本武士氏もそういったもどかしさを感じていた一人だ。そんな松本氏が現在、事業責任者を務めるイグニション・ポイントのバリューインキュベーションチームは新規事業の創出に強みを持ち、戦略立案から事業の立ち上げ、実行支援までサポートしている。時にはクライアント企業やジョイントベンチャーの経営・事業推進メンバーとして参画することもあるという。そういった業務に携わる醍醐味(だいごみ)について聞いた。

〈Profile〉
松本武士(まつもと・たけし)
バリューインキュベーションチーム 事業責任者
経営学修士(MBA)。アクセンチュア、PwCアドバイザリーを経て現職。戦略・経営計画の策定および実行、経営管理の仕組みの高度化、業務プロセス改善、新規事業の構想策定・立ち上げ、ITシステム導入(PMO)など、幅広い経営課題に対するコンサルティング経験を持つ。



「自分が事業の主体者だとしたら、このプランは本当に実現できるのか」

――松本さんのこれまでのキャリアを教えてください。

松本:新卒でアクセンチュアに入社して、その後PwCアドバイザリーに転職しているので、イグニション・ポイントが3社目になります。アクセンチュアではテクノロジーを使った企業変革や業務改革を多く手掛けていました。PwCアドバイザリーに移ったのは、産業再生に携わりたかったことが理由です。実際に大企業の再生や、時代の流れに合わせた成長戦略を描くところを支援していました。

18年ほどコンサルティングの仕事に携わっている中で、ずっと「自分で最後までやり切ることができない」もどかしさを感じていました。もちろん未来に向けた戦略を練り上げる仕事にはやりがいもありましたが、「このプランは本当に実現できるのか」「実行の主体として最後までやり抜きたい」という思いを払拭することができなかったんです。

転職活動ではいくつか純粋な事業会社も検討したのですが、イグニション・ポイントに出合えたことは幸運でした。自社事業の運営もコンサルティングも、ハイブリッドにやっている。しかも、当社のコンサルティングは提案だけでは終わりません。

特に現在私がリードしているバリューインキュベーションチームは、対象企業に投資した上でCxOとして新規事業推進を担うこともありますし、ジョイントベンチャーを設立して経営陣・経営企画メンバーとして参画することもあります。前職でも各プロジェクトにコミットしていなかったわけではありませんが、実行も含めて長く新規事業を支援できるところがこの仕事の大きな醍醐味です。

――以前在籍していたファームとイグニション・ポイントの違いはどんなところでしょうか。

松本:これまでも数値的な目標を含めた事業計画を立案する経験は積み重ねていたので、そうした知見は今の仕事にも生かされています。ただ、イグニション・ポイントは新規事業の立ち上げを任されることがほとんどなので、再生型の案件とは数値目標の組み立て方がやや変わってくる。再生案件は過去の実績やデータもありますから、それをベースにしっかりと論理立てて堅い数字を組み上げることが求められます。一方で新規事業は基になるバックデータがないケースも多く、仮説検証型のアプローチになるわけです。この点は私にとってチャレンジングでした。

実行フェーズにおいては、前職でも新規事業の立ち上げ初期まで並走することはあったものの、その後息長くお手伝いするところまでは踏み込んでいなかった。やはり仮説検証の中でズレが見えてくることもありますし、現代はビジネス環境も急速に変わり続けています。以前のクライアントからは、うまくいっていない部分の戦略見直しに苦労していると聞くこともあったので、そこまで含めて支援できる今の環境はまさに望んでいた通りです。 description

業種業界の枠を超え、複数社合同で新規事業を生み出していく

――バリューインキュベーションチームのサービス内容について教えてください。

松本:事業構想・戦略策定関連からハンズオン実行、実現支援まで、両フェーズの実績・経験を基にしたサービスを提供しています。クライアント企業が新たな価値を生み出すためのサービスメニューを幅広く取りそろえています。

――具体的なプロジェクト事例を可能な範囲で教えてもらえますか。

松本:個社名を明かすことはできないのですが、大きく分けると2種類のプロジェクトがあります。新たな市場に参入する際、1社単独で事業を立ち上げるケースと、業種業界を超えて複数社で協業しながら事業構想を練り上げるケースです。

前者の例としては、大手小売業のクライアントで新規事業プロジェクトを推進しています。インターネットで取引されている商材を新たに取り扱い、リアル店舗で販売しようというチャレンジです。既存のマーケットをリサーチした結果、ネットだけでは取り切れていない層が存在することが分かってきました。クライアントが全国に展開しているリアル店舗を活用すれば、新たなマーケットを切り開くことができるのではないか。そうした仮説を基に、新規事業の事業構想を行っています。

ちょうど先日構想策定フェーズが完了し、クライアントの社内で次フェーズの投資判断を行っています。これが通れば企画フェーズに移行して、より具体的な事業計画を作り上げます。その後は開発フェーズで、店舗側のオペレーション設計や必要なITを構築していくことになります。

――本当に一気通貫で新規事業の立ち上げをサポートされているのですね。複数社で協業するケースについても詳しく聞かせてください。

松本:今進めているのは、大手のメーカーとIT企業、アウトソーシング会社の3社協働のプロジェクトです。発端となったのはメーカー側の、「作って終わりではなく、その後のオペレーションやサービスまで含めたマネタイズを実現したい」というニーズでした。そこでITとアウトソーシングの会社と協業して、新たな事業を生み出そうとしています。

近年ではこのように、1社単独の案件だけでなく、複数社で新規事業に取り組むケースが増えてきています。

――それはなぜでしょうか。

松本:各業界が成熟し、1つの業界に閉じた状態での新規事業は可能性の幅が狭まっていること。そしてテクノロジーの発展や社会的な価値観の変化によって、既存の業界間の壁がなくなってきていることが理由です。

たとえば自動車にしても、コネクテッドカーや電気自動車、自動運転の登場によって電機業界やIT業界との壁はなくなりつつあります。いかに業種業態を飛び越えて新たなビジネスを生み出すことができるのか。そうした観点が求められるようになっているわけです。

――複数業界にまたがっての新規事業推進は、難しいことも多いのではないでしょうか。

松本:おっしゃる通りです。ビジネスモデルが違うということは、企業カルチャーもまったく違うということです。すべての商品を特注で作っていたメーカーと、1つのサービスを複数社に販売しているIT企業では、利益に対する考え方もまったく違う。新しくビジネスを立ち上げる時の意思決定プロセスも求められる情報の粒度も異なるので、簡単には進みません。

ただ、だからこそ我々が介在する意義があるのだと思いますし、この領域は間違いなく今後さらにニーズが高まっていきます。そうしたプロジェクトに必要なケイパビリティを他社に先んじて磨いていくことで、社会全体にインパクトを与えられる存在になる。私自身もチームメンバーも、この点は大きなモチベーションになっています。 description

豊富なビジネスアセットを活用するために大切なのは、自分自身の“強い意思”

――新規事業を立ち上げるかどうかはどのように決定するのでしょうか。

松本:そもそも市場が魅力的なのか、そして参入した場合自分たちのアセットで勝ち切ることができるのか。大きくこの2つの論点を検討します。先ほどの大手小売業の例でいえば、商材自体の販売規模も伸びていますし、既存のプレーヤーでとり切れていないマーケットも確実に存在する。そして競合はネット販売だけなので、すでにアセットとして、リアル店舗を数多く保有している我々のクライアントなら、新しい戦い方で勝ち筋を描けると判断しました。

構想段階で勝ち筋が薄いと判断すれば、事業自体をストップすることもありますし、勝つために必要なアセットを持った企業のM&Aやジョイントベンチャーの設立を進めることもあります。新しく設立した企業に、我々のチームメンバーが経営陣・経営企画メンバーとして参画するケースもありますね。

――構想立案から事業企画、開発、実行と進んでいく中で、最も難しいのはどのフェーズですか。

松本:それぞれ難しさの種類が異なるため、一概には言えません。まだ市場として存在していないビジネスを考える時には仮説立案や検証の力が求められますし、事業企画は適切なロジックと数字を積み重ねる必要がある。実行するのは当然ながら人なので、多様なステークホルダーや人、組織をまとめていかなければいけません。そうなると、論理性というより人間心理の理解が重要になります。

――幅広いスキルが求められる仕事だと感じます。イグニション・ポイントで活躍できるのはどのような人材なのでしょうか?

松本:組織としては3つのケイパビリティを重視しています。1つはファイナンスや数字に関するところ、そして戦略立案能力、最後が人を巻き込んで遂行していく力です。ベースとしてはこのうちのどれかを持っている方に来てもらえるととうれしいですね。

そこから発展して、実行系の経験者にはファイナンスや戦略の知見を磨いてもらい、逆に戦略コンサルの出身者には、実行の経験値を積み上げてもらいたい。もちろん一人でプロジェクトのすべてをカバーする必要はないのですが、最終的には全体を俯瞰して適切な判断が下せる人になってほしいと思っています。

――そういったスキルの他に求められる要素はありますか。

松本:スタンスとしては、自分自身の「働く意義」を強く持っていることが大切なのではないでしょうか。新規事業を立ち上げから実行までやり切るこの仕事は、決して簡単ではありません。毎回新しいチャレンジングな部分も出てきますが、そうした強い思いを持つ人であればきっと乗り越えていけるでしょう。

現在のイグニション・ポイントには、多様なビジネスアセットがそろっています。マーケティングやデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する知見も、投資やファイナンスの領域も、経営に関するツールはどんどん豊富になっている。ただ、どこまでツールが整備されても、使いこなすのはあくまで人です。「自分はこれを成し遂げたい」という思いがなければ、ツールのポテンシャルを発揮することはできません。

――「成し遂げたいこと」や「働く意義」はどんな内容でもいいのでしょうか。

松本:思いの中身は人それぞれでかまいません。ただ、個人的にはベクトルが自分に向いている人よりは、外に対して何かをやりたい、貢献したいと思っている人の方がフィット感は高いと思います。

自分の計画したビジネスを世に送り出し、社会全体を前進させる。しかもそれを、それぞれにスペシャリティを持ったチームメンバーと一緒になって成し遂げていく。そんなキャリアに強い思いで挑戦したいという方は、ぜひイグニション・ポイントにジョインしてください。 description

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コラム作成者
Liiga編集部
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